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第4回 どうなる?2022年不動産市況

あけましておめでとうございます。虎ノ門不動産研究会です!
今年もどうぞよろしくお願いします。今年一発目のnoteですが各人2021年を振り返り2022年の不動産市況を予想してみました~!!(パチパチ
また各々新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」も付いてます!
それでは早速どうぞ!

札束くん

【2021年振り返り】
コロナの影響を全く感じさせず相場の過熱感に踊らされた一年でした。東名阪を中心に事業展開を行っていますが想定売却価格を下回った物件は全体の1割程度でした。私のようにバリューアップを施して転売をする業者で景気の悪い話はあまり聞きませんでしたが、仕入れが好調という業者もあまり聞かず総じて買うことが難しいマーケットだったと思います。結論として振り返れば不動産業者全体としてはマクロに比例し全体的には好調と言える一年だったと思います。
しかし建築資材は値上がり傾向(建築、リフォームコストは数年前に比べると1~2割増)住宅ローン控除の1%→0.7%など足元を見ると決して追い風と言えるマーケットではありませんでした。

【2022年の展望】
2022年は「マーケット全体は踊り場だがプレミアムエリアor物件は上昇傾向」と予想します。港区では進行中の泉岳寺、六本木・麻布台、浜松町、芝浦、中央区では日本橋を中心に再開発が進んでいます。オフィスは数百坪規模のリーシングに疑問がありますが、上記エリアの実需の区分や戸建ては多少値段が下がれば人の流入は間違いなくあるので下げ要素は皆無です。(レインズ見ても港区・渋谷区・千代田区はそこそこのマンションは坪700万円~って感じです…しかもこれから供給されるプレミアムマンションは坪2,000万円越え…ラトゥールやパークアクシスプレミアは賃料単価3万円~って感じです…)また不動産業者の仕入れコスト(建築費・土地価格)も上昇しているため需要が顕著なエリアでは価格の下げは無いと思います。
金融機関の貸し渋り傾向はあまり見られず収益物件も本年と変わらず同じような傾向かと。
事業としては積極的にリスクテイクして人と物件に金を突っ込みます(笑)数年前から「何の変哲もない割安な物件」を買うという幻想は捨てているので一般エンドユーザーが絶対に手を出さない①ヤバい物件②権利関係(ヒト・モノ)が複雑な物件③開発を中心に本年も頑張ります。

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
1.これは買え!
自宅以外でこれは買え!と言えるアセット(物件)が無いというのが現状です。長期運用の不動産にあまり手を出さず何か課題解決をすれば売れて利益が出る物件に投資をしているので①自分達で解決出来る課題か?②課題解決後に売却先はいるか?③要した労力(時間・コスト)に見合う利益か?この三つしか考えていません。

2.これは買うな!
・耐用年数を超過しているレジなどの出口(売却先)が少ない物件。
皆さんが仰られている通り、土地値より安く買えているのなら解体後更地にして売却すれば良いので将来的に土地として利用価値がある物件以外は手を出さない方が良いかと思います。土地値が安いからといって地形が悪かったり、既存建物が古いためアスベスト含有のため解体費にお金がかかったり、従前建物の瓦等が地中埋設されている場合もあるので気を付けてください。

・権利関係が複雑な物件
私は事業者として取り組んでいるので買いますが、エンドユーザーが買うべき物件では無いです。そもそも権利関係が複雑(不法占有等で利害関係者が係争中の物件)な物件は融資が付きませんし、訴訟など相当労力がかかり不確定なリスクが大きいです。このストレスを抱えるくらいなら本業や違うことに精を出した方が効率的だと思います。不動産関連で何回か係争を見越して物件を買ったことはありますが、また同様の案件をもう一度やるかと言われると直ぐにyes!と回答は出来ません(笑)

・中古戸建
想像以上に難易度が高いです。築年数を経ている区分も同様ですが解体するまで水回りの変更が決められず想定よりバスルームが大きく出来なかったなんていうことも…(私は平成初期の中古戸建てをリノベーション工事を施した際にキッチンとリビングダイニングの壁が構造壁で壊せず何とも解放感に欠けるリノベーションもしてしまったことがあります(笑)所謂よく言われるボロ戸建投資ならそこまで気にしなくてもいいのですが、バリューアップを施す際には要注意です。

スライム

【2021年の振り返り】
皆さんが口を揃えて仰る通り、とにかく不動産が高騰した1年でしたね。

もうとっくに限界を超えてしまって、手が届かない…。
そう思っていた年初でした。
こんな状況の中で更にウッドショック・資材の高騰まで起きてしまい…年末時点ではその限界も更に超えた高値圏に到達しましたね。

