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「切り絵で世界旅」サンマリノの衛兵(サンマリノ)ビバ・サンマリノ!  独裁を嫌う、世界最古の共和国

 サンマリノといえば、切手収集家の間ではあまりにも有名。おもに収集家向けの珍しい切手を発行しており、一定の財源にもなっている。
 1998年9月、そのサンマリノを訪れた。山岳国家なので、息を切らせながら歩き、頂上近くに着いたのだが、あいにくの小雨模様と霧で周囲の景色がよく見えない。晴れた日はアドリア海が見えるそうだ。残念!


 イタリア中北部の山岳地帯にあるサンマリノの面積は61平方キロメートル(小豆島の半分)で、周りはイタリアに囲まれている。人口は約3万人。世界で5番目に小さい国だ。成立は西暦301年。マリーノという石工がローマ皇帝の迫害を逃れてこの地に潜伏したのが始まりとされ、なんと「世界最古の共和国」である。

 そして驚き、感心したのが政治体制だ。市民から選ばれた執政官が2人ずつ、半年で交替する。それは独裁体制を排除するためらしい。また裁判官も外国人を雇用している。なぜか。それは国民の大半が顔見知りで、血縁など何らかの関わりを持っている人物が裁判官になる可能性が高く、それでは裁判の公平性が保てないからと考えたからだ。

 また第2次世界大戦中は、この国に避難してきた人を匿い、ベッドも食事も与え続けていた。独裁を嫌い、平和と民主主義を愛するサンマリノの人々は本当に素晴らしい。ビバ・サンマリノ!

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