見出し画像

「BIツール」を使う前の困りごと

初めまして、Tonyと申します。
現在、業務でMicrosoft社製のBIツールであるPower BIを活用していて、その関連をメインコンテンツとして取り上げていこうと思っています。

その前に、「どうしてBIツールを使おう思ったのか」という動機を、自分自身の「BIツールを使う前の困りごと」が何であったのかを踏まえて書いてみようと思います。


かねてから、様々なデータ分析と報告を行う業務に携わっているのですが、BIツールを使う前は、「報告に至る前の、事前処理が大変!」という状況でした。
どのようなことかというのを、ステップごとに説明していきます。
ちなみに、データの事前処理の流れというのは、
 データ収集→分析できる形に変換→読み込んでグラフ形式で可視化
という感じです(ETLと呼ばれるプロセスですね)。

1.様々なデータソースからデータを引っ張ってくるのが大変

一例として、私がレポートを作成する際に参照していたデータが、以下のような状態でした。

  • Aのデータは毎月出力されるExcelレポートを参照

  • Bのデータは基幹システム内の最新版の顧客マスタをcsv形式で抽出

  • Cのデータは担当部署が独