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相場の流動性について

流動性に対する理解は、トレードを単なる数字上のお遊びから、本気の金融ビジネスへと変革させる第一歩です。相場をよりダイナミックで多次元的に理解できるようになるので、本記事をその第一歩として活用ください。

相場の流動性とは何か?

流動性とは、特定の資産の取り引きのしやすさを表します。
流動性が高いと、買い手の数と売り手の数が同じくらいになるため、価格は安定します。相場において、レンジは流動性が高く、トレンドは流動性が低い状態を表しています。
レンジでは、買いたい人と売りたい人が同じくらいいるので、価格が横ばい=変化しない状態になっています。
一方、トレンドは買いたい人と売りたい人の数に偏りがあるので、価格は上がったり下がったりして売ってくれる人買ってくれる人を探して回ります。

りんごで考えてみましょう

りんごマーケットにおいて、100円でりんごを売りたい人が10人いて、100円で買いたい人が10にいたとします。この場合、書いて売り手の両方の10人とも希望通りの取引が問題なく行えるため、りんごマーケットにおいて100円という価格は流動性が高いことがわかります。(チャートはレンジになる)

一方で、もし100円でりんごを売りたい人が5人いて、100円でりんごを買いたい人が10人いた場合、5人の買い手はりんごを100円で買えません。
しかし、この5人はなんとしてもりんごを買いたいため、他にりんごを売ってくれる人を探したとしましょう。
そうすると、今度は150円で売ってくれる人を5人見つけました。5人の買い手は150円でりんごを買うことを承諾し、無事取引が成立しました。

この例だと、100円と150円は流動性が高く、101円から149円の間の価格は、流動性が低いことがわかります。
なぜなら、101円から149円までの間で、りんごを売ってくれる人が全くいなかったからです。結果的に、この例ではりんごという資産に対し、価格が100円から150円に移動したため、上昇トレンドのチャートが完成します。

この考えは、市場(マーケット)が存在すれば必ず当てはまる考えの基礎です。人材市場でも、日々の商品市場でも、株式市場でも、メルカリのような転売市場でも・・・

ちなみに、私の投稿などを見ている方なら知っていると思いますが、インバランス(黒いローソク足)が認識しているのがこれです。買いと売りのインバランス(日本語訳:不均衡)が起きている時とそうでない時をまず分けて考えることで、相場の中でポジションがたまっていそうな価格と、そうでない価格を分離させてようとしているのです。その根底の考えが、流動性が高いか低いかということになります。当然インバランスが発生しているローソク足は流動性が低いです。つまり、見た目の割にそのローソクの値動きには新規ポジションがない可能性を示唆しています。

まとめ

このように、価格とは取引の結果を表したものに過ぎず、需要と供給という入力に対する従属変数にすぎません。
y=axという関数があった時、xが需要と供給の量(つまり流動性)で出力されるyが価格です。
直接y(価格)を予想しようとするより、xやa(流動性、つまり売買の結果)を相場から読み取り、ロジックを組み立ててyを「計算」したほうが、合理的なトレードをすることができます。

また、相場の他のトレーダーのポジションや考えを読むとき、この流動性の考えは非常に重要です。なぜなら反発するためには、まずその価格帯にトレーダーのポジションが必要だからです。損切りにせよ利確にせよ、まずはエントリーしたトレーダーがいなければ、予想もへったくれもありません。

「どこの価格で多くのトレーダーがロングしたのか?」「どこの価格で損切りしたのか?」
このような視点でまずは相場を分析できるようにならない限り、トレードというギャンブルで勝つことは難しいでしょう。(皮肉はことに、このような考え方は巷で溢れているトレード本には載っていません。だからこそ多くのトレーダーは負けるのです)


ギャンブルは究極、単なる騙し合いです。相手の手の内をなるべく正確に読める方に軍配は上がります。
流動性は、その他のトレーダーの取引の足跡を教えてくれる考え方です。

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インバランスについての記事は↓

マーケットメーカー(機関投資家)も流動性を語る上で重要です↓

この記事でも流動性について触れています↓


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