第6話 絹に心臓を捧げよ？シルクロード編1
ゼロから始めるとらい物語とは、ファッションに興味がないアニヲタのトライがひょんなことからアパレル業界に転職して、ファッションオタクになるまでの物語です。
前回「古代エジプトのファッションから受け継がれる黄金の精神」という事で古代エジプトのファッションを調べてみました。
第６話のテーマは「絹に心臓を捧げよ？シルクロード編1」です。
シルクロードの由来はザイデンシュトラーセ？
シルクロード＝絹の道 と歴史の授業で勉強して以来、絹ってすごく貴重なものなんだという認識だったので、シルクロードについて調べてみました。
シルクロードという言葉を簡潔に定義すれば、「太古以来、アジアと、ヨーロッパおよび北アフリカを結ぶ東西交通路の総称」ということになる。世界最大の大陸、ユーラシア大陸を横断するすべての東西交通路がシルクロードである。〜中略〜 1877年、ドイツの地理学者リヒトホーフェンがその著「中国(ヒナ)」第一巻の前半で中央アジアの地理を論じ、後半で中国と西域との東西交渉史を概観している。その中に「ザイデンシュトラーセ」という言葉が初めて使われた(絹のことをドイツ語でザイデン、道のことをシュトラーセという。)それを英訳して、シルクロードという言葉が使われるようになった。
シルクロード入門
監修 長澤和俊
発行所 東京書籍株式会社
シルクロードとは、実はドイツ語から始まっていたのです。
（実際の所、シルクロードという道はなく、ステップ路、オアシス路、南海路の3つの総称を指しています。）
シルクロードで運ぶのは絹だけではない？
シルクロードは、絹・絹織物と馬から絹馬貿易ともいわれています。シルクロードでは他にもこんな商品も運んでいました。
シルクロード貿易の本質は奢侈品（贅沢品・威信品）貿易である。この点はとりわけ家畜の輸送力に依存する陸のシルクロードについて強調されねばならない。海の船と違って、馬やラクダなどの家畜では重いものは運ばないから、いきおい陸のシルクロード貿易は軽くて高価な商品、すなわち奢侈品貿易となる。
奢侈品の代表は絹織物であるが、他にも高級毛織物・高級綿布・毛布・絨毯・金銀器・宝石類、香辛薬品類や嗜好品など幾多の物品がある。それ以外の重要貿易品としては、重くても自分で動く奴隷と家畜がある。
シルクロード世界史
著者 森安孝夫
出版社 講談社
シルクロードは命がけの旅路？キャラバンの結成！
貴重な商品を運ぶの旅路では色んな危険が身を潜んでいます。そこでキャラバンを結成させる必要がありました。一体キャラバンとは何か？
キャラバンとは、動物に品物を積んで旅行する商人の団体のこと。メッカなどの聖地に巡礼する団体や、騎兵隊などの武装し軍隊、あるいは羊やラクダなどが人間に率いられて移動する集団などもキャラバンとよばれるが、一般にはラクダなどに商品を積み、各地に移動して商取引をおこなう商人をさす、ということができる。
キャラバンの構成員は、オアシスから必然的に生まれてくる。オアシスはその地理的条件から一定以上に耕地面積を増やす事ができない。そこで農業からはみ出した人びとは、特産物をつくったり、特殊な金属を堀りに行ったりなどして、農業以外の産業に従事するようになる。
やがてそれを運んで隣のオアシスとの交易が始まる。キャラバンは砂漠や峻嶺の厳しい自然を旅し、またいたるところに山賊や追い剥ぎが出没したので、共同防衛と旅行の安全のためと、物資を大量輸送するために編成された。
シルクロード入門
監修 長澤和俊
発行所 東京書籍株式会社
シルクロードで盗難事件発生！？
貴重な絹を中国からヨーロッパに輸出しているので自国で絹を作りたいという気持ちになります。そんな貴重な情報を中国もやすやすと渡すわけにはいかせません。
そんな中、中国が隠していた養蚕や蚕の秘密を知るため、スパイが中国に派遣されました。そして蚕を盗みだします。どうやって蚕を盗み出したのでしょうか？？
正解は・・・・
中国が隠していた養蚕や蚕の秘密を探るため、５５０年ごろ東ヨーロッパ帝国の王が、2人の修道士をスパイとして中国に派遣。中に繰り抜いた杖の中に蚕を入れて、ヨーロッパに持ち帰り、ヨーロッパの養蚕が進んだ。
大研究カイコ図鑑 生態から飼育方法、歴史まで。カイコのひみつがすべてわかる！
著者 横山 岳 （監修）,国土社編集部 （編集）
シルクロードの歴史を紐解くとかなり胸熱だったので、次回は貴重な絹（シルク）とファッションについて調べていこうと思います。
ゼロから始めるとらい物語をお読み頂きありがとうございました！来週もお楽しみに！
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