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寺田和代「本と歩くアラ還ヨーロッパひとり旅」

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"海外ひとり旅=若者”イメージをくつがえし、年齢や経験を重ねてこその旅の味わいをつづった大人のひとり旅ガイド『ソリスト』。 その著者で"アラ還の旅人"、寺田和代さん(ライター・編…
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#読書案内

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「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」 第2回 ジョージア篇【Book Review】〔1〕◆ノダル・…

寺田和代【Book Review】『20世紀ジョージア(グルジア)短篇集』児島康宏編訳

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【ブックレビュー】ジェイムズ・ジョイス『ダブリナーズ』 (寺田和代)(「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」第1回 アイルランド篇)

■ ジェイムズ・ジョイス『ダブリナーズ』柳瀬尚紀訳、新潮文庫 20世紀初め、ダブリンで暮らす人々の人生の一瞬を切り取った15編の短編集。非モテ青年と悪友、家父長制に自尊心を奪われて人生に踏み出せない若い女性など、白黒つけられない感情の機微が短い物語に鋭く織り込まれる。 初読では人生や人間への鋭い洞察を拾いきれず、カタルシスなき読後感を抱いた作品も、歳月をへて再読すると若い頃にはピンとこなかったズシリとした読み応えを発見する。 どれも一見、淡々とした味わいながら、スリリ