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5.1990年 ディーラーメカニックWRC参戦開始とお客様感謝デー

2022年 コロナ過で2019年を最後に参加できずにいたNBR24時間チャレンジ 今年も全国から選抜された8人のメカニックが参加した。

実はこのディーラーメカニック派遣が始まったのは1990年のサファリラリーからでした。(間が不明なのですが)32年前から記憶の限りではなんらかの形で継続していると思い、一回4~6人だとしても200人以上のディーラーメカニックが参加していることになる。

この企画は私が国内サービス部と言うところにいたころ、リクルート室という主にディーラの採用支援を行う部署からの相談で1990年に始めました。スバルチーム(特約店)に入社するとWRCに行ける。という学生向けの採用支援が当初目的でしたが、いまではディーラーメカニックのモチベーションにつながる良い企画で、各社派遣経験者が少なくとも数名いて後輩の指導などで手腕を発揮しています。なによりもディーラーのメカニックがこのために腕を磨き努力してエントリーしてくることに意義があります。

最初のころのWRC参戦はグループNの市販車クラスでしたが、もちろん本物のWRCの世界に身を置き、そこでサポートを行うことはとても素晴らしい経験です。

私も91年のオーストラリアラリー(パース)に同行したのですが、全国から
集まったメカニックが寝食を共にして、海外のレースに1メンバーとして参加することで全国のメカニックにネットワークができでききいろいろな相談を会社を超えてするようになっていくのです。私もいまだに当時のメンバとはつながっています。

SUBARUは他の会社と違いディーラーが一系列(一県に一社)で「スバルチーム」という言葉で称されるようにチーム意識が強いのが特徴です。営業は比較的他社とのつながりがあるのですが、現場のメカニックが横のつながりを持つことはいろいろいい面もあり、この企画がそういうことにつながっているのが採用やモチベーションという目的以上の予定外の成果でもあります。

マーケティング的な面ではこのころ90年ころ、世の中の兆しは「CS」つまり顧客満足でした。1990年に発売されたヤン・カールソンの「真実の瞬間」という本がベストセラーになりました。私も相当影響されました。


SUBARUでもこの年から「お客様満足度調査」というのを始め、その2年後くらいにCS推進部(カスタマーサティスファクション推進)と言うものが発足しました。いまではそういう調査や組織に頼るのではなく、それが当たり前のデファクトになっている日本ですが、このころから急激に日本のサービスが良くなっていくのでした。

むりやりまとめるとCSの本には必ず出てくのですが「CSを高めるにはESである」ESは従業員満足度です。CSと同時にESと言う概念(いまでは当たり前ですが)が生まれたのもこの頃です。普段なかなか陽の目を浴びにくい大切なメカニックの方に対して、結果的にESにつながった、という結びです。


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