マガジンのカバー画像

翻訳のヒント

23
トップスタジオ社内のレビューアーと翻訳者が経験から学んだ、「もっと読みやすい、良い訳文を作るためのコツ」をご紹介します。
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

【翻訳のヒント】“include”はいつも「含む」でいい?

こんにちは。翻訳者・レビューアの小島です。昨年11月の記事「【翻訳のヒント】"use"はいつも「使用する」でいい?」をお読みいただけたでしょうか。「この単語はこう訳す」という決まり手にとらわれず、原文のメッセージを的確に伝える表現を探そう、という話でした。今回はその”include”バージョンです。 ”include”の意味を聞かれたら、ほとんどの人が真っ先に「含む」と答えるでしょう。つい反射的に「含む」と訳しがちですが、文脈によってはしっくりこないこともあります。ここでは

【翻訳のヒント】原文からどこまで離れていい?

こんにちは。レビューアーの佐藤です。トップスタジオでは、内容の正確性とともに、読みやすさを大切にした翻訳を心がけています。多くのお客様が希望される、「一から日本語で書かれたような翻訳」に仕上げるために、ときには原文の形から逸脱し、追加や削除、書き換えを行う場合もあります。もちろん、あることないことを捏造するわけではありません。原文の流れに沿って、行間に書かれていることを意識しながら、最適な訳文にまとめます。ここで難しいのが、「原文からどこまで離れていいのか?」という問題です。