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脳内スタンダードパウパーを開催している①

「スタンダードパウパー」、それはおそらく考えうるフォーマットの中で
最も牧歌的なフォーマット。
スタンダードで使えるカードの中で、コモンのレアリティしか使うことが出来ないレギュレーションだ。

限られたカードで戦うフォーマットと言えば有名なものは
・パウパー
・ヒストリック職工
・スタンダード職工(レアなし構築)
・ヒストリックパウパー

などがあるが、

・パウパー →昔のコモンカードにはレアリティ設定が緩く明らかにコモンではない性能のカードがある。更に範囲としてはエターナル環境と同じなので長いMTGの歴史から選りすぐりのカードが詰まっているため普通に強い。

・ヒストリック職工→ 「指輪物語」「モダンホライゾン」などスタンダードで使えないカードも使うことが出来るので、普通に強い。

・スタンダード職工(レアなし構築)→ フォーマットというより、これをデッキ構築の縛りとして楽しんでいるプレイヤーがいる。どちらかというと
レアなしデッキ同士で対戦するというよりは、レアなしで環境デッキにどこまで抗うことができるかというコンセプトである。

・ヒストリックパウパー → MTGアリーナのミッドウィークマジックでたまに開催されるやつ。上記フォーマットよりもカード範囲が狭いが、やはり
スタンダード以外のセットが入って来ることで「知らないコモンカード」がたくさんあり、また今から過去セットのコモンを集めるのは簡単ではない。

何が言いたいかというと、「構築では普段使われないようなコモンのカードで戦えるんだろうな~」と思って参戦するとギャップに打ちのめされるということ。
それをやりたいならスタンダードパウパーだ。

ここまで使えるカードを絞れば3週ぐらい回って面白い対戦が出来るのではないか?MTGを販売しているカードショップでは、スタンダードパウパーで遊ぼうイベントが開催されている所もあるようだ。どんな対戦なんだろう?

MO(Magic online)でごく少数のプレイヤーがスタンダードパウパーで対戦していることがある。更新が止まったブログ等でスタンダードパウパーを紹介している方がいた。しかし「Standard Pauper」で検索をしてもyoutubeでは半年以上前に投稿された動画しか見つからず。更に検索の事情で普通のスタンダードやパウパーの動画がヒットしてしまうため探すことも困難。

もしかして、今スタンダードパウパーって誰もやっていない…?
Discordとかでやってる方がいたらご連絡下さい。
パウパーとか、職工デッキの集いは見かけるんだけど。

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前置きが長くなってしまったが、私はカードを眺めるだけでも楽しめるタイプなので、暇な時にはMTGアリーナでコモンのカードを眺めながら
「脳内スタンダードパウパー」を勝手に開催している。
デッキを想像して頭の中で戦わせるわけだ。カードゲームが好きな人なら
この楽しさを分かってもらえるはずだ。
ということで独自に考えたデッキリストを紹介していく。

※カードはダスクモーン:戦慄の館 まで
※スタンダードパウパー →「SP」と略す
※しっかりとしたデッキリストは無い
※いかにもスタンダードパウパーを遊んでいる風に語っているが、
実際にはデッキを回したことすらもまともにないほぼ妄想。

まずは赤・白・緑を主体としたデッキを紹介していこう。

①赤単アグロ

ダスクモーンで【機械仕掛けの打楽器奏者】が加わったことにより
【ゴブリンの墓荒らし】が高確率で2/2速攻として振舞えるようになり安定感が増した。
【奇襲用自動機械】【無法の戦慄艦】などの攻撃的なカードを多く採用し、
1ターン目から殴り続けるデッキとなっている。
SPのトランプル事情について詳しく説明すると、赤のカードで最初からトランプルを持つクリーチャーは3マナ以上にしか存在しておらず、スペルでは
1マナの【弱者の力】、2マナの【旋回斬り】、3マナの【エターリの好意】
しか存在しない。緑であれば2マナ帯にトランプルも付く強力なコンバットトリックが存在しているため、緑単を好むアグロデッキ使いも多い。赤単を使うのであれば【ショック】【稲妻の一撃】で相手のクリーチャーを除去しながらクロックパーミッション的にビートダウンをしていくと良いだろう。

②赤単カタパルト

2024年のスタンダードローテーションにより、インスタントやソーサリーを
唱えるたびに(実質)1点ダメージを相手に与えるカードも入れ替わった。
現在は3マナの【物騒なカタパルト】【焚き火花の二人組】が存在し、
手札補充するカードを連打しながら少しずつ相手ライフを削るプランだ。
核となるクリーチャーが3マナと重いが、SPであれば【物騒なカタパルト】のタフネス4は非常に優秀であり、【焚き火花の二人組】がいきなり直接殴りかかるなど小技がきく戦い方に魅せられたプレイヤーが一定数いる。



③イゼットスペル

ブルームバロウで優秀なクリーチャーやインスタントを獲得した、
【大嵐の釣り人】をエースにインスタント・ソーサリーを唱えながらビートダウンしていくデッキだ。
【弱者の力】はSP唯一の1マナでトランプルを付与できるカード。そこに
ドローがついてくるのだから強いことこの上ない。
【ドワーフの炉の詠唱者】はSPでは2マナ唯一の果敢持ちクリーチャー。
赤を用いたアグロ寄りのデッキではほぼ間違いなく採用される。
SPにおける多色デッキは土地事故の可能性が高く、多色土地を何枚投入するかはプレイヤー次第。入れすぎると単色デッキに対してのテンポ損が非常に厳しいため注意が必要だ。


