「原因」と「結果」の法則

・どれくらい売れている本か?
今回は、聖書に次ぐ、ロングセラーの1つであり、今なお、自己啓発のバイブルとして、世界中で読まれ続けており、日本でも50万部以上を売り上げたベストセラー書籍。


・この本はどんな本か?
この本は、「自分こそが自分の人生の創り手である」という真実に気づくのをうながす本です。
現代は、情報が溢れる時代です。自分は何がしたいのか、どのような人生を歩みたいのかを理解し、自分にとって重要な情報を取捨選択していく必要があると思います。そんな今だからこそ「自分の人生は自分で創っていく」という思いが必要です。
この本では、自分自身が選び、めぐらしている思いが現実を形作っていると言う著者の考えを7つにまとめて解説しています。この本を読み、思いをめぐらせることで、人生をよりよくしていけるはずです。
今回、この動画では、この7つの考え方を『人生を変える、「原因」と「結果」の法則7選』と題し、紹介していきます。


・人生を変える、「原因」と「結果」の法則7選
-思いと人格
ジェームズ・アレン(以下、著者)は、「人格は、私たちがめぐらしているあらゆる思いの、完璧な総和である」と述べています。自分自身の思いによって、自分を素晴らしい人間に創り上げることもできれば、破壊してしまうこともできるわけです。
正しい思いを選んでめぐらし続ける事で、私たちは気高い、崇高な人間へと上昇することができます。と同時に、誤った思いを選んでめぐらし続ける事で、獣のような人間へと落下することもできます。
思考は言葉になり、行動へとつながるということですね。良いことを考えている人は、自然と良い言葉が出てきます。逆に、悪いことを考えている人は、どう繕ったとしても、悪い言葉がいつかは出てきてしまうのです。
ネガティブな思考の時に、ポジティブな言葉を使うことがありましたが、次第にネガティブ言葉を発するようになっていきました。良いことを考えていると、自然とポジティブな言葉が出てくるようになりました。思考は大切ですね。


-思いと環境
著者は、自分の心をしっかりと管理し、人格の向上に努めている人たちは、「環境は思いから生まれ出るものである」ことを熟知している、と述べています。
気高い思いばかりをめぐらしている人が、邪悪な道に落ち、苦悩する、などと言うことは決して起こりません。同様に、邪悪な思いばかりをめぐらしている人が、気高い目標を達成して真の幸せを感じる、などと言うことも絶対に起こりません。
例えば、自分自身の繁栄を願い、従業員に払うべき賃金を不当に削っている雇い主がいます。しかし、そんな人間は、全くもって繁栄するに値しません。彼は、自分の会社が破産したり、信用を落としたりすると、自分がその一番の責任者であるにも関わらず、それを全て、従業員や環境のせいにします。
この雇い主は、最終的に邪悪な道に落ち、苦悩することでしょう。環境は思いによって形作られているのですね。

-思いと健康
著者は、病気と健康は環境同様、心の中で巡らされる思いの明らかな表れ、と述べています。病的な思いは、それ自身を病的な肉体にしていき、楽しく美しい思いにつきしたがい、健康と若さの衣を身にまとうこともできるわけです。
少女のような輝きと清らかさに満ちた顔を持つ、96歳の女性を知っています。一方で、ひどく老け込んだ外見を持つとても若い男性もいます。かたや優しく明るい心の結果であり、かたや理性を欠いた思いと苛立ちの結果です。
僕は悪意や嫉妬に満ちている時、よく体調を崩していました。一方、清らかな思いを持っている時、不思議なくらい健康体なのです。やはりここでも良き思いが大切なのですね。

-思いと目標
著者は、人間を目標に向かわせるパワーは、「自分はそれを達成できる」と言う信念から生まれます。疑いや恐れは、その信念にとって最大の敵です。と述べています。
私たちの思いは、目標と勇敢に結びついた時、創造のパワーになります。良い思いをめぐらせ続け、目標と結びつく事で、あらゆる疑いや恐れが、心から去っていくわけですね。
目標を持たないでいる時、つまらない事で思い悩んで、余計な苦悩を背負ってみたり、ちょっとした失敗ですぐに絶望してしまうことがありました。しかし、思いと目標が結びついた時、目標達成のために、集中力と自分をコントロールする能力を磨き始めることができました。失敗もありましたが、正しい思いのもと、目標達成のためにどんどん心が強化されていくのです。目標達成の強い思いがあるからこそ、失敗を乗り越えていけるわけですね。

