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核となる倫理的指針を守り、真のダイバーシティ&インクルージョンを体現する



商品の品質、コアバリュー、顧客満足度、利益創出は同等と考え経営する

★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(110)

<ラッシュジャパン合同会社>
 1998年10月に設立され、1999年3月に東京の自由が丘に第一号店を出店。現在は神奈川県に本社を置き、フレッシュハンドメイドコスメを販売するイギリス発のブランド”ラッシュ”の日本法人。国内に約77店舗を擁し、資本金1億円、従業員数約1200人のコスメティックメーカーだ。

ラッシュを世界規模で見ると、49カ国でビジネスが展開され、世界6カ国で7つの製品開発・製造拠点を持ち、世界で886店舗を展開・約12000人が雇用され、株式の10%を従業員が所有。世界で約1300億円を販売し、動物実験をしていないことを確認できた企業からのみ材料を買付け、100%ベジタリアン・90%のヴィーガン仕様で、80%以上が合成保存料フリーで、使用する原材料の65%が自然由来。製品の60%以上がパッケージなしのネイキッド商品。売上金額の100%を草の根団体に寄付するチャリティ商品を2007年から販売し、累計104億円(国内6.5億円)を寄付・助成している。
製品はすべて自社で開発製造されるスキンケア商品・ヘアケア商品・入浴料・ハンドソープなどを販売している。

数字に見るように、創業以来 「ナチュラル」(自然)「フレッシュ」(新鮮)「ハンドメイド」(手作り)にこだわり、動物実験を行わないなど、エシカルな(倫理的)商品づくりを続けてきた。
2011年3月に発生した東日本大震災および福島第一原子力発電所事故を受けて、事業を通じた社会課題の解決に取り組んだ。
発災以来、福島県内の多くの農家は、塩害や原発事故による風評被害が原因で、安全性が確認された農作物でさえ購入されにくく困難な状況にあった。 そうしたなか、有機米農家ら有志によって一般社団法人南相馬農地再生協議会が発足され、放射能で汚染された南相馬の農地を菜の花で浄化し、農業を再生する「菜の花プロジェクト」を立ち上げた。そこで、ラッシュジャパンは、英国本社に掛け合い、同協議会が栽培、搾油した菜種油「油菜ちゃん」を石けん素地として使用した商品開発に取り組んだ。2016年3月11日には、オメガ3・6脂肪酸を豊富に含んだソープアイテム「つながるオモイ」の商品化に成功。その後、2017年3月11日には世界48の国・地域で定番商品としての販売が実現し、土壌の再生につながるだけでなく、南相馬のコミュニティーの再生にも貢献してきた。2018年3月には、社会課題の解決を起点にしたビジネスモデルを表彰する第2回「グリーン・オーシャン大賞」(主催・株式会社オルタナ/一般社団法人CSR経営者フォーラム、後援・環境省)大賞を受賞した。

農業を再生する「菜の花プロジェクト」
オメガ3・6脂肪酸を豊富に含んだソープアイテム「つながるオモイ」

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★ ラッシュは1995年、6人の共同創立者たちによって設立されたが、ラッシュ設立の前身、カタログオーダービジネスのコスメティックス・トゥ・ゴーは、人気を博したものの、無謀な経営計画と事務所の洪水被害が重なったことにより倒産したが、その会社規定10か条の中で「環境に責任を持つ」と謳われていたものがラッシュのコア理念となった。
同社はSDGsと自社の取り組みを紐付けること無く、自社のコア理念に沿って徹底した環境配慮を行っている。したがって、同社の公開ペーパーやホームページでもSDGsの記述は一切ない。世界がラッシュのエシカル(倫理)を追いかける図式になっているようだ。

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◆ 同社は現在、サステナブルの先を行く「リジェネラティブ(再生)」という考え方を根底に、ビジネスを通じてその地の土壌やコミュニティ再生に貢献しようとしている。製品の原材料調達を考えるとき、「渡り鳥」が移動するルートを実際に追いながら、原材料を調達することがある。ときに従来、休憩地点だった場所が、森林伐採や環境汚染などにより環境が大きく変化し、水やエサを見つけられない状態になっている環境問題に遭遇する。同社は地域コミュニティとともに環境の再生を行っている。

❤ 群馬県みなかみ町の「赤谷の森」では、絶滅が危惧されているイヌワシが生息し、人工林が密集することで、上空からエサを探せないだけでなく、太陽光が入らず、動植物がや、木もやせ細ってしまう。そこで狩場といって、一部の木を伐採する取り組みが行われた結果、7年ぶりにイヌワシの子育てに成功し、伐採した木もリサイクルされ「イヌワシペーパー」と呼ばれる和紙となり、いまではギフトボックスに活用されている。

イヌワシ
「イヌワシペーパー」

ここでは書ききれないが、同社のエシカル企業としての取り組みは世界の社会課題解決に大きく貢献している・・・そのマインドは従業員の胸に刻まれ大きなモチベーションとなっているようだ・・・ドッキュン!

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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎ラッシュジャパン合同会社 コーポレートサイト
https://www.lush.com/jp/ja
◎会社概要2023
https://drive.google.com/file/d/1R4w1MenGrDjiCSiG-Iepc-xQjFfGlpaH/view
◎パンクなコミュニケーションとビジネスづくりの循環
https://prtimes.jp/magazine/lushjapan-case-interview/
◎みなみかみの恵みから生まれたイヌワシペーパー
https://youtu.be/KVAbVp7KDYc

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