何故か映画館

私は、縁もゆかりも何もない街で何をやってんだろうかと思った。
ただ、結婚するがために故郷を離れ、夫の素行の悪さとデリカシーのなさに驚き。
10年。
だからといって、何処にも居場所がない。
ここしか。嘘つきの夫と老猫のいるこの家。
ダンマリを続ける夫に耐えきれず、映画館へ。

その都度の選択を間違ったのだと、今になって気づく。
只中にいる時は気づかないものだ。
別れなければいけない時も素知らぬふりをした自業自得。
決断力と行動力、瞬発力が兎に角ないから、こうなってんだろ。

と、昨日勝手のわからない町でつまらない映画を一人観ながら思った。

インド映画は、圧倒的にRRRが面白いなと思った。
でも、ミニシアターはシネコンより断然好きだ。
働いてる人の映画に対する熱量に感動するほど。

何より懐かしい。昔はシネコンが無かった。
大々的な映画は日劇で。
旧作は地下のボロボロのシアターで500円で。
痴漢が出るからと親に止められていた。
懐かしい。
良い映画館を見つけたので良かった。
旧作も色々短期間でやるみたい。

結局、映画と本と音楽が好きなんだな、私は。
もう、90年代に丁度多感な時期を過ごしたからだ。フランス映画に憧れて、パリに行って現実を思い知らされたのだけど。

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