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【ドラム】オープンハンドへ転向するために私が実践してきたこと


こんにちは😊

私は、現在アラフィフでパパ(3歳男児・育児中)を
やっています。ドラム歴は20〜30年になります😅

ドラマーとしての細かな経歴は端折りますが、
過去にはプロを目指していた事だけ、さらっと....

紆余曲折ありプロの道を断念、趣味へと転向しましたが
オープンハンドへの転向はその後の話となります。

こちらは私がオープンハンドへの転向を決めた、
楽しくもあり困難だった道のりの記録になります🥁

ご興味ある方や、これからオープンハンドを
取り入れたい方は、是非目次からお入り下さい。


そもそもオープンハンドってなに?

オープンハンドとはドラムの奏法の事です。
「オープンハンド奏法」と言ったほうが正しいですかね。

ドラムという楽器を知らない人は、
さすがに少ないと思いますが、
ある程度歴のあるドラマーさんならば
聞いた事があるかな?といった感じでしょうか?

さてさて、突然ですが....
東京事変のドラマー「刄田綴色」さんは
ご存知でしょうか?

東京事変とは椎名林檎さん率いる、
日本を代表するスゴ腕メジャーバンドですね。

引用 東京事変オフィシャルサイトより

ちなみに、刄田綴色さんはオープンハンド奏法で
ドラムを叩きます。

なお、日本を問わず海外を含め、
オープンハンド奏法のドラマーは他にもいらっしゃいます。

ところで、
ドラムには大きく分けて2つの奏法があります。

①クロスハンド奏法
②オープンハンド奏法

クロスハンド奏法とは、
ドラム椅子に座り、スティックを持ち、
左手と右手をクロスして叩く奏法です。
(おそらくみなさんがイメージされる一般的奏法です)

反対に、オープンハンド奏法とは、
左手と右手はクロスせずに叩く奏法です。
(パターンによってはあえてクロスさせたりします)

この奏法にする事で、自由かつ独創性ある
プレイをする事が出来るようになります。

引用 EYS MUSIC SCHOOL

そもそも、なぜ手をクロスして叩くのか?ですが、
右利きの方が大多数であり、
右手で細かなリズム(ハイハット)を刻み、
左手でバックビート(スネアドラム)を叩くほうが
理にかなっているという理由からだと言われています。
※諸説あり

世の中のものは、大抵右利きの方を基本に作られてます。
例えば、街中にある音楽スタジオのドラムセットも、
ライブハウス常設のドラムセットも右利きの方を基本に
セットアップされています。

引用 3分ギタードットコム

では、左利きの人がそういったドラムセットを叩く際、
どう対応しているのか?は、こんな感じでしょうか?

①左利き用にその都度セッティングし直す
② あきらめてクロスハンドで叩く
③セットチェンジせず、オープンハンドで叩く

①は、とにかくセッティングに時間がかかり、
メンバーに嫌がられるし、ライブハウスの店員にも
面倒臭い顔されるわで、売れっ子ドラマーで
ローディーとか雇わない限りいい事ないです💦

左利き用ドラムセッティング例 引用ドラムマガジン 

②は、左利きだけど最初から右利きで習得した
ドラマーさんか、本当は利き手で叩きたいけど、
仕方なく右利き用セットで叩いているという方ですかね?

そして③、これが私がトライした方法です。

ただ、タム回し(手順が左スタートになるため、
最後の処理や手順を変えるなど頭を使います)や、
フロアタムの位置(右手で叩けなくなるので、
座って左側に置く必要などが発生します)など、
悩ましい事が少なからず発生します。

オープンハンド奏法について、
なんとなくお分かりいただけたでしょうか?


オープンハンドに切り替えたきっかけは?

ドラム歴のうち、最初の20年以上は、
クロスハンドで叩くいわゆる普通のドラマーでした。
※多点セット好き、シンバルセット多め、手数多め、
とかもともと変わった傾向を持っていますが....
本投稿ではこの程度にしたいと思います。

さて、刄田さんとの出会いですが、
YouTubeで東京事変のドラムプレイを見たとき、
(確かmeet the worldというフェス映像だった記憶あり)
とてつもない衝撃が走りました!!

手をクロスして叩いてないし、フレーズも叩きっぷりも
独特でオープンハンドという奏法を知らなかった私は、
そのプレイに即釘付けになりました!

ちなみに、オープンハンドへの転向について、
実は、一度挫折を経験しています。
それは、刄田さんに憧れたまさにその時期です。
※便宜上、これを第1期と呼びます。

冷静に考えれば、無理ない話だと思います。
オープンハンドへの切り替えを完全に甘く見ていたのです。

形から入っても簡単に出来るものではありません。
セッティングだけじゃなく、手順の見直しはもちろん、
今まで経てきたものを壊す度胸が必要だったのに、
憧れだけで非常に無計画だった自分を後悔しています💧

そして、数年時を経てオープンハンド転向チャンスの
第2期が訪れました。

理由はドラマーとしてのスキル伸び悩みでした。
当時、歴20数年で初めてあるドラム教室に通うように
なった頃からでした。

私は既にプロからアマへ転向してましたので、
様々なコピーバンドをやるようになっていました。

木村カエラ
ゲスの極み乙女。
YUKI
パスピエ
当然ながら....東京事変

※ちなみに、木村カエラさんのバックでプレイする
柏倉隆史さんはフェイバリットドラマーの1人です。

引用 Qetic

上にあげたアーティストさんのドラマーさん達は
こぞって現代的なプレイであると気づかされました。
つまり、私自身がドラミングに関するアップデートが
停止しているのではないか?と焦りを覚えたのです。

あ、大事な事を言ってなかったです。
私は、もともとクロスドミナンスなんです。

※クロスドミナンスとはこちら

スポーツ全般→左投げ・左打ち
歯みがき、髭そり→左
箸、鉛筆→右
マウス→左
ドラム→....右

もし、このクロスドミナンスを活かせたら、
ドラムのスキルも上げられて
憧れだったオープンハンドへの転向もスムーズなのでは?

