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フランス製のワークジャケット

ビル・カニンガムという写真家がいた。ニューヨークを自転車で走り回り、街にいる人々の写真を撮りつづけ、数多のファッション関連イベントでは彼が写真を撮る姿がそこにあった。

そんな人々から愛され尊敬されていたカメラマンがいつも身に着けていたのが青いワークジャケットであり、彼がパリを訪問した際に見つけて気に入り即座に購入した後、常に着ていたことでそれは彼のトレードマークになった。

そんなカニンガム氏にあこがれて、彼が着用していたワークジャケットが欲しいなーと思ってたけど、メーカー名も分からず、それっぽいジャケットの話が書いてあるおしゃれ記事を読むとそれなりの価格のものだったりしてなかなか手が出せず寂しい気持ちとなっていたところ、ある日偶然に同じ(カニンガム氏が着用していたのは、フランスの清掃員が着てるもので、日本で言えばワークマンで売ってる作業着的なものだと思ってる)ようなフランス製のデッドストックなワークジャケットがメルカリに出品されてるのを見つけた。

「これでワシもビル・カニンガムだ」とばかりにそのジャケットを購入してみた。古着扱いだけどデッドストックだけあって全然新しい。タグまでついている。思ったよりちょっと大きめだったけど、これから何度も洗濯していくうち多少は縮むだろうし徐々に色褪せて生地もクタってきていい感じなるに違いない。

そんなふうに外見はなんとかなったとしても、はたしてこれからワシはカニンガム氏のようないい感じのジジイになれるのか。

人間、日々精進じゃわい。

おまけ)
表題名をちょっと変えました。
「ランゲルハンス島の午後」とか「回転木馬のデッド・ヒート」みたいな雰囲気がでてちょっと満足げなカンジです。

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