今年は買付10件くらい出した気がしますが、なんだかんだ今年に取得した情報では1件しか買えてませんw

この高騰市況のお陰で、過去最高利益を叩き出した業者さんも多いことでしょう。

不動産業者にとっては最高の1年、
不動産投資家にとっては辛い1年でしたね。

【2022年の展望】
・相変わらずの低金利水準
・異常なまでのカネ余り状態継続
(2021年初よりも、高騰した年末に向けて増加傾向でした)
・収益不動産に対する融資が別に厳しくない
(むしろ、地銀融資はこの1年で確実に緩んだ)

楽観的ですが、あまり不動産価格が下がる要因が無い気がしています。
(頭の良い方々がおっしゃる経済論は難しくて良くわからないのであくまでも私見ですw)

以前触れましたが、そういえば、住宅ローン控除が借入残債の0.7%にまで縮小となりました。

これは不動産投資にとって悪いニュースなのでしょうか。
私はそうは思っていません。むしろ安心すらしました。

だってそもそも、住宅ローン控除の縮小議論が出たきっかけって、
「低金利が続く住宅ローン水準に対する”逆ザヤ状態の是正”を目的として」って言ってませんでしたっけ?

住宅ローン金利を上げる予定があれば(上げられる状況なら)、住宅ローン控除は1%継続で良かったんじゃないでしょうか。

私はポジティブなお馬鹿さんなので、
「当面金利は上げないよー!」というメッセージとして前向きに受け取りましたので、引き続き借金玉をコツコツ拡大していこうと考えています。

【新春福袋「これは買え!これは買うな2022」】
この話は投資スタンスにもよるので、あくまで個人的な意見です。
まず、購入時のマイルールを一部、紹介させて下さい。

1.長期保有前提
私は不動産賃貸業として中長期にわたって利益を出し続けること、
融通が効く金融機関と深く付き合っていくことを意識していますので、
短期間保有からの転売は非推奨派です。

税金のデメリット(売る税金、税引後の利益で買いなおす税金)・銀行に与える悪印象・高騰市況で新たに買える水準の物件があるのか、等が理由です。

これだけ収益物件が高騰すると、手元キャッシュを厚くするために売りたくなることもあるんですけど、それでも毎度頭を冷やして、結局媒介契約を結ぶには至らないです。お金欲しい。

IRRを追求したい!的な方は、不動産賃貸業じゃなく、もはや不動産業ですよね。買取再販業者になれば良いと思いますね。その方が、銀行にも嫌われませんよ。

2.都心&商業地の競争からは降りる
結局は長期保有を前提、という話に繋がるのですが、個人投資家の購買力でこのレースで生き残ろうとするのは至難の業です。

普通の資金力、普通に忙しい会社員、普通に家庭のあるお父さんなら尚更ですね。

明らかに高騰しているマーケットで、買付早押しクイズに参戦する時間も資金も私にはありませんので、これらは物件情報の検索すらしていません…。

上記を前提にしつつですが、

これは買え!
これだけの高騰市況だと「時間をかけて割安な1件にじっくり取り組む」
くらいの気持ちでちょうど良いのでは?と思います。
以下のような物件なら、探せば安く買える可能性も高いのではないでしょうか。

☆都心まで通勤1時間圏の住宅地
都心過ぎても割高感が強すぎて手が出せない、
郊外過ぎても値下がりリスクがあるので手が出せない…
だからこれくらいがちょうどいいと思ってます。
→ いわゆる16号内側での土地から新築くらいが程よいのではないでしょうかね。
 土地から新築はフルローンもついちゃうし!
(でも、16号ギリギリの物件は客付も出口も怖いので、結局は環七あたりに
 落ち着くんですけどねw

☆利回りは低いが不動産として割安な物件
不動産業者が手を出さない、時間がかかる案件であれば
まだ割安感がある状態で放置されているケースは多いので、
個人投資家も手を出しやすいのでは。
→賃貸中の戸建、リースバック

☆賃料坪単価が伸びてない物件
こういうのも、目先のキャッシュフローは低いですが中長期的には良いですね。
拡大フェーズの投資家よりも、既に基盤のある方向けかもですが。
→敷地が余っている物件
→ファミリー系レジで利回りが伸びてない物件

☆権利関係の解消に時間がかかる案件
札束さんと真逆になってしまいますが、時間がかかるけど商品化出来ればアツイ!って案件は、こういう高騰市況で数を買えない時にこそやっても良いかもしれませんね。(もちろんリスクに対処出来る資金・知識を持って。
私は一昨年に23区内の底地買取→借地権買取で、相場の5分の1で土地を手に入れました。交渉で1年弱かかりましたが、金と交渉でなんとかなることも多いんだなと。でも係争に発展するようなレベルは無理。追えるリスク範囲を見極める必要はありますね。
→底地買って借地人と交渉
→43条但し書き(43条2項2号)許可

