見出し画像

無色の本体は軽く重いコストで生け贄に捧げたら破壊できる系のカードの話

気持ち悪いタイトルでごめんなさい。
Magic: The Gatheringのカードセットが作成される過程では、そのカードセットの世界に合ったカードがデザインされるのは勿論ですが、ゲームとして成り立たせるためにある程度「こんな能力を持ったカードは必ず収録しよう」
という決まりがあるそうだ。
(公式の記事で読んだのですが記事へのリンク忘れてしまったので省略)

有色のカードは大体色の役割に応じて低マナ域~高マナ域までクリーチャーやソーサリー等が作成されるが、無色のカードにおいても同じデザイン過程が行われている。

例えば、マナフィルターの役割を果たす2マナのクリーチャー。

例えば、好きな色を1マナ出せる3マナのアーティファクト。

例えば、基本土地カードをライブラリーの一番上に置くクリーチャー。

全てのセットに必ずあるという訳ではないが、そのセットの個性を出しながらも同じようなカードが収録されている。
これらのカードは基本的にリミテッドにおいて使われることを想定されていて、色事故を防ぐことを目的に作られているのが明らかだろう。


そんな無色のカードだが、ここ数年のセットで追加された役割のカードが存在する。それがタイトルにある「無色の本体は軽く重いコストで生け贄に捧げたら破壊できる系のカード」である。
見た方が早いのでご覧頂こう。

どれも本体のコストは軽いが、非常に重いマナコストの起動型能力を持っている。その効果は何かのパーマネントを破壊するものだ。
おそらくリミテッド用に、どの色でデッキを組んでも使える万能破壊カードとしてデザインされたのだろう。似たようなカードが過去にもあるか遡って調べたのだがこれ以上見つからず、先に紹介したカード達と違ってこの類のカードは歴史が浅いようだ。(私調べ)
1枚ずつ順番に紹介していく。

「兄弟戦争」で登場した「ゴブリンの焼夷弾」。瞬速持ち1マナで、
7マナで起動してパーマネント1つを破壊する。
今回紹介するカードの中で最もコストが重い。しかしその重さに恥じず
破壊できる対象は土地を含む全てのパーマネントである。


「機械兵団の進軍」より「神の火の壺」。1マナアーティファクトで、
6マナで起動してクリーチャーかエンチャント1つを破壊する。
土地は対象に取れなくなってしまったがゴブリンの焼夷弾より1マナ起動コストが軽くなり、更にマナフィルター能力もついている。

「サンダー・ジャンクションの無法者」より「爆裂箱」 2マナ。
6マナで起動して、アーティファクト、クリーチャー、土地それぞれ1つを
破壊できるという1対3交換が可能なカードだ。
今回これのみアンコモンであるが、レアリティが上がっただけのことはあり書いてあることは非常に強い。土地破壊マニアは大喜びしたらしい。


「ブルームバロウ」より「バンブルフラワー夫人の大鍋」 2マナ。
戦場に出たら食物トークンを生成する。
5マナで起動して土地でないパーマネント1つを破壊する。
土地は破壊できないが、更にコストが軽くなった。食物トークンは同セットで活用できるメカニズムであり、2マナでアーティファクトを2つ並べることが出来るという点でも珍しいカードだ。

現スタンダードで該当するカードは以上だが、見てわかる通り段々強くなってきている。起動コストが下がってきているしプラスアルファの効果も付いてくるようになっている。
無色カードはインスタントやソーサリーが基本的に存在せず、よほど大きなクリーチャーでない限り何かを破壊することは出来ないのが当たり前だったのだが、このように近年は対応範囲の広い除去カードが収録されている。
リミテッドでは気付いたら土地がかなり伸びていることがあり、起動コストに手が届くことも少なくないため思わぬ一撃を喰らったことがある人もいるだろう。

構築戦でこれらのカードを使うのは流石に趣味の範囲だ。
それだけマナが確保できたならもっと出すべきカードがある。
どうしてもと言うのなら、マナ加速をしながら


「領土の溶鉱炉」も使いながら「爆裂箱」でランデスに徹するのが良いだろうか。このデッキを紹介している人はいたが、マッチしたことはない。
ビッグスコアのカード(全部神話レア)にワイルドカードを使う余裕は私にはないため、残念ながら試すことが出来ない。




今後無色カードを前面に出したセットが出たとして、例えば無色マナのみを多く出せるようなカードが収録された場合に採用の余地はある。
今後も同系統のカードが収録されることがあれば注目したい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?