④グルール積算

コモンにいわゆる部族ロードは存在しないため、部族シナジーを活かしたデッキは成立しにくい。またリミテッドの指針にあった戦法のデッキも、アンコモンのカードがある前提のため成立しにくい。そんな中ブルームバロウのアライグマが持っていた「積算」はSPでも主軸に出来るメカニズムだ。
コモンの積算アライグマは3種類。どれも条件を満たせば同マナ帯の他のクリーチャーを上回るパワーを発揮できる。手札が少なくなる中盤戦以降で
積算を達成できなくなることがないよう、追加でマナを注ぎ込むことが出来るカードを多数採用している。「蘇生」や「変身」を持つクリーチャー達がそれにあたる。
【エネルギー屈折体】は1枚場に出さえすれば、積算を毎ターン達成出来ることが確約されるこのデッキのキーカードだ。


⑤白単コントロール

SPでは黒の除去がスタンダードよりも弱く、対してコモンにエンチャントの形で除去をするカードがある白は除去コントロールデッキに向いている。
相手の出すクリーチャーを排除しながら序盤-中盤を乗り切り、土地が十分に溜まったタイミングでアドバンテージを取ることが出来るカードや大型のカードを出していく。白にはライフゲインのカードが多いことも含めて、アグロ泣かせのデッキに仕上がっている。

⑥ボロス装備

装備品シナジーを持つ【レオニンの光もたらす者】【刃継ぎの有貌体】
を主軸に「ミラディンのために!」などクリーチャーを内蔵した装備品を
多く採用したデッキ。除去の薄いSPではハマると最強のクリーチャーが
戦場を制圧する。白のエンチャント除去に対して【解体ハンマー】で圧をかけることも重要。トランプルを付与する装備がSPには存在しないため、
【コーの矛槍】で警戒を付け守りながら戦うか、【飛空士の翼】で空中から殴るなどの工夫が必要だ。


⑦ボロストークン

ボロストークンは横並びを得意としたデッキだ。スタンダードでも大活躍している【人参ケーキ】をはじめとして、1枚のカードで2体以上のクリーチャーを出すことができるカードが多く採用されている。複数ブロックを警戒
して殴りづらそうにしている相手を横目に、クリーチャーを並べたら全体
強化で一気に相手に襲い掛かる。
SPにおける全体強化カードの候補は7種類。せっかくなので全て紹介。
画像の下半分のカードだ。どれも一長一短であり、どのカードを採用するかはあなた次第だ。


⑧緑単ランプ&試作クリーチャー

SPにおける土地加速は3マナから可能だ。クリーチャーの色である緑には
スタッツの高いコモンクリーチャーが多く、スタンダードで緑単を使い苦汁を味わったプレイヤーもSPに参戦している。
【豆の木のワーム】は例外的に2ターン目に土地加速が出来るSP唯一のカード。1枚で2枚分の仕事が出来る出来事クリーチャーはSPでは優秀であり、
緑を使うデッキではよく採用される人気カードだ。
【朽ちゆくジム/ウェイトルーム】も1枚で2枚分の役割を持つカード。
【逆毛群の歩哨】はアグロデッキ対策として真っ先に名が挙がる緑の防衛カード。2マナで3/3は唯一無二の性能だ。
【導路の塔門】の組み合わせは決まると【サボテンチュラ】がSP唯一の5マナパワー6クリーチャーとして存在感を放つ。
土地を加速した先のマナカーブの頂点となるクリーチャーの候補は多くあるが、使い分けが出来る試作クリーチャーの2種が採用されることが多い。【岩枝のゴーレム】のライフゲインはSPでは馬鹿にならない点数であり、
また対戦が長引きやすいフォーマットのため【錆ゴライアス】が10マナで
着地することもそう珍しいことではない。ロマンが溢れたこのクリーチャーを使いたいプレイヤーはぜひSPに参戦して頂きたい。

⑨緑単オーラ&乗騎

SP環境では白の全体除去は一切存在しない。赤の全体ダメージ除去も1点までしかない。黒の布告除去もごく一部。そのため1体のクリーチャーに全てを注ぎ込むオーラ戦術は通りやすい。
護法を持つ【毒茸の賞賛者】【トマクルの儀仗兵】にオーラを付与しながら、緑が得意とするトランプル付きのコンバットトリックで押していく。
緑にはいわゆる噛みつき系の除去が多いが、プレインズウォーカーの存在しないSPでは【鞍上からの投擲】は強力な噛みつき除去である。
SPの緑の乗騎クリーチャーは【群追いの灰色熊】【巨大ビーバー】の2種。相手のクリーチャーを除去しながら強化も同時に行う戦法はサブプランとして十分に信頼できる。


情報量の多い画像ばかりのため、今回はここまで。
次回は青や黒、そして無色のデッキを紹介していこうと思う。

※繰り返すが、実際にデッキを回してもいない脳内の話なので、
どうか軽い気持ちで見て頂きたい。

↓続き




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