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立夏


今日は二十四節季「立夏」です。夏の始まりの季節になり、1年で一番爽やかで過ごしやすい季節です、鯉のぼりが空を泳ぎます。

暦の上では夏となり、生き物たちも活発に行動し始める頃とされています。

陽気としては、春から夏に移っていくころですね。
新緑が美しく、暑くもなく寒くもなく、一年の中でもとりわけ過ごしやすい時季。何をするにも快適です。
薫風をたっぷり感じ、心も体も生き生きと過ごしたいものです。

この頃、季節外れの寒さはようやく解消し、最高気温は平年並みか高めになります。こんな時は、菖蒲湯に入って無病息災を願います。

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5月5日はこどもの日、そして「端午の節句」の日でもあります。端午の節句といえば「菖蒲湯」に入るならわしがあります。

古くから菖蒲は、邪気を払う薬草として無病息災を願い、軒先に飾ったり菖蒲酒にして飲んだり、湯に入れたりと広く重宝されてきました。

「菖蒲湯」は夏に向けてだんだん暑くなるこの時期に入ることで、さわやかな香りや成分を体に取り込み、さまざまな病気に打ち勝とうという先人たちの知恵と願いが込められた季節湯なのです。

ところで血行促進や保湿の効果がより期待できるのは菖蒲の根の部分らしいです。間違わないように使いましょう。

二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯の中では、蛙始鳴(かわずはじめてなく)という蛙(かわず/かえる)が鳴き始める頃となります。

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「かわず」は歌語、雅語として、「かえる」は口語、俗語として用いられてきました。「かえる」の語源は必ず元のところに帰ってくるから「帰る」、「かわず」の語源は川に住む蛙という意味の「河之蛙(かわづがえる)」だとか。そこかしこで、蛙の合唱が聞こえてきます。

さて、数ある薬草のなかでも代表ともいえるヨモギ。人の住む近くに、ごく普通に生えている草です。花の咲く前のこの季節に、摘んでみるのはいかがでしょう。

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この日には、不浄を払い邪気を避けるために、薬湯に入ったり、何種もの薬草を入れた薬玉を作ったりしたのです。単におまじないということではなく、実際に薬効のある草を使っていたところに、先人の知恵を感じます。

ヨモギの実力にはなかなか素晴らしいものがあります。消炎、アレルギー、喘息にも効果があり、風邪、リウマチにも使われてきたといいます。お灸の艾(もぐさ)もヨモギが原料。ヨーロッパでも、ヨモギは聖なるハーブとして魔除けにも使われていたそうです。

まずはヨモギ風呂で沐浴して、その香りと薬効を実感してみませんか?

さて、翌週には「母の日」(5月の第2日曜日)

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母親に感謝の気持ちをあらわす日です。この時期には、古代ローマ時代から神々の母リーアに感謝するための春祭りが行われていました。日本では大正時代から始まったようです。

「母の日」は母へ感謝をする日となっていますが、母親への感謝だけではなく、平和を願う母親たちの社会運動を記念したものとしてスタートしたようです。


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