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明るく元気な人

パート先を探すために求人サイトを見ていて応募条件に「明るく元気な人」歓迎とか書いてあると、もうそれだけで私は応募資格が無いと思ってしまう。
世の中明るい人だけでは成り立たないだろうに。

結婚したばかりの頃、義父母と上手く関係を築けなくて気を病んだ。
夫の実家は自営業で、いずれ私達夫婦が後を継ぐし同居もする予定だったので、仕事を覚えるためにも毎日実家に仕事に通っていた。
家族経営で、他にパートさんが1人いたけど私はなかなか馴染めなかった。
普段明るく元気な義母もそんな私にイライラしていたのだと思う。
ある日、義母は私に向かって「明るくおなりなさい。」と言った。
その一言は私の人格を全否定する言葉だ。
確かに私は明るい性格ではなく、口数も少なくて学校のクラスの中ではいるかいないか分からないようなおとなしい子だった。
明るく元気な義母にとって、「明るく元気」なことは正義なんだろうな。全人類が自分のようだったら全てが上手くいくとでも思っているのかもしれない。
明るく元気では無い私だけど、夫の実家以外では普通に他人と話をするし、冗談だって言う。
小学校からの親友ヒロコは「あなたの落ち着いた性格のおかげで一緒にいた私は安心していられた。」と、私のことを認めてくれている。
義母は、私が明るく振る舞えない理由が彼女自身にあるとは露ほど思わないんだと思う。

小学校に入学する子どもに向けた「一年生になったら…」って言う歌もきらい。
「友達100人できるかな」って、友達は多い方が良いって言ってる。
私は友達は本当に気が合う人が数人いれば良いと思う。
誰とでも仲良くしようと思っていたら人間関係で疲れてしまう。

明るく元気で友達が多ければ、その人は素晴らしい人?
ひねくれた私は「明るく元気で友達が多い人」は、ある意味自分勝手で鈍感な人なんじゃないかと思ってしまう。


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