妹がきた!!!元日
妹がきた、ほんとにきた!!!
妹に会うのは何年ぶりだろう。
わたしが住む遠い国の、地方都市の、生ぬるい駅舎で、わたしは、妹を待っていた。
雨が降っていた。一本の電車が駅舎に到着するたびに、妹が乗っている気がした。妹の電車がやってきた、長い2階建ての新幹線。
階段を駆け下り、屋根のないホームをうろうろしていると、
妹!
妹の背中をみて、すぐに確信したのは、妹が自分に似ているからだろう。
肩を叩くと、妹が飛び上がった。
駅舎に併設されたパーキングまで、大きなトランクを引き摺って、
よくここまできたね、タイヘンだったね、というと、
妹は、やっと人に会えたよと、たったひとりで異国までやってきたひとそのもののように、笑った。
さて、妹がきた。
約、8年ぶりの再会なのだけれど、
とはいっても、8年前の自分など、もうほとんど思い出せない。
だから、妹が8年前のわたしを思い出すこともないだろう。
わたしだって、8年前の妹など、思い出せません。
元日の宴
妹がきたのは、12月の、日照時間の短い、寒い季節だった。
だから、なのか、妹との再会は、なんというか、冬の場末の居酒屋で偶然会った友達、というような気もするし、
映画『シャイニング』のような雪山の山小屋に籠るにふさわしい、
気心の知れた家族に会うような気もするし、
(シャイニングの家族はその後大変なことになります)
妹がきた!
というのは、なんとも、稀有な体験なのだ。
元日の宴を、妹と一緒に準備した。
つくるものは前日に妹と一緒にきめた。
買物に行った先で、えびやいくらや卵を買って、
当日米を炊いて酢飯にし、寿司をつくった。
妹のチヂミ
妹のチヂミのレシピ
材料
刻んだうどん
刻んだネギ
刻んだエビ
片栗粉
小麦粉
水
すりおろしたパルメザンチーズ
ソース
醤油とゴマのソース
スウィートチリソース
唐辛子のみじんぎりと唐辛子ペーストの激辛ソース
昨日作りすぎたうどんのあまりを、こうしてチヂミにしてしまう妹。
実はいまのいままで、うどんをつくりすぎてしまったことが山ほどあったというのに、
わたしは今の今までどうしてこのような活用法を発見していなかったのだろう。
香ばしいパルメザンチーズの香りが台所に立ち込め、
妹が一生懸命、フライ返しでつついて、ひっくり返ったチヂミは、
なんておいしい。
実際、本当に、美味しいです
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