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フライング・ソーサー事件

"Flying Saucer Rock 'n' Roll"…フライング・ソーサー事件。
初投稿から痛い話ですみません。
誕生月の11月1日、夕食の後、キッチンで食器を洗っていたら、元々ヒビが入っていて、そろそろ処分しなきゃ…と思っていたお皿を力を入れて洗った拍子にバキッと割ってしまい、弾みで飛んできたお皿が私の右手首を直撃!
フライング・ソーサー・ロックンロール!
最初は、お皿割っちゃった!…と思ったけど、次の瞬間、右手首から流しに向かって血が噴き出しているのを見て唖然。プシュ~~という感じで血が出続けている・・・右手首が、V字に抉ったように5ミリくらいの深さで、3センチくらいの長さで切れていて、血の間から白い肉のようなものが見えている。ギャー!!
大変だ!…家族にSOSしようと思って、キッチンを離れると、血が噴き出し続けているので、私が動くところに血を撒き散らす状態になり、手首だけに危ないと思って、左手で押さえても一向に止まらず、右手を上に上げた状態で左手で押さえ続け、家族にガーゼを持ってきてもらってガーゼで止血しても止まらず。
場所が場所だけに、これはマズいのでは?…家族に救急車を呼んでもらって待つこと数分。このまま出血が続いて、だんだん意識が薄れて、そのまま・・・などということが頭をよぎるも、少しずつ出血量は減っているようで、吹き出す感じではなくなってきて、左手で押さえていれば、なんとか垂れないくらいになってきたところで、手術や入院になる可能性も考えて、サイフや携帯、予備バッテリーと充電ケーブルなどを左手でリュックに詰め込み、商売道具のカメラも入れたところで(右手首に大怪我してどうやってカメラ使うんだ!)救急隊到着。
家の中は、所々血溜まりができていて、血の海といっては大袈裟だけど、血の水たまりくらいの状態になっているけれど、そんなことに構ってられないので、救急隊員に誘導されながら、歩いて救急車に乗り込んで、ストレッチャーに横になり、血圧や脈拍を測ったりしてもらいながら、別な隊員は受入先病院を手配している模様。
その電話で先方(たぶん受入先の病院)に、「シボウソウが見えてます」と言っているのが聞こえて、ん?シボウソウ(死亡層)?ここまで見えると死ぬのか?まさかな…と思ったら、「脂肪層」のことだと分かり、救急隊員と笑い合いながら、どうやら命に別状はないらしい(たぶん)という感じで救急車出発。
5分ほどで地元の総合病院に着くと、当直の看護師さんに案内されて、流しでハンドソープを着けて傷を水で洗うように指示される。やってくれないの?自分でやるの? 言われたとおり水で洗うと痛い痛い! しかも、せっかく止まりかけていた血がまた出てくるし・・・
看護師さんにガーゼで止血してもらい、別室へ。
少しして、若いイケメンの当直医が入ってきたので嫌な予感が! というのも、以前、交通事故に遭ったときに行った別な病院の医師が、若くてチャラい男性で、これがデタラメなやつで、二度目に診察したときなんか、「当たったのどこだっけ?」なんて寝ぼけた口調で言うので、思わず「カルテ見ろよ」と言いそうになったことがありました。そんなことで、若い男性医師にトラウマがあったものの、今回の当直医は、爽やかなイケメンながら、チャラい感じではなく、物腰は穏やかで、説明も丁寧で感じがいい。
説明によると、あと数ミリずれていたら動脈を傷つけて、最悪の事態もあり得たこと、もう少し深いと腱を傷つけて、指が動かなくなる可能性があったが、腱を傷つけていないことは目視で確認したなどと説明を受けました。(目視で腱が見えるくらい傷が深いのか!?)
そして、局所麻酔を打ってもらって、縫合へ。
怖いので、目を背けていましたが、ドクターは手際よく縫っている模様。
すると、看護師さんが「(縫い目が)きれいですね」と言って、対するドクターは、ちょっと得意げに「形成(外科)ですから」と答えていて、素人としては、なるほど、形成外科の人はきれいに縫うのか…と感心したところで、見てみると、パッと見10針くらい黒い糸で縫われていて痛々しい・・・
そこを消毒して軟膏を塗ってもらって、ガーゼを当てて包帯を巻いたら、処置終了。念のため翌日、整形外科(ただの外科でも形成外科でもない)を受診するように言われて帰宅。
救急医療逼迫も言われる中で、救急車を呼んでから、処置を終えて帰宅するまで、1時間半という早さでした。救急隊員や看護師さん、ドクターなど、医療関係の皆さまには感謝です。
後で調べたところでは、そのドクターは、別の病院から夜間の当直アルバイトに来ている形成外科・美容外科の専門医であることが判明。
後日、近所の知り合いの看護師さんに縫合部の写真を見せたところ、「きれいきれい」とのことで、相当に丁寧にきれいに縫ってくれたようです。
そして、負傷翌日に同じ病院の常勤の医師に診察してもらって、二週間後に同じ常勤医に抜歯してもらいましたが、ベテランのドクターが、「きれいに縫ってるな~、きれいに縫ってるな~」と感心しきりで、「当直の先生がきれいに縫ってくれてよかったね~」とか「細かくたくさん縫ってるな~」とか言っていて、一般的に、救急搬送の当直医では、縫合部の仕上がりは期待できないという恐ろしい現実を知った次第。
傷も急所や後遺症が残る箇所を逸れて、当直のドクターも腕のいい名医でと、痛いけどとても幸運が重なった出来事でした。
抜糸はしましたが、まだしばらくは傷が痛むので、もうしばらく養生します。
ということで、本日、無事に誕生日を迎えました。
(画像は、Billy Lee Rileyの"Flying Saucer Rock 'n' Roll" ミュージックビデオより)

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