マガジンのカバー画像

NOTEでみつけた素敵な小説さん/マンガさんたち

7
NOTEでみつけた素敵な小説さんやマンガさんたちをピックアップ
運営しているクリエイター

記事一覧

連載小説『TAMARU』が始まります

『TAMARU』は向田麻衣が書き下ろした長編ファンタジー小説です。毎週日曜の朝にお届けいたします。2019年3月3日から、約1年間の連載がスタートです! あらすじ 14歳の少年、ダンバードル・タマルは、夢の中で、見知らぬ言葉で書かれたメッセージを受けとった。 「乾いているものがなにかわかっていたらここまでくることはなかったのに」 彼は、生まれた土地、ソルナ村を発つ。身支度を整え、長年ともに暮らした家畜を逃し、井戸に蓋をした。少年の旅の出立の知るものは、誰もいない。

小説は無限に書くことができる

小説は無限に書くことができる 今、新しい小説を書いている。 「あなたの心の声を小説にします」 という企画を見て、 連絡をくれた友人のための小説だ。 全く駆け出しの小説家の企画に、 そうやって乗ってくれるのは 嬉しく、そしてありがたい。 僕たちは一度テレビ電話で会話をした。 そして、そこで得た感覚を基に、 僕は今、まさに小説を書き進めている。 その小説は、これまで書いてきたものと、 似ているようで似ていない。 終わりを想像しても そこに到達する保証がなく、 行き当た

+9

スニーカー好きのタコ 【1-10足目】

子の刻参上! 一.あけがらす

(一) その夜は、賭場に来てはみたものの意気もあがらない。 丁の目のときに半に賭け、半の目のときに丁にかけては、布できれいにぬぐうように、とられるありさまだった。 ご存じ鼠小僧次郎吉、いまの表の顔は、魚を商う和泉屋の旦那。 いまの、というのは・・・ 次郎吉、足がつかないように、ひとり鳶職として長屋を転々とするのが常で、お店(たな)の旦那は今回がはじめて。 「すこし、外へ出ようか」 と、同道の若侍が横合いから声をかけた。何かいいかけたが黙って、次郎吉は若侍に従うことにした

国士無双

「もう故郷には帰れない」 燃え落ちる桟道を見て、兵士たちは嘆いた。故郷のある東の地に帰るための道が絶たれてしまったのだ。 たまたま仕えていた王が勢力争いに敗れたために巻き添えを喰らい、やむを得ず西の僻地に行くことになってしまった。さらにこうして西と東をつなぐ桟道が焼かれてしまった。いよいよ全軍を悲愴感が包む。さらに王に対する怨嗟の声も蔓延する。 「逃亡した者は死罪に処す」 それでも全軍に逃亡を禁ずる命が下る。命を下したものの、上も下もすっかり敗色に呑まれた軍に逃亡者を

螺旋じかけの海 1話

1話読切形式のお話です。64Pありますがどうぞ アフタヌーンで不定期連載していたバイオSFです。 出版契約解除して作者管理とさせてもらったので、1話をupします。 こういった形の1話読切形式の連作で、進むとちょっと重めの話も入ってきます。 もしよければ電子書籍としてkindle,楽天等各電子書籍ストアにて2巻まで配信しておりますので、よろしくお願いいたします。 3巻は6月下旬以降配信の予定です。 紙の本は1〜3巻を同人誌としてイベントの他、とらのあな各店にて販売・通