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トレード日を開始する前に準備すべきこと

トレードの記録をつけることが重要であることは、割とみんな知っていることだと思います。
記録の取り方も様々で、個々人に合った形を模索するのが一番です。

しかし、結果の記録は取っても、予定を記録する人は少ないのではないでしょうか?

実際、自分もこんなことを言っている人を聞いた事がありません。😅

ただ、自分はトレード予定の記録を残すようになってから、日々のトレードの結果が安定し、長期的に上がり下がりの少ないリターンを描けています。

今日は、そもそも予定の記録とは何か?どんな形式をイメージすべきか?などを紹介します。
少しでもトレードの役に立てると幸いです。

予定管理の重要性

先ほど予定の記録と言っていたことは、要するに予定管理です。
何の予定かというと、利益と損失の予定(想定)です。

例えばデイトレをしているのであれば、1日にいくら勝てるのか、いくら負けれるのかということを、実際にトレードをする前に計算し、頭に入れておきます。

一般的な小売などであれば、月の売り上げ目標などあると思いますが、それと同じ考えです。
始める前に予定を設定し、終わったら実績を上げて予実の差を分析します。

これだけ聞くと、「そんなことやってるよ」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、あなたが立てているその予定は、本当に根拠のある予定でしょうか?

例えば、勝てるだけ勝ちたいから実現不可能な予定を立てたり、毎日x%勝つといった予定を立ててないでしょうか?
何となく週で5%勝ちたいから、日で1%勝つとか。
これだと何の意味もありません。

そもそも予定を管理する目的は、実現可能なゴールを定めるためです。
通常の小売商売でもトレードも、スポーツと違って明確なゴール(終わり)があるわけではありません。
よって、経営者は自分でゴールを決めて、いつになったら終わるのかということを決めないといけないのです。
そこで、今のリソースで実現可能な着地点として売り上げ目標を立てるのです。

トレードも全く同じです。
明確な終わりがないから、どれくらい利益が出たら大体終わりかを決める必要があります。
そしてその目標には根拠が必要です。
根拠は、過去のデータから導きます。
直近の勝率、平均損失額、平均利益額、1施行あたりの賭け金、トレード回数をもとに計算します。
以下に実際の予実管理表を載せます。

トレード予実管理

まず、SU数が、1日のセットアップの数です。
つまり、自分のエッジ(優位性)を発揮できる条件が揃った通貨ペアの数です。トレード予定通貨ペアの数と理解してください。
デイトレであれば、1日にいくつの通貨ペアをトレードするかによって、エントリー回数が決まります。

SU数を入力すると、自動で予定利益と予定損失が計算されます。
計算式は次のとおりです。
予定利益=SU数*1SUあたりのエントリー数*1施行あたりのリスク*勝率*RR率

1SUあたりのエントリー数とは、通貨ペアごとの平均エントリー回数です。これを決める理由は、各セットアップで複数回のエントリーをすることが多いからです。つまり、1回損切りされたのちに、別のエントリー根拠で同じ方向にエントリーをする場合です。
自分の場合は平均2回ほどなので、ここは2を入れてます。

1施行あたりのリスクは、エントリー1回あたりのドルリスクです。
この画像では、$10000のファンデッドアカウントを使っています。
最大損失が-$600で、1回あたりのリスクは総リスクに対して4%と決めているので-$24としています。

勝率は、過去の実績値を入れます。
プロップファームに所属していると、このようなダッシュボードが見れるので、そこの勝率を入れます。
この場合は55%です。

ダッシュボード画面

RR率は、リスクリワード率です。1のリスクに対してどの程度のリワードが平均的にあるかを入れます。
過去のトレードの内、総利益(利益が出たトレードの総額)÷総損失(損失が出たトレードの総額)で求まります。
私の場合この時点で、1335÷588=約2.2でした。

これで全ての値が揃ったので、あとは計算式に入れて、想定される利益を求めるだけです。

例えば2/8の日であれば、セットアップ数は4つなので、この日は4つの通貨を監視していました。
1日の終わりで、今まで通りの勝率とRR率が維持できれば、約200ドル勝ち、約55ドル負ける予定になります。差引で約145ドルの利益が手元に残る想定になります。

それでは実際の実績を見てみましょう。
その日の勝ち額の合計は155ドルで、負け額の合計は63ドル、合わせて1日の利益は92ドルでした。
予定では145ドルとしていたため、目標に届かなかない形となりました。
別に上司に叱れることもないので、利益目標に届かなくてもいいのですが、なぜ目標に届かなかったのか考えることは重要です。
今までの勝率にしては負け額の合計が大きいということは、無駄なトレードがあったのかもしれません。
また、価値額も少なかったので、途中で利確したか、エントリーのタイミングが悪くて理想的なRR比率にならなかったのかもしれません。

逆に2/13を見てみると、予定損失は-$56であるのに対し実績は-$330と大きく負けています。
反省すべき点は多々ありますが、何より通常運行の場合と比べ6倍も負けているので、いつもと違うことをしてしまったということがわかります。
私の目標は安定して勝ち続けることなので、この日は特に反省をしてトレードを見返しました。

もちろん、常に完璧なトレードは不可能なので、多少のずれは許容すべきですが、予想と大きく違う結果になったということは、何かやり方を間違えている場合が多く、早めにその違いに気づけることで、後の致命傷を回避することができるようになります。
致命傷の回避こそが、トレードで勝ち続けるコツです。

まとめ

プロップトレーダーを目指すのであれば、安定したPLを描く能力は必要非可決です。
10万から1億作る!みたいなギャンブル能力でなく、最大ドローダウン2%以内で月利10%稼げる、みたいな能力の方がよっぽど価値があります。

今回紹介したように、常にいくら勝てるかのシミュレーションを自分の中で持っておき、その予定を目指してトレードをするということを心がけると、日々のPLも安定すると思います。
また、このような運用はメンタルの正常化にもつながります。

確かに相場は不確実で、分からない事は多いです。
しかし、決まったセットアップのみトレードし、エントリーも毎回同じように行い、いくら勝てていくら負けれるのかをシミュレーションすることで、かなり不確実な相場の世界でも、かなり既知の情報を増やせるはずです。

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