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ヴァルガヴォスの棲み処が殴れば強い


「ヴァルガヴォスの棲み処」は「ダスクモーン:戦慄の館」で登場する
土地・エンチャント。レアリティはレア。
タップインで出るが呪禁を持ち、好きな色マナを出せる。

土地でありエンチャントでもあるという点が珍しく、同セットでは
エンチャントが場に出た時に誘発する「違和感」のメカニズムがあり、
またエンチャントの数を参照するカードとも相性が良い。
ただしタップイン。
カルロフ邸殺人事件で登場したアーティファクト土地もタップインだったので、こういう特殊な土地をアンタップインにすると良からぬことが起こるという調整なのだろう。

タップインじゃなかったら強すぎる、調整が難しい

ヴァルガヴォスの棲み処はレアということもあってか、プレビュー時から
「呪禁だからなんだよ」「レアなら条件付きアンタップインじゃないと」「リミテッドの外れレア」「弱い」などと評判は良くない。
エンチャントの数を稼げるといってもタップインでは厳しそうか。

どうやって活用すべきだろうか?
呪禁に目を付けて考えてみると、1つの方針が見えてきた。
土地のクリーチャー化である。

MTGには緑を中心に「土地をクリーチャーにして戦わせる」カードがある。【ヴァルガヴォスの棲み処】をクリーチャーにすることが出来れば、
呪禁という強い除去耐性を持ったクリーチャーとして活用できる。

土地をクリーチャー化するカードで、よく使われていたのはこのあたりか。ただしこの2枚ではターン終了時に土地はクリーチャーに戻ってしまう。
毎ターン使おうにもこれらが生き残り続ける保証はない。


一度ヴァルガヴォスの棲み処がクリーチャーになったら、その後は継続して戦場に居て欲しいものである。それが出来るカードを探してきたので紹介していく。
「あのカードが入ってないけど」と思うことがあるかもしれないが
・ターン終了時にクリーチャー化が戻ってしまう
・そのカード自体が除去されてしまうとクリーチャー化が戻ってしまう
このどちらかに当てはまるカードは除外しているのでご了承頂きたい。
MTGアリーナでは「土地でもある」のワードで検索すると出て来る。

①潮に仕えるもの、タトヨヴァ

土地が7つ以上になると、土地1つを3/3クリーチャーにする。
流石に遅いし、いくら呪禁とはいえ5ターン目ぐらいに3/3が出ても弱いので
無理があるだろう。アンコモンなので文句は言わない。

②帝王マイコイドの触手

(誤植があり、正しくは起動型能力は5緑緑の7マナ必要。)
7/7というかなり大きなサイズになるが、これを起動できる時にはもう遅いような気がする。7マナ出せるのであればもっとフィニッシャー級のカードが緑にはたくさんあるだろう。これ自体も除去に当たりやすい数値なので
上手く行く気がしない。


③ガイアの声、ティタニア&自然の聖域、アルゴス

合体した後のティタニアが4マナで土地をクリーチャー化する効果を持っている。1回起動では4/4とそこまでサイズが大きくないが、複数回起動すれば同じ土地クリーチャーに+1カウンターをたくさん乗せることができる。
面白そうだがそもそも合体させることが難しいだろう。
使われたことは一度もない。


④森呼び自動機械

試作4マナ、完成品が10マナ。戦場に出た時土地1つをこれと同じP/Tの
クリーチャーにする。
唱えていないと効果が発動しないので踏み倒しでは駄目。
4マナで出すと3/3と3/3呪禁が並ぶ構図だが、流石に微妙か。
下準備としてクリーチャーを強くするエンチャントを置いておいたり、
マナをもう少し工面して戦場に出た瞬間にインスタント呪文などを使ってこれ自体を強化すると土地の方も強くなるが、構築でまともに採用されたことがない様子から見ても厳しい。
これが出た瞬間に除去されたら無かったことになるのも致命的だ。





あれ、全然いけそうなカードが無いぞ…
ヴァルガヴォスの棲み処で殴り勝ちたいなら
・序盤でクリーチャー化したい
・1度クリーチャーになったら継続的に戦場にいてほしい
のだが、この2つと両立しているカードが見つからない。
大体どちらかしか満たしてくれない。

諦めるしかないのか…




⑤僻境との対峙

「僻境との対峙」はエルドレインの森で登場したソーサリー。
基本土地サーチに加えて協約すると土地1つを3/3のクリーチャー化する。
1マナという最軽量のコストがウリで、協約を達成するための準備が必要なので実際に最速で使えるのは2ターン目になるが、
・1ターン目に【ヴァルガヴォスの棲み処】タップイン
・2ターン目に土地を置いて、1マナでエンチャントかアーティファクトを出し、【僻境との対峙】を協約で唱える。【ヴァルガヴォスの棲み処】がクリーチャーになる

この流れだ。
3/3呪禁クリーチャーが2ターン目に登場するのはかなり早い。
(ただしマナを出しているので攻撃できるのは次のターンから)
土地のクリーチャー化は実質マナが減る弱点があるが、このソーサリーの基本効果で土地サーチが出来るのも噛み合っている。
コモンでありながら今回紹介するカードの中では一番現実的なクリーチャー化カードだと思っている。


2ターン目に呪禁クリーチャーが出たら、緑お得意の強化オーラで殴り続ければいいだろう。もちろん装備品を活用してもいい。
回避能力が無いので戦闘で打ち取られないようにだけは注意する必要があるだろう。

一番右は流石にやりすぎか


「天上の鎧」も登場したので白のオーラを付与しまくるのもあり。


協約要員を何にするかだが、出た時には仕事をしている1マナのカードがいいだろう。置物だとこのあたりか。

アーティファクトクリーチャーで、死亡してから仕事をしてくれるクリーチャーもいる。

新登場のカードでも協約と相性の良い1マナクリーチャーがいる。


【ヴァルガヴォスの棲み処】で好きな色のマナを出せるので、デッキの色の自由度は中々高いように思う。
【ヴァルガヴォスの棲み処】と【僻境との対峙】を両方引かないと
コンボが成立しないので、他に戦うプランは必要になるだろう。

【僻境との対峙】しか引けなかった時のために、クリーチャー化の対象を
ミシュラランドにする戦略も考慮される。この場合も攻撃時の効果は発動するためだ。
除去された場合の損失が投了レベルなので勇気のいる戦略だとは思うが…

3/3は固定なので、攻撃時の効果が強いものに絞るとこのあたりか?



「呪禁オーラ」が本当の意味でスタンダードで実現可能かもしれない。
もしも【ヴァルガヴォスの棲み処】をたくさん手に入れてしまったら、
土地のクリーチャー化という活用法を思い出して頂きたい。
私もパックから引けたら試してみようと思う。




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