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「遺書」片思い4部作(5)

「例えば、遺書を書き終えたら死のうとして、今ここに完成したものがあるとしたら君はどうするのかな?」そんな単純な問いを君に投げかけてみる。
きっと優しい君のことだから、初めは否定してくれるのに、嫌だ嫌だと言うのだろう。分かっていたさ。納得してくれないことぐらい。それでも、これはけじめなんだ。きっと私は死ななければならない人間だったのだよ。だから、幸せに生きてくれ。君のこと大事に思ってくれてる人は沢山いるのだから。君の信じる人を大事にして、伴侶として生きて欲しい。私のことは忘れて欲しい。だってそうだろ?人生のありとあらゆる無駄を詰め込んだような女だぜ?好きになるやつがいたらとんだ変わり者だな。さて、この辺で。来世があるといいな。来世は平穏な猫辺りで頼みます。それでは。


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