ゆにけあ

運営企画推進室の河原です。

今日は日差しがぽかぽかと気持ちが良かったので、1階地域交流スペースの窓際でご入居者のAさんとお話をしました。

担当ケアマネジャーとしてAさんに暮らしに関する意向を伺うと、「今の生活はつまらない。何より運動不足。あとはもっといい音楽が聴きたい。腰が痛いのも何とかしたい」と語ってくれました。

Aさんは、もともと散歩を日課にしていた方ですが、現在は腰痛や筋力低下等により歩行が難しい状況です。気ままな一人暮らしで、好きなお酒を飲んだりお気に入りのレコードでジャズを聴くのが何よりの楽しみだったそうですが、今はそれも叶いません。

Aさんに申し訳ない気持ちになりながら、少し大きめの音でジャズをかけながら、お好きなコーヒーを飲んでいただきました。

限られた環境の中で、私たちはAさんの幸せのためにどのような伴そうができるのか・・・

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今回は「ゆにけあ」についてご紹介したいと思います。

「ゆにけあ」とは、とらいふのサービス理念をベースとして、ご入居者ひとり一人の生活支援について本人・家族・職員が対話を通して考えるためのツールです。


▼ はじまりはここから

今年8月、私が以前から何となく書きとめていた備忘録をもとに、とらいふ式ケアの考え方や方法を分かりやすく表現できる形を模索するところから始まりました。

ゆにけあ001

▼「とらいふ式ケア」から「ゆにけあ」へ

周囲の意見を聴きながら少しずつ形が見えてきたところで、「せっかくだからもっと親しまれるようなネーミングにしてみては?」と事務局長。そんな無茶ぶりに翌朝井口が答えました。「ユニークでユニバーサルなユニットケア・・・で、ゆにけあはどうでしょうか」

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▼試行錯誤を繰り返しながら

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▼いまここ

ゆにけあは、ご入居者本人に自分の人生や今の思いを語っていただくことから始まります。語ることが難しい方に対しては、普段の様子や家族の言葉からその方の思いを想像します。

そして、パーソンセンタードケアを参考にして作った「心理的ニーズ抽出シート(通称:もくもくシート)」を使って、(認知症の有無に関わらず)その方のニーズを探ります。

これらから抽出されたニーズに対してケアプランを作成し、画一的・管理的ではない個別性のある支援を展開

という流れを目指していますが・・・

現状はまだまだです。10月にこの形にたどり着いてから、「ゆにけあ」という言葉がカンファレンスで時々登場はするものの、本格的な活用はできていません。

▽ゆにけあ

ゆにけあβ版_2021.10.27


▽心理的ニーズ抽出シート(もくもくシート)

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どんよりしていた私に

「やらないはマイナス1、やるはプラス1ですよ。色々と悩まずどんどんやりなさい」とAさん。

ご入居者に学ばせていただきながら、「ゆにけあ」を改良して活用できるようにしていこう、と励まされたひとときでした。

Aさん、素敵な時間をありがとうございました。