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どうも、とらぎつねです!
今回はネタバレなしで「チ。ー地球の運動についてー」という漫画から引用させていただいて、ある一部分についてだけ感想を述べたいと思います!
対象者は「原作を読破した人」「気になってるから読んでみようかと思ってる人」「アニメだけ見始めた人」などでしょうか!
今月よりアニメが始まりましたね。私はアベマTVで見ていますが、最終話まで完全再現されるのか…楽しみにしています…!
<時代考証に対するツッコミ>
この漫画は、天動説が常識だった時代に地動説を唱えた者たちの話です。
ネタバレは回避したいため、詳細は述べません。
が、今回の話をするにあたり、一部注目すべき点にのみ言及します。
それは地動説を唱える者=異端者たちへの迫害についてです。
実は連載開始当初、コメントにてこんな指摘が散見されていました。
「この時代、地動説提唱者への迫害はここまで酷くなく、拷問や処刑もほとんど行われていなかった。作者は時代考証が足りていないのだろう。」
このように考えた、中世ヨーロッパに詳しい方が何人かいらっしゃったのでしょう。
私は恥ずかしながら歴史に詳しくないため、「当時、地動説を研究することすら危うかったんだなぁ。」なんて呑気に読んでいました(笑)
<そんなこともひっくり返してしまう作者の構成の妙>
しかし物語終盤、実はこの拷問や処刑などの迫害を行っていたシーンすら伏線にしていたことが明かされます(すごすぎる)。
詳しくは書きませんが、つまり「作者は時代考証が不足している」というのは全くの誤りであり、見事に綺麗なカウンターパンチをこれらのコメントに喰らわせ、鮮やかなKO勝利を収めました。
ただ、当時いたのかわからないのですが…このカウンターパンチを見事にブロックした者もいたかもしれません。
それは「この話は時代考証的には間違っている。なんでだろう?」と思った人たちです。
<「?」まで考えられる思慮深さ>
この作者は、この話は、時代考証として誤りである。
という感想を持つのは、その時代の知識がある方なら当然なのかもしれません。
しかし多くの人はそれで終わっており、単に作者や編集部の知識不足が原因だろうと決めつけてしまっています。
そうではなく、「なぜ、この作者は誤った時代考証で漫画を書いたのだろう?少し残酷なシーンを入れた方が売れるからだろうか?インパクトを狙った?だとしても売れなかったらどうするのだろう?どこかでフォローを入れるのだろうか?」など、「?」まで考えられた人たち。
その人たちこそ、作者のカウンターパンチを見事にブロックできた人たちではないかと思っています。
もちろん、この「なぜ」の答えが全然違ったとしてもいいと思うんです。
それはこの漫画の最終話を読まれた方には伝わると思うのですが、「?」と疑問を持つだけ。それだけでいいんです。それが地球を動かす第一歩だったのですから。
人の話は最後まで聞け、とはよく言われますが、それと同じことが作品にも言えるんでしょうね。
1話1話に対して一々ツッコむのではなく、物語が終わるまで見届けないと作者の意図はわかりません。
決めつけるのではなく、「なぜ?」と考えてみる思慮深さ。
頭のいい人というのは、そこまで考えられる人なんだろうなぁ、とこの漫画から学べました。
「?」という違和感、大切ですね。
ということで、今回は以上になります。
自分も日々、思い込みからくる決めつけはなるべく排除し、「なぜなんだろう?」という気持ちを持つようにしてみたいと思います。
それでは、また!