-思いと成功
著者は、人間は、もし成功を目指すならば、自分の欲望のかなりの部分を犠牲にしなくてはならないのです。と述べています。
自分の欲望を優先させる人間は、明晰な思いもめぐらせず、秩序立った計画も立てられません。自分の真の能力を発見することも開発できず、何をみても失敗するでしょう。私たちの成功は、私たちがその達成をどれだけ強く決意し、その計画の上にいかに強く心を固定するかに加えて、自分の欲望をどれだけ犠牲にできるかにかかっています。
仕事で大きな目標を達成したい場合に、遊びや恋愛も充実させたいと思うのは、何も犠牲にしていないと言うことなのでしょうか。
大きな成功を願うならば、大きな自己犠牲を、この上なく大きな成功を願うならば、この上なく大きな自己犠牲を払わなくてはいけない、と言うことですね。

-ビジョン
著者は、気高い夢を見ることです。あなたは、あなたが夢見た人間になるでしょう。あなたの理想は、あなたの未来を予言するものに他なりません。と述べています。
気高い夢を見ているといえば、理想家です。彼らたちのアイデアを色褪せたり、死滅させることは絶対にできません。人類は彼らのアイデアにすがっています。心のどこかで、それがやがて現実となることを知っているのです。
コロンブスは、未知の世界のビジョンを抱き続け、それを発見しました。コペルニクスは、他の無数の世界と、より広い宇宙のビジョンを抱き続け、それを証明しました。釈迦は、汚れのない美しさと完璧な平和に満ちた精神世界のビジョンを抱き続け、その中に侵入しました。
自分の心の中で賛美するビジョン、自分の理想、それに従って自分の人生は形作られるわけですね。それこそが、自分がやがてなるものなのでしょう。

-穏やかな心
著者は、穏やかな心は、真実の海の中・・・。水面から遠く離れた、いかなる嵐の影響も及ばない永遠の静寂のなか・・・に住んでいます。と述べています。
穏やかな人間は、自分自身を正しくコントロールすることのできる人であり、自分自身を他の人たちに安易に順応させられます。この上なく穏やかな心は、この上なく強い心です。穏やかな心の持ち主は、常に愛され敬われます。
僕は、大変穏やかな心を持つ人を知っています。人の愚痴を言っているのを見たことがありません。非常に勤勉です。緊急事態には、皆を助けてくれました。とても尊敬できる方でした。
穏やかな心を持つこと、僕もまだまだですが、尊敬できる人を見習ったり、先人の知恵を借りながら、著者が語る「穏やかな心=黄金以上の価値」に近づきたいものです。

・まとめ
この動画では、ジェームズアレンの名著を『人生を変える、「原因」と「結果」の法則7選』と題し、紹介してきました。
「原因」と「結果」の法則は、著者自身の思想を解説した本です。とても親しみやすい文章で、本質的な内容であり、そこからは、著者の心の強さや、穏やかさを感じ取ることができます。聖書の次に読まれていると言うのも、誰に対しても読みやすく、人の心にスッと入ってくるからこそのなのでしょう。納得な理由です。
「自分こそが自分の人生の創っていく」、情報が溢れ、何が正解かわからない時代だからこそ、どのような思いをめぐらせ、自分の頭で考え、自分で人生を作るんだ、という強い意志を得られるヒントとなる1冊だと思います。
著者の力を借りて、力強く、前向きに歩みを進め、人生をよりよくしていき、自分だけの『「原因」と「結果」の法則』、著者と一緒に探していきませんか?
今回は、大事なところだけを抽出してお伝えしてきましたが、著者の思想をしっかりと理解したいと言う方は、ぜひこの本を手にとって、彼のすばらしさ、偉大さを感じ取ってほしいです。
きっと多くの人が、自分の人生の糧になると思います。