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トレンドの認識方法①

トレードをする上でトレンドの見極めは非常に大事です。

現在相場がどの方向を向いているのか把握することは、勝率・値幅のどちらにも関係する要素なので、きちんと把握した方が良いでしょう。

ダウ理論

トレンドを定義するもっともメジャーな方法はダウ理論でしょう。内容としてはとてもシンプルで、少し練習して慣れれば誰でも現在のトレンドを把握することができるようになるのでおすすめです。

上昇トレンドの定義

高値・安値を連続して上に更新し続ける状態です。上昇トレンドは、直近の安値をブレイクするまで継続します。

下降トレンドの定義

安値・高値を連続して下に更新し続ける状態です。下降トレンドは、直近の高値をブレイクするまで継続します。

ダウ理論を用いたトレンド認識の欠点

僕個人はトレンドの認識方法としてダウ理論は使用していません。ダウ理論に、マーケットのインバランスという概念を加えて方法でトレンドを読みます。なぜそうするかというと、ダウ理論には欠点があるからです。それは、トレンド継続の基準となる高値や安値の決定が主観的だからです。高値安値を基準にトレンドを見ているのがダウ理論の本質なので、どうしても個人によってブレが生じ、客観性に乏しいのです。

ダウ理論が機能する理由の考察

僕は相場の値動きの多くはトレーダー(特にアマチュア大衆トレーダー)の損切りによるものだというスタンスで常にトレードをしてます。多くの大衆トレーダーが負けることでチャートは今の形をなしていると考えています。それゆえに、大衆トレーダーに対して流動性を提供する(つまり反対側の取引をしている)銀行などのマーケットメーカーは常に勝つ事ができます。

さて、大衆トレーダーの損切りとダウ理論がどのように関係するのでしょう?そのためにはまず高値と安値がなぜ生まれるのかについて考える必要があります。

上昇時のに高値が生まれたということは、売り(供給)の方が買い(需要)より高いということです。なぜ供給が高まるのでしょうか?それは、安値で買いポジションを仕込んだトレーダー(主に銀行トレーダー)が利益を確定しているからです。

多くの人はここで重要なことを見落とします。それは、銀行のように何百億と大きなポジションを持っている機関投資家は、そう簡単に入ったりでたりができないという点です。彼らは利益を確定するときも我々個人投資家と同じように一括で利確・損切りができません。

考えてみれば当然ですよね?

100億の買いポジションを決済するには、100億の売りが必要です。そして、いかに巨大なfx市場でも常にそんな量の流動性は確保できません。だからこそ銀行トレーダーは分割して利益を確定します。そしてその度にそれが高値や安値としてチャート上に現れるのです。

また、ついでに言うと、大衆トレーダーが買うと価格が下がるのもこれが理由です。すでに大きな含み益を抱えてる銀行トレーダーは早く利益を一部確定したいのです。そのためには大量の買い注文が必要になります。それを与えているのが遅い段階でトレンドに参加する大衆トレーダーです。彼らが一斉に買うことで、含み益の銀行トレーダーは自分たちの買いポジションを決済(つまり売る)事ができるのです。この事実を知ってるか知ってないかだけで、トレードの質が大きく変わることは間違い無いありませんね。

安値は多くの場合、逆に銀行トレーダーがポジションを追加することで起きます。また、この他にも価格が下落したのを見た大衆トレーダーの損切りも大きな要因になります。

話をダウ理論に戻しましょう。安値が銀行トレーダーがエントリーしているポイントである上昇トレンドは、価格が安値に近づくと買いが多くなり反発します。

逆に、大衆トレーダーの作る安値は非常に弱く、簡単にブレイクしてしまいます。理由は簡単で持ってる資金量の近いです。我々個人トレーダーに相場を動かす力はありません。そして、そのような安値がブレイクされると一瞬で多くの大衆トレーダーは含み損を抱えることになります。そして、皆が一斉に含み損を決済する事で相場は下降トレンドに移り変わっていきます。

上昇のスイングを作ったのが銀行トレーダーなのか、大衆トレーダーなのかを認識する事ができれば、トレンドの強さやトレンドが転換するか否かを推測できると言う事です。

インジケーターやテクニカル分析は本来このように使うべきなんです。測りたい現象があり、それを叶えるために数学や数値を用いて客観的にデータを集め、分析するのです。今回の例だと、測りたい現象は「チャートの上昇・下落を生み出したのが機関投資家か大量の個人投資家か」と言うことになります。目的がはっきりしたらあとはこれを計測できそうな道具(インジケーターなど)を探し、適切にパラメータを設定するだけです。

テクニカル分析やインジケーターを未来を予想するための魔法の道具とは考えずに、目的を達成するためのツールと認識する事がまず初心者トレーダーがすべき事でしょう。テクニカルありきではなく、実際の現場で起きていることを軸に仮説を立てて、それを可視化するためにテクニカル分析を使うようにしましょう。

さて、今回は少しなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。また、今回ちらっと言ったインバランスを用いた方法はパート②で紹介できたらと思うので、楽しみにしていてください✨

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