東海岸の会社と時差14時間でリモートワークした感想

はじめに

この記事では、筆者が東海岸(トロント)の会社と日本との間で、約2ヶ月間(2020年11月末~2021/1月中旬)、リモートワークを行った感想を記します。

前提条件

筆者はフルタイムでトロントローカルの企業でソフトウェアエンジニアとして働いており、普段はだいたいEST 9 AM ~ 6 PMの間で7時間ほど仕事をします。昨年度よりWork From Home(以下WFH)が始まり家から働いています。また、チームメンバーも全員トロント近郊に住んでおり、同じ条件で働いています。会社自体にも異なるタイムゾーン間のチームと働いた経験はありません。
半年間以上WFHを続けた結果、時差以外の基本的な問題(チーム間コミュニケーション等)はクリアできており、どうせトロントに残っていても会えないし長期間日本に行ってきてもいいよ。ということになり、実験を兼ねてやってみました。

日本と東海岸との時差

日本のタイムゾーン(JST)と東海岸のタイムゾーン(EST)は仕事をする上では最悪の時差で、14時間の差があります。なぜ最悪かと言うと、ほぼ昼夜が逆転するので、お互いが普通に生活すると仕事をする時間が被らないからです。

自分自身としたお約束と労働時間

エンジニアとして仕事をする以上、コードを書くことが仕事の中心になることはあれど、同期的なコミュニケーションが全くなければ仕事を円滑に進めることは難しいです。そこで、僕は今回リモートワークをする上で、

・時差の影響でなにか問題が発生したときは、僕がチームに合わせる
・一日のうちに少なくとも2~3時間は、同期的なコミュニケーションが取れる時間を作る

というお約束を自分自身に対してしました。その結果、日々の労働時間は、JST 5AM ~ 12PM(EST 3PM ~ 10PM)、隔週で定期的に開催されている振り返りミーティングや大事なミーティングにはそれより早くても頑張って起きて参加する。というスタンスを取りました。

チームとのコミュニケーション

もともとは 11:30 AMくらいからチームでやっていたスタンドアップミーティングを僕が参加できるように4:30 PM(JST 6:30 AM) にずらしてくれたりと、チームから僕に合わせてくれたのもあって、最低限のコミュニケーションは続けることができました。

リモートワークのメリット

リモートワークをすることで、強制的に非同期で仕事をする時間を取ることができました。この時間は、調査、設計、提案などのある程度の集中力を要するタスクを行う上で、とてもプラスに作用しました。

続ける上での難しさ

ともあれそれで全て順調に進んだかと言うとそんなことはありませんでした。具体的に感じた難しさを列挙します。

早起き
自分だけであれば、生活リズムを調整して、早朝 ~ 昼 に仕事をすること、あるいは完全に昼夜逆転することも可能でしたが、ことはそううまくは行きませんでした。誰かと一緒に暮らしていれば、なにかプライベートな問題が発生するのは大体夕方〜寝る前くらいだったりします。そうなると、次の日起きれるかは早起き耐性と気合いによるところが大きくなります。

ミーティングへの参加
ESTで1PMに開催されるミーティングに参加しようと思うと、JST 3AMに起きなければならないなど、わかってはいてもしんどかったです。

家族との同意・理解
5AMに起きるためには、少なくとも10PMには寝るような生活サイクルにする必要があります。自分のみでなく、一緒に住む家族にもその生活をある程度強要することになるので、家族の同意と理解はとても重要です。

よい質問をする
一緒に働ける限られた時間の中で、スムーズに欲しい答えをもらうことができなければ、その後の時間を無駄にしてしまう可能性があります。いつもよりもより、「いい質問をする」という姿勢が必要でした。

ペアプロをする
同期的に働く時間が短いので、当然ペアプロをしたり、一緒に調査をしたり、議論をしたりということは難しかったです。具体的にはチームメイトに時間を取ってもらうにも就業後にかぶると気を使うし...という感じでした。

終わりに

以上、14時間の時差の中リモートワークをやった感想を書いてみました。
たとえ短期間のリモートワークであっても、個人のやる気とチーム(会社)・家族の理解と協力が必要不可欠という印象です。
同じオフィスに集まって働く、という環境にまた戻るのはまだまだ先になりそうですが、地球上どこにいてもいい、というのも実現するのはまだ先かなと感じました。終わり。

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