影響力の武器まとめてみた 其の二

コミットメントと一貫性

ほとんどの人には、自分の言葉、信念、考え方、行為を一貫したものにしたい。
あるいは他者からそう見られたいという欲求がある。
これは心理学者の中ではずっと前から知られていた。

この欲求は三つの要素によってできる。

  1. 一貫性を保つことによって社会から高い評価を受ける

  2. 一貫性のある行為は、一般的に日常生活にとって有益である。

  3. 一貫性を志向することで、複雑な現代生活をうまくすり抜けるのに役立つ思考の近道が得られる。

3は以前の決定と一貫性を保つことで、将来類似した状況に直面した時に、関連するすべての情報を処理する必要が少なくなり、以前の決定を思い出して、それに一貫した反応さえすればいい。

承諾を引き出すうえでカギとなるのは、最初のコミットメントを確保することである。
人はコミットメントに合致した要求を受けやすくなる。


社会的証明

社会的証明の原理によると、人がある状況で何を信じるべきか、どの様にふるまうべきかを決めるときに重視するのが、ほかの人々がそこで何を信じているか、どの様に行動しているかである。

人を真似しようとするのは子供も大人も同じだ。
初めていく場所で何していいかわからないとき思い当たる節はないだろうか?

初めて買うものを選ぶ時もみんなが買っているものをとりあえず選ぶことがあるだろう。それも社会的証明の一つだ。

社会的証明は二つの条件下においてもっとも強い影響力を持つ
一つ 不確かさ
自分の決定に自信を持てないとき、あるいは状況があいまいな時、ほかの人の行動を正しいものとして受け入れようとする。

二つ 類似性
自分と似た他者のリードに従う傾向がある。
つまり、似た人の行動を真似してしまうということだ。


好意

人は自分が好意を感じている知人に対してイエスという傾向がある。
つまり自分の全体的魅力を高めるようなことをすればよいが、それが難しいと思う。

身体的魅力は行為を持たせるだけなく才能や親切さ、知性を相手に感じさせるという。

そしてお世辞も実は行為を高める。あまり露骨では逆に反感を買うが一般に好意を高める。結果承諾を引き出しやすい。


読み終わってみて

厚み量ともになかなかなものであったが、その分中身も充実していて得るものは多かった。

読んでいってみると薄々感じていた交渉術などの実態を知ることができた。
営業を受けてもちろんいいものなら買えばいいが、相手の交渉術にやられて買ってしまってはいけない。

この本を読んで一番いいと感じたのは影響力の武器の中身を知ることで対策をとれるのではないかと思ったこと。
今この人はこの技を使っているのだなーと考えながら話を聞く余裕があるほどに。

量は多く読むのに覚悟が必要だった本だが是非皆さんに読んでほしい。
きっとあなたの武器になりそれが最大の防御になる。





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