という考えを巡らせるようになったのです。


では、どのように切り替えていったのか?

さらに、具体的な話に移ります。

歴20数年の私はドラム教室に通うようになってから、
生まれて初めてダブルストロークを初めとした
いわゆるルーディメンツをかじり始めました。
→遅すぎですね😅

※ダブルストロークとはこちら
※ルーディメンツとはこちら

▼参考にしていたサイト①
打楽器上達に欠かせない10の基礎練習メニュー
必須ルーディメンツ9選
※エクササイズのヒントをもらえました。

▼参考にしていたサイト②
ドラム講師がやる基礎練習
※実際に紹介されていたメニュー丸パクリでしたが、
全部左発進に置き換えて練習に使わせていただきました。

▼私が取り入れていた教則本
ドラム練習パッドフレーズレシピ
※こちらは主にフィルの左発進の訓練や、
ジャズ、ボサなどの有名リズムパターンの習得に
役立ちました。かなり良い本だと思います。

ドラム教室のカリキュラムを参考に、
自身が考えてルーチンとして取り入れていた
基礎トレーニングがあったのですが、
私は、そのエクササイズの全てを通常ならば
右スタート(右発進)で行うところ
すべて左スタート(左発進)に置き換えて
習得することにしました。

そうすれば、基礎トレーニングでスキルを底上げしつつ、
無謀にもいきなりオープンハンドへ移行しようとし、
失敗した第1期の反省から緩やかにかつ計画的に
移行できるのでは?と考えたからです。

正直なところ、長きに渡り行ってきた
クロスハンド奏法からオープンハンド奏法へ
いきなり「基本ビート」から変えるのは至難の業です。

私は、まず比較的容易に移行できそうな部分を
ブラッシュアップし、そこから実践
を始めました。

ちなみに、普段の練習機材はこれだけです!

トレーニングパッド、スティック、スネアスタンド、ドラムスローン、iPhoneのメトロノームアプリ、譜面台

自宅では基礎トレーニングだけにしてました。
あとは週1できちんとした音楽スタジオで個人練をして
生のドラムプレイに落とし込んでいく感じでした。

そして、オープンハンドへ切り替えていった
おおまかな手順はこんな感じです。


ハイハットをハーフオープンで叩く部分だけ
(サビの盛り上がりなど)オープンハンドで叩く


ライドは、これまで通り右置き右手を使って叩く


①が慣れてきたら、8ビートを両手で叩く
「似非オープンハンド」を取り入れる。
※似非オープンハンドとは私独自の命名です。
※オルタネイトの16を8でやってる感じです。

▼似非オープンハンドをよく使ったパターン①
(ミドルテンポ系のゴーストモーションまぜ)
※YUKI ビスケット〜自身のライブ映像


▼似非オープンハンドをよく使ったパターン②
(早い8をオルタネイトで)
※ゲスの極み乙女。ドレスを脱げ〜自身のライブ映像

④バスドラ4分キック+ハイハットの裏打ちなどは
全てオープンハンドで叩くようにする

⑤フロアタムを通常通り右に置きつつ、
左にもフロア的なタムを配置する
(セッティングを1ハイタム1フロアのセットにし、
取り外したロータムを別途スタンドにセットし、
ハイハット左側に配置する)
※スタジオやライブですぐ試せる良い方法です。

⑥ライドシンバルを右から左へ配置移動してみる。
※パスピエではライド無しセットでした。

⑦オルタネイトの16ビート以外、
ハイハットの刻みは全て左手で処理できるようにする

⑧フィルなどに左発進を取り入れる
※これはかなりオープンハンドに慣れてからでOK

⑨クローズドリムショットやブラシ奏法は
教本とは真逆の手順で習得していく

厳密に①から⑨の順番で行った訳ではないのですが、
①から⑨までをすべて実践で使えるようになるまで、
だいたい4〜5年はかかりました💧
かなり根気が入りますよね、、

ちなみに、実際には完全に左発進でプレイしてる訳
ではなく、右発進も混ぜつつ、奏法はオープンハンド
というスタイルが徐々に確立されました。
※慣れてくると「考えて叩く」が、
「本能的に叩く」に変わっていくはずです。


番外編①
ドラムセッティング変遷

導入初期。ハイハットを前にして右手でも刻めるようにしてました。
左にチャイナがあります。ライドシンバルは省略されてますw
導入中期。ロータムを左フロアにしました。ついにライドも左へ。
とにかくライドの位置に暫く悩みました。
導入後期。ライドが真ん中に。この後、左フロアが省略されました。

番外編②
スネアやシンバルなどの機材たち

pdpのスティールとカノウプス刃メイプル
珍しいKITANOのスティールスネア
パイステのシンバル達。

まとめ

いかがだったでしょうか?

子供が産まれてからすっかりドラムから
遠ざかってしまいましたが、せっかくの技術ですし、
再開する事があれば、オープンハンド奏法で
プレイし続けたいと思っています。

バリバリの現役ではないので、noteでは
更新頻度の少ないカテゴリーかも?知れませんが💧

最後までお読みいただきありがとうございました😊

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