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僕はレコード会社の制作マンとして、すごく映像を重視するタイプだと思います。(乃木坂46)

「MdN EXTRA 乃木坂46 映像の世界」インタビューを読むと、乃木坂トップの今野さんは初期からメンバーに芝居をやらせたかったみたい。

ー乃木坂46の個人PVやペアPVはドラマが多いのも特徴です

「AKBの公式ライバル」としてどこで違いを出すかという時に、芝居ができるグループというのが当初の狙いとしてあったんです。

「MdN EXTRA 乃木坂46 映像の世界」今野義雄氏インタビュー


そんなわけで4期までは芝居(プリンシパル)をやらせているけれど、同じく4期生からやり始めた「乃木坂スター誕生」がスムースに5期生へ継承されるなどいいカンジに展開してきているので、最近は芝居よりも歌(+司会のお笑い芸人との絡みでコントは芝居の延長かな?)を強みにしたいと考えてるんじゃないかと思うのですね。
生田絵梨花さんが卒業してこれからの歌はどうしようと思ってたら、乃木坂スター誕生で4期生から歌上手メンバーが何人も出てきたし、久保史緒里ちゃんを始めとして歌が上手いメンバーが他にもいるじゃないかと気付いたから「歌至上主義」へ徐々にシフトし始めて、その結果として入ったばかりのぴよぴよの中西アルノちゃんをセンターに抜擢して「奇跡の歌声」的なアオリをしたんだろう。
もしこのまま5期生のプリンシパルが開催されなかったら、その代わりに5期生は新・乃木坂スター誕生ライブをやるだろう。その場ではファンからのリクエストに応えたり、ハモリをバンバンやらせたり、それを楽器演奏をしながら歌わせたりといろいろ厳しいことをやらせるんじゃないのかな、などと勝手に予想してみました。


そんな今野さんはもともとソニー・ミュージックの音楽プロデューサー。金儲けなどの事務所運営よりも、グループとしていかに良い作品を作るかに興味があるみたい。(メンバー個人にももちろん興味があるんだろうけど、それよりもグループとしてどうかが重要と考えているっぽい)

インタビューで話してるように、某総合プロデューサーの意見をいかに実現するか、それで某総合プロデューサーをいかに驚かせるか、関心させるかを一生懸命にやってきたとのこと。
そのために、映像を中心に集めた様々な才能を持つ人達にテーマを与えてアイディアを出させたり、自由にやらせてみたりといろいろやった結果が今の乃木坂の個人PVやジャケット写真やMVなんだそうな。

CDジャケット写真撮影のために一人一人にそれぞれを表現したデザインのヘビメタ風Tシャツを作ってみたり、MV台本に登場人物の紹介のために高クオリティのイラストを載せてみた入りと、今野さん本人が面白がってやらせてる(やってる)んだろうな。
多くの企画書を作ってはダメだしをたくさん食らっているみたいだけど、楽しそうな現場だな。「絶対あの人を驚かせてやるぜ」なんて気合いれてウンウンうなりながらみんなでアイディアをひねり出してるんだろうな。苦労は多いだろうけど、面白そうだ。

ちなみにタイトルは「MdN EXTRA 乃木坂46 映像の世界」に掲載された今野義雄さんのインタビューでの言葉です。


そんな風にして作られる乃木坂のビジュアルなんだけど、衣装をみてもこれがもう「こんなの8Kテレビでも近づかないとよくわからないよ」というレベルで細かい意匠が織り込まれている。それはレースだったり刺繍だったりラメやビーズだったり。もう手が込みすぎるくらいやってる。毎回紅白衣装といってもいいくらい。それがメンバーごとに少しずつデザインが変わっていたり、何かのイベント専用で作られたりもしてる。先日のTV音楽番組で、「シンクロニシティ」の衣装10種類とか言ってけど、果たしてどれだけの数があるのか。筒井あやめちゃんが初期の制服を着たグラビア撮影で、その種類の多さに驚いていたし。

この中でワシがイチバンと思うのは、さゆにゃん着用の9thの制服ですね

上で書いたグラビア撮影のインタビューで筒井のあやめちゃんが「今と違って初期の制服はスカートが短いんですね」と言ってた。確かにこの写真を見ると「君の名は希望」以外は全てスカート丈が膝上だ。


さて、以下の衣装写真は9thバスラBlu-ray&DVD発売記念として都内各所で展示された当時メンバー着用の衣装の写真なんだが、これらをみると衣装作りに対する手の込みようがよくわかる。

DAY1「ぐるぐるカーテン」歌唱時の齋藤飛鳥衣装
コレでもかというくらいの細かいレース使い
DAY1「僕は僕を好きになる」山下美月の衣装。刺繍がすばらしい
SHIBUYA TSUTAYAに展示されたDAY2「アナスターシャ」歌唱時の堀未央奈の衣装
このときの衣装はメンバーごとに微妙にデザインが違う
上着やスカート丈など、それぞれ異なるデザインの衣装
2期生みんなそろってでカッコいいな。やっぱりワシは一列体型が好きなのだ

本文の趣旨とは関係ないけど、上の写真を見て思うのが構図的にちょっとバランスが悪いってこと。本来ならば9thバスラのロゴを真ん中あたりに置くべきなんだろうけど、メンバーの足の綺麗さを隠さないための苦肉の策として出来上がったように見える。
カンバンが会場備品の椅子の上に置いてあるようにおそらく急造だったみたいだけど、どうせいろんな人がライブの記念写真を撮るんだろうから、後ろの壁にカンバンを架けておけばよかったと思う。壁に傷をつけちゃダメならば、カンバンを掲げる支柱的なものをを準備しとくとかね。スタッフ、もう少し頑張ろう(的にエラソーなことを書いてみた)


話題を戻して。

逆に凝った作りで狙ったわけじゃない偶然の出来事が印象深いのは、急遽現場で撮影用制服を改造して作ったガールズルールMVダンスシーンで着る衣装ですね。トップ画像にある通り、水に濡れて現れたスカート裾の美しいグラデーションがステキです。

で、下の画像は「MdN EXTRA 乃木坂46 映像の世界」に掲載されてた「ガールズルール」で当時実際に使われたダンス衣装ですが、撮影時と違ってもちろん今は乾いているのでスカート裾のグラデはありません。

片手で本のページを開きながらスマホで撮ったテキトーな写真で申し訳ない

MV自体はウェルメイドなジュブナイル・ドラマ仕立てになってて、こちらもスバラシイ。
そんな緻密に計算し考え抜いた結果の現場での偶然を喜び、それを取り入れる現実主義的な面白がり方はとても好きですね。当初は水着でダンスも想定してて準備もされていたそうだけど、それを捨てて思いつきでもそれがよけりゃいいじゃんという大雑把さと、偶然出来上がったものに対して美しいと感じる感性が素晴らしいです。

YoutubeにはショートバージョンのMVしかありませんでした。(ワシはApple musicで配信されているフルバージョンを見たけど)ドラマの中で見せるななみんとまっちゅんの三角関係とかもいいカンジで、ななみんに嫉妬するまっちゅんがとてもカワイイです。


そんなわけで、なんだか考えがあまりまとまらないうちに書き散らしました。まあそれっていつもの通りかな。

ちなみに9thバスラリリース記念として展示された衣装の画像は、雪峰さんのnoteから引用させてもらいました。こういうのを見られる環境というのは、地方民からすると大変羨ましいです。

おしまいでございます

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