これは買うな!
☆練馬区の駅が遠い物件
一例ですが、生産緑地の指定解除リスクがじわじわと。
最近数字が合う土地、大体練馬区にある気がします…。
10年後とか見据えると、23区内で1番アパート乱立リスクが高いんじゃないかな。もちろん駅近くや差別化できる立地なら良いと思いますが、チキンレースになる立地では買わないことをお勧めします。

☆中古の野立て太陽光
売電単価が30円/kw以上の高FIT案件が長期譲渡に切り替わってきて、売りたいニーズがそこそこあるけど、セカンダリーマーケットがあまり整備されていないんですよね。そろそろたくさん売りに出てきそうな気がします。
たまに流通している中古は大体が10%前後の利回り。投資としての安定性は良いと思いますが、太陽光投資は不動産投資の拡大には邪魔でしかないので、今からの参入はよっぽどでない限りはやめたほうが良いかな。

☆利回りだけ見たら買いに見える物件が要注意ですかね。
→シェアハウス
→3点ユニットバス
→狭小シャワーブース

楽〇や健美〇で検索して、目に留まる物件は大体これですよね。
 
これらの客付けが厳しい、という意味ではないです。
むしろ都内の3点ユニットバスなんて、大した工夫をせずとも客付けが出来ることも多いですよね。

ただ不動産業者目線で、賃料坪単価が割高に設定できるので、不動産価格も割高に設定しやすい、という意味です。

☆あとは管理条件がサブリースの物件全般ですかね…。
これは借地借家法の闇ですよね。賃料見直しリスクなんかよりも、よっぽど許容できないリスクが・・・おっと誰か来たようだ。

ひとりでできるもん

【2021年振り返り】
まずはじめに、私は”2021年は世界経済が大きく下がる”と確信的に予測し、年始に日経を鬼ショートして速攻で丸焦げになりました。(死)
そのような逆神的な予測実績がある立場でお話しするのは恐縮ですが、私の思う2021年の振り返りと今後の目線をお話いたします。

今年の振り返りとして、国交省から毎月レポートされている不動産価格指数の統計を見てみましょう。最新は2021年11月30日発表の同年8月までのデータですね。(2021年12月現在)
https://www.mlit.go.jp/common/001442490.pdf

(不動産指数とは)
○不動産価格指数の整備
 不動産価格の動向を把握するため、国際的に共通のルールに則った指標の作成を目的として、Eurostatを中心として多数の国際機関が協力しながら、住宅価格指数に関するハンドブックが作成されました。日本においても、国土交通省が中心となり、指数の算出方法、指数作成のための原データなどについて検討することを目的とした「不動産価格の動向指標の整備に関する研究会」を2010年度より開催し、不動産価格指数(住宅)を開発し、2012年8月より試験運用を開始しました。
 2012年度からは、「不動産価格指数(住宅・商業用不動産)の整備に関する研究会」を開催し、不動産価格指数(住宅)の改善や不動産価格指数(商業用不動産)の作成方法等について検討を進め、2015年3月に不動産価格指数(住宅)の本格運用、2016年3月に不動産価格指数(商業用不動産)の試験運用を開始しました。2020年6月公表分からは、住宅・商業用不動産ともに季節調整済指数の公表を行っています。

こちらの資料から一部資料から住宅用と商業用の不動産価値指数の資料を抜粋します。

(住宅用)

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上記の資料はリーマンショック以降から統計された長期スケールではありますが、特に興味深い価値上昇がみられるのは2013年から安定的に上昇相場である区分の上昇は顕著であり、今年の8月からさらにググッと押し上げているようです。まだ統計が好評されていませんが、不動産屋の体感としてはおそらく9月、10月も勢いある上昇がみられると思います。
このチャートでは少しわかりずらいのですが、宅地や戸建住戸に関しても単年で見ると先月対比で全ての指数が+で上昇しています。

続いて、商業用の不動産価値指数統計を見てみましょう。

(商業用)

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商業用の資料で特に目立つのは、やはり首都圏のオフィスは下げていますね。これは皆さんご存知の通りテレワークの普及から企業がオフィス減床をした結果からこのような推移になったと推察します。
一方で以外にも店舗は好調で今年も伸びていますね。おそらく政府からの飲食店等の家賃補助等で保証があったために持ち堪えたのかなと考えます。一棟物(収益)はやはりブル相場が続いています。

【2022年の展望】
私の考える2022年の動向については、今年はズバリ”大暴横”と予測します(謎)昨年日銀が擦りまくった金余りからの不動産価格上昇も、国内での住宅ローン減税の見直しや生産緑地の指定解除等により買い手心理は買いずらい市況が続くと思われます。
一方で焦って売る理由のない売主は昨年の理想郷のような相場を忘れられずに高値でぶら下げる傾向がみられるのではないかと思います。おそらく、このような市況がしばらく続いたのち短期的な調整で一部地域には値下がりが見受けられることもあるかもしれませんが、トレンドが転換するような大きな下落は起きないと予測します。

短髪豚野郎

【2021年振り返り】
コロナの影響からリモートワークが定着しつつあり厳しい相場を予想した一年ではありましたが、結果として都内を中心に価格はどんどん上がり続けているという一年でした。特にリテール売買に関しては都内を中心にほとんどのエリアで相場が上がり続け、衰え知らずという印象でした。僕が普段行っている仕入れ業界的にも出口の価格がどんどん上がり、それに合わせて仕入れ価格も高騰するという負のスパイラルに陥り、なかなか仕入れ案件が仕込めない一年でもありました。もっぱら仕込むのは下の息子ばかり。馬鹿野郎!!
女性の好みと一緒で癖のある案件と得意としている弊社ですが、住宅相場の高騰と仕入れの激化により、今まで手を出さなかった大手仕入れ業者等が立ち退きや借地案件等にも手を出してくる状況になりつつあり、先行きの不安がもっこりです。

日常生活に置き換えると、早慶出身の人が今まではMARCHの合コンまでにしか顔を出さなかったのが最近は大東亜帝国の合コンにも顔を出して無双している感じでしょうか。
僕?一人で夢精してるよ!!なんでだよっ!!

【2022年の展望】
今の相場水準は2022年も続くと思われます。都内中心部はもちろん、城南地域でも例えば目黒区内の東横沿線で今まで坪300万円のエリアが350になり最近では坪400万円での成約も普通に出ている状況の為、このまま高水準を維持するものと思われます。世田谷区は現時点で三軒茶屋、下北沢、二子玉川等が坪400万円水準まで上昇している以外は比較的落ち着いていますが、周辺相場に押し上げられる形でターミナル駅以外の相場も若干上昇傾向になると思います。
品川区、大田区も坪300万円以上のエリアが数多く見られる為、城南地域は引き続き激戦区になる感じがします。

新駅の計画の出た江東区、錦糸町を中心とした墨田区、再開発している綾瀬等のある足立区も多少の違いはあれ上昇傾向は続くものと思われます。

ローン控除の縮小や生産緑地の解消による相場下落はほとんどミクロの影響しかなく、相場が大幅に下がる要因としては台風やゲリラ豪雨(関係ないけどゲリラ挿入って響きエロくないですか?)、大地震等の天災系が来ない限りは安泰かと思います。
特にハザードに関しては、近年金融機関も重要視する傾向にあるので、大雨、氾濫系、土砂災害系のエリアの売買はより注意が必要だと思うんだぞー(クレヨンしんちゃん風)

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
1.マイホーム
ローン控除の縮小があるものの、リモートワークも定着しつつあり、頻繁な転勤がない方以外は買えるなら買った方が良いです。相場が多少下がるまで、、、の累計賃料計算してごらん?飛ぶぞ!!

2.収益不動産
物件によりですが、土地神話は安泰なので、多少利回り低くてもある程度賃貸ニーズのある収益不動産は良いと思います。大学頼みの駅遠いワンルームアパート、ぼろ戸建て投資は自己責任で。

3.これを買え2022!
土地値アパート
融資の問題がありますが、土地値でのアパート購入が個人的にはおすすめです。最悪全空になっても同じくらいの金額で売れるみたいなイメージの価格です。先日ツイートしましたが、都内ほとんどの地域には最低敷地面積が指定されています。難易度は高いですが、古アパートを当面保有しながら隣接地にワンチャン敷地を譲ってもらう交渉等も面白いと思います。今現在アパート等をもっている方もその地域の最低敷地面積を調べてみて、あと〇㎡あったら2分割、3分割出来るな♡なんて時には交渉してみても良いかもです。
そんな事言ったってどうやって交渉するんだよ?って思いますよね。安心して下さい。豚野郎が全力で交渉します。査定は無料、秘密は厳守、宜しくお願いします♡

4.これを買うな!
・駅から遠いアパート
・ハザード、土砂災害系の土地
・古いワンルームマンション(ランニングコストモリモリバージョン)

東サンドバッグ

【2021年振り返り】
分譲及び買取・再販業に関しては、コロナに関係なくアクセルを踏み続けたところが伸びたのかなという印象です。販売価格を大きく間違えずに商品化できれば、市場に物件が少ないので放っておいても売れるという簡単な市況である半面、買取物件価格の高騰により物件取得難という話を多く聞きました。某社がオークション制度になってしまったことも物件取得難に拍車をかけているのかと。

実需不動産価格の高騰はとどまるところを知らず、木材・住宅設備、その他住宅に関わるモノの価格高騰も重なり、2021年末には落ち着くのではと言われていましたが、落ち着く気配は全く無し。ただし、そろそろエンドユーザーが付いてこれないのではという話を耳にする機会は増えました。

2021年は実需不動産のみの取り扱いでしたが、取り扱い物件はほぼ完工前に販売契約を迎えており、近年稀にみる物件の足の速さでした。【売るは易し買うは難し】この状況がいつまで続くのか、不安を抱えたまま年越しです。

【2022年の展望】
実需に関しては上がるか横這いと思っています。
住宅に関わるモノの価格高騰が収まらず、一度上げたモノの金額を下げるということは考えづらく、利益を削るなんてこともないでしょうから、販売価格転嫁を行わざるをえないのではないかと。そう考えると単純に上がるなんですが、振り返りでも書いたとおり買い側が付いてこれないのではという話があるので横這いの可能性もあるかなと。

2022年も物件をグリップしてる仲介さんの立場が強い1年ではないかと。
媒介を多く抱えている方は、私は偉いと大いに威張って下さい、喜んで靴を舐めに行きます。

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
実需にしろ収益にしろ、欲しいものを買えば良いんじゃないですかね。欲しいものを買ったのであれば納得できるでしょう。当面は安く買えることが無いでしょうから、判断基準はそこしか無さそうな気がします。
プロと言われる業者が苦しんでるような市況ですから、エンドさんは無理をしないようご注意を。リスクテイクと無謀をはき違えないように注意してください。諸々の情報量が違う訳ですから、難易度が高いのは業者にやらせといた方が良いかと。

話逸れちゃいますけど、買えな過ぎて取引から離れちゃうと仲介さんと簡単に疎遠になってしまいますから、大家さん投資家さんは良い情報元やブレーンの確保を頑張ってください。変なのに捕まらないようご注意を。

全空くん

【2021年振り返り】
正直に申し上げて、弊社は相場とは若干離れたところで事業をしています。なので、マクロ的な相場の変化にはついていけていません。(触る物件が特殊かつエリアの限定性もないせいでバッファの取り方が曖昧すぎるのです)本当にわかりません。わからない人間が書いてます。その前提を認識して頂いた上で、勝手ながら意見を書かせて頂きたいと思います。

実需に比べれば少しは相場に触れているかなというのが収益物件ですが、とりあえず高いですよね。ひたすらに高い。最終的にマジで誰が買うの?っていう金額で業者やファンドが買っていくんですよ。

「その数字で買って保有して、意味ある?ないよね?え?転売?さらに乗せるの?無理でしょww はい?あぁ、もうお客さんいる?マジで?w そうでしたか笑 オツカレー」

みたいな感じで他決していきます。現場の感覚としてそんな感じなのに、ファイナンスが心底クソですよね。つまり買い支えてるのはファンド系と相続系?これもわかりません答え教えて下さい。一般的な金融機関の融資は吐くほど消極的で、全盛期相場を壊すほど暴れていた金融機関が軒並みダメです。やれ、監査法人の承認が降りないだの、金融庁に突かれてるだの、自己資本比率をキープしないとだの、マジでそんなの知らんがな不動産に出さんでどないすんねんという言葉を2億回くらい担当者にぶつけました。心の中だけで。

そんな2021年でしたので、弊社も保有系の物件はほぼ買えていません。その代わりと言ってはなんですが、やはり再販業者のタマが少ないのでしょう。「それエンド値じゃない?」という金額で買ってもらえるケースもチラホラ。もちろんその業者さんはさらに高い目線で再販しています。実需用のローンはジャブジャブなんですかね?いやでも減税も辛くなったし消極的か。ごめんなさいそこもわからないので他のTORAKENメンバーの記事をくまなく読んでみます。

【2022年の展望】
さて、上述したような(何もわかっていないという)状況を鑑みて2022はどうなると読むのか?個人的な意見ですが、収益不動産に対する融資態勢が2022中に回復するとは思えません。そう考えると収益物件の価格に限って言えばこれ以上下がることはあっても上がることはないのでは?と思います。

ただ例外を置いておきたく、「東京」だけは謎。わからん、、、上がるかも。と思います。東京だけは世界的に見ても巨大マーケットかつ底堅い投資先の1つだと思うので、世界的に金余りが起きてるなら下がることもなさそうな。
シャキっとしない書き方しかできなくて申し訳ないのですがそんな感じです。まとめると、東京以外の収益物件は全体的に下がる可能性が高そうだけど、東京の特に都心部商業や大型物件は上がる?いやわからん。。。

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
これは買え!

1.土地付近価格でCFが出る収益
基本的にここを守っておけば間違いないという鉄板ネタで恐縮ですが、土地値付近かつ1都3県くらいの物件であれば負ける可能性はかなり低くなりますよね。自ずと木造2階で無駄に駐車場が取れてるような物件にはなると思います。融資組んでCFが出れば最高すぎますけど、そこは懐具合と相談して。旧耐震やゴツイマンションとかは土地値付近でも気を付けた方がよろしいかと。

2.地方戸建
ここら辺はよく触っているのでわかりますが、地方の戸建はよく売れますし賃貸も付きます。管理もやることないし。規模取りたい人に取っては細かくて面倒だと思いますが、個人大家さんなんかは全然アリだと思います。エリアにもよりますが地方でも20%くらいで回ってれば売れます。賃貸さえつけば底値がキープできるので、あとは何年持つのか、どこまで現金投入できるのか、信金地銀で融資が出るのか、バランスを見て入れば良いかと。

これは買うな!
3.地方の需要謎地域単身アパート
逆に、地方のアパートは要注意。もはや値段の問題ではなく、賃貸需要が崩壊しているエリアは何をやっても埋まりません。特に単身。単身とファミリー混合のような物件でそれぞれ賃料を底値レベルで設定していると広い部屋から順番に埋まっていきます。2万で20㎡に住むくらいなら4万出して戸建や3DKくらいの部屋が選択肢に入ってきますからね。もちろん金額とのバランスで買っても問題ないケースもありますしエリアの需要を知っている方なら良いとも思いますが、知らない立地で楽観的に考えるのは本当に注意した方が良いです。普通に死にます(何個も死んでます)。

以上、市況と関係ないところで思想の滲み出た福袋でしたが本年も宜しくお願い申し上げます!

峰 不二夫

【2021年振り返り】
個人的には全然買えなかった。
というか、周りのスピードに付いていくことができなかった、というところが本音。

結局のところアクセルべた踏みできる人間がこういう相場に強い、と痛感した一年だった。(買っているところはめちゃくちゃ買っていたし、入札もガンガン参加していた)
ただ無理くり相場を作っている雰囲気がずっと漂っていた(戸越の物件を大崎の単価で売る、みたいな)ような気もしており、そこまでしてそこに住みたい?みたいな物件は後半徐々に動きが鈍くなっていたように感じる。

今年さばいた物件で都心、千葉、さいたまで反響数や仕入れからの売却期間っていうのを振り返ってみると、やはり千葉、さいたまのグロスの低い(3000万円以下)はかなり反響が多く、都心の6000万円以上に関しては他社も似たような案件を狙っていたこともあり、そこまでスピード感が出ていたようには思えない。
都心新築マンション平均価格が7000万円台に突入したということも忘れては行けないと思う。新築60㎡台に7000万円払うなら、中古でいいからもう少し広くてローンがきつくない物件に人が流れたのは必然だった。
つまりそこを目指して仕入れをしておけば良かったのだ。
結論、買えた年だった。

7月から一件も仕入れしてないのわしだけ。年越せないんだけど。

【2022年の展望】
いきなり不動産の価格が下がる気はまったくしていない。と、いうのも2021年にアクセルをべた踏みした会社が結構多く、3月までの繁忙期は今まで以上に業者売主物件が出ると予測している。このタイミングで仲介はエンド売主「利確!利確!」って叫んでなんだかんだ買取物件はまだまだ出ると思う。
また、住友はじめオークション方式の売却は「専任を返さなくて良い」風潮があるので他社の参入によっては買取業者はもう少し利益を上げることができるチャンスになるかもしれない。それに関係して無茶な数字はまだ出るだろうし、業者の売出しに影響を受けたエンドが高値で売り出すって図式は続く。結論、2022年も買える。

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
これは買うな!
☆学生ターゲットのアパート
学生の対面授業が再開されるから賃貸需要戻ってくるだろう、という意見があるけれど、学生が多いエリアでそんなに活発な動きは12月時点で見られていないので学生ターゲットの投資用アパートはあんまりオススメしない。空室を埋める自信があんまりない。

☆著しくリフォームがかかる物件
フルリフォーム前提で買うのは全然良いのだけれど、納期がかなり不明になっているのでお子様の入学とか転校が絡んでいる人は買うな、っていうよりかなり厳しくスケジュールを見たほうが良いと思う。
リフォーム後賃貸に出す、というケースに関しても、入居者が動くタイミングを過ぎてしまうと供給過多のこの時代にダラダラと赤字を垂れ流す事になってしまうので予め懇意にしている業者がいるならスケジュール感は抑えておいたほうが良い。

これは買え!
☆住み替えでの買い替え
絶好のチャンス。
購入した年や、エリアにもよるけれど、この5年以内であれば売却時利益が出るケースがめちゃ多い。もちろん不動産価格は上がっているし、区分から戸建への買い替えなのか、区分から区分なのかによっても変わるけれど、これだけ業者がエンド値近くで買っているのだからその少し上を突くような指値は通る可能性が高いと思う。
ただし利益が出た場合の3000万円控除と次に買う物件の住宅ローン控除の同一年の併用はできないのでそのあたりまで計算をしたほうがよろしい。

☆競売物件
昨年分の競売情報をざっと見ていたのだけど、個人落札のケースが増えている。中にはサラリーマン大家さんみたいな人もいるのだろうけど、資金の用意ができるのであればチャンスかも。と、いうのもコロナ融資関係で本来は爆発しそうな個人や会社が生きながらえてしまっていた、と私は思っている。流石に資金じゃぶじゃぶ投入しすぎた感じはしており、これ以上の協力金、融資は望めない。となると再度爆発するところが出てくると思う。
いまは十分高く売れる時期なので残債が割れることなく任売、というケースが多いと思うけれど、そこから漏れた競売物件はただでさえ牌が少ないということもあり入札件数が異様な状態。
大手買取がジャンプして入札するほんの少し上で札を入れられるのであれば、まだまだお得に買えるんじゃないだろうか。

豊作くん

【2021年振り返り】
今年は、仕入れとたまにブローカーみたいなことをしていました。
2020年から変わらず実需は上昇していたイメージです。
建売の新築物件もすぐなくなり、8月以降には業者の新築建売がほとんどなく業者がエンド値で仕入れをしている感じでした。なので、再販価格も自然と上昇していった印象でした。
一年前に仕入れをした物件ももともと想定して伊佐再販価格より少し価格をあげても満額で業者、エンドどちらも買っていきましたね。
9月以降に高値で建売用地を仕入れている業者の新築完成現場がいくらで出てくるかが見所な気がしています。エンドの収入も上がっているわけでもないのでローンは大丈夫なのか?と不安要素もありますね。

仕入れの営業としては、昨年よりも出口の想定を高く想定してアクセルを飛ばしていかないと周りについていけなかった。癖あり物件でも他社と競合することも多く査定価格を出しても満額で業者が札を入れていたりとスピード感も求められる年だったなと思います。
収益物件でも価格を間違えなければ旧耐震でも業者が買っていく印象もありました。半年前に利回り9%で築50年くらいのレジも業者が買って利回り6%で再販であったり正直「こんなの誰が買うんだよ…」と思うものも売れているので相場についていけていないところもありました。
2022年は、癖強、旧耐震の物件がどんどん売りに出てくれるのを願ってます…

【2022年の展望】
2022年は実需はそろそろエンドがついてこなくなり相場の上昇の勢いは落ちてきそうなイメージです。
私からすると来年は暴落して一旦全部安く買わせろ!というのが本音なのですが、そんなこともいかずに収益物件等も上がるのではないかと思います。まだまだ海外からすると日本の不動産価格は安いので外資も入ってきたりで上昇していくかなと。
今後も業者は競合してきれいなものは買いづらくなりそうな予想です。
2022年も物件買いたい!!!
(ですので、仲介様、買取業者様、一般の売主様、安くて癖のあるものは物件は私に買わせてください。)

【新春福袋「これは買え!これは買うな2022」】
これは買え!
木造築古アパート(土地値)
木造築古APを保有できる層なら当面保有をして家賃回収して退去していったら業者卸ができるので困ったときに再販もしてマイナスはないのかなと思います。

これは買うな!
土地値があまりない利回りの良い耐用年数切れそうなレジ等
パット見表面はいいかもしれないですが、買ってから修繕が必要だったりで取得原価がかなり上がってしまう可能性もあるので土地値がない耐用年数切れそうなレジは地雷だと思います。あと、再販が難しい。(私が失敗したので)

ASANO

【2021年振り返り】
コロナの動向にやきもきしながら買い控えをしていた2021年でしたが、住宅価格は一直線に上がり続けました。とはいうものの、オフィス、店舗、ホテル及び1R系住宅の賃貸は確実に停滞し、不動産種別によって明暗が分かれ、市場全体の把握が難しい1年でした。そんな中で去年仕入れた物件は、市況の急激な変化に振り回されないように「短期」で商品化出来る”古家解体更地売り”に限りました。住宅価格高騰の主な要因は①金余り  ②コロナの影響による流通在庫の不足  ③1戸当たりの狭小化(戸当りの総額はそう変わらずとも単価は上がる)  ④ペアローンの普及  ⑤引き続きの住宅ローンの超低金利、節税効果の高い住宅ローン控除が考えられると思います(高いけど賃貸を続けるよりはまだマシの購入)

【2022年の展望】
昨年の価格上昇要因にあげた②については、不動産の流通在庫が2021年10月あたりから増加に転じ潮目が変わっています。また、④の住宅ローン控除は一部縮小されました。それでも金余り、金融機関の事業法人への貸出先がない中、確実に担保にとれる不動産への融資は今後も引き締まるとは思えません。また、私の周りの不動産屋・不動産投資家もコロナ融資等でお金がジャブジャブになり、積極的に不動産に投資しています(中には買わなくても良い不動産まで買っている方も見受けられます。)しかし、中国不動産企業のデフォルトにみられるように、あまりに過熱しすぎた不動産価格への危機感は日本の金融機関内でも高まっています。このように2022年も市況に良い材料と悪い材料がありますが、私の結論を申し上げると2022年の不動産は下落の予想です。ほぼ「霊感」です。それがゆるやかななのか急なのかまではわかりませんが、会社の在庫のない今、私は急落を「切望」しています。(在庫のある皆さん、すまん。)ただし、コロナ第6波が猛威を振るい物件の流通量が絞られるようなことになれば「閑散に売りなし」しばし成約価格の高止まりが続くと思われます。

【新春福袋「これは買え!これは買うな!2022」】
1.実需の住宅
考えるな買え!気に入ったら買え!
10年以上住むつもりなら買え!
実家の近く等「知っている場所」は買え!
東横線沿線?フルスイングで買え!
再販で儲けたいと思うなら買うな!

2.収益不動産
買うな。やめとけ。
「買わずにはいられない」物件なら良し。

3.これは買え!
①土地値アパート
土地の相場が坪あたり50万~150万のエリアの間口の広い土地値のアパート、これは利回り築年を気にせず買おう!回すだけ回して戸建ての出口を迎えよう!

②古家付き土地
土地の相場が坪あたり100万~150万のエリアの築古戸建て、相続等で誰も住んでないならブッ指して叩こう!角地、公園隣接など「売り」がある物件なら突っ込もう!

4.これは買うな!
未竣工の新築1R、竣工後サブリースでも未入居の新築1R


【全体まとめ】

それぞれ立場や領域が異なるので違った角度での振り返りや展望だったと思いますがいかがでしたでしょうか??いくつか重なる点もあったと思うので、共通する部分を中心に結論をまとめてみます。

2022年これを買え

  • 住宅ローンを利用しての実需買い

  • 土地値付近のアパート

  • 長期目線で業者が好まない物件

全体的にマイホームは好きなやつを買え!という意見が多かったです。思惑として、実需は投資とは別で考えて、タイミングで買え!というのと、住宅ローンは好条件だからとりあえず貯金と思って買っとけ!という2点があるのかなと思います。
土地値付近のアパートについては王道中の王道、出口も多様性がありますし負けが想定しにくい買い方。不動産屋さんは意外と堅実派が多いのでみんな大好き。他にも底地やOC、リースバックなど再販業者の時間軸では数字が合わせにくい個人投資家向けの物件も多く上がってました。

2022年これは買うな

  • 利回りだけ高い賃貸需要が見えにくいアパートやマンション

  • 出口が想定できない築古

  • リスク値が読みにくい領域

買え!リストでは土地値付近のアパートという意見が多かったですが、裏を返せば賃料だけが蒸かされてる物件や狭い土地で無理矢理高利回りを実現したような物件には気をつけろということですね。
具体的には3点ユニット、シェア、狭小、学生需要etc。これらの物件だとどうしても土地値付近での売価にはならなそうです。
同時に、出口が想定しにくい築古。これも土地値が出てるからと飛びつくのではなく、具体的に土地としての価値があるのかどうかを考えておくことが重要。RCや重鉄の解体費、見積もったことありますか?
最後はリスクが読めないディープな領域、権利関係、ハザード、リフォーム費が読めない物件など、一発退場もありますので触る際は自己責任で、お気をつけて。

以上、トラケンメンバーによる、2021年振り返りと2022年の展望でした!
皆様!2022年も「虎ノ門不動産研究会(トラケン)」を宜しくお願い致します!今年も己の不動産道をブッ飛ばしていきましょう!コッカラッス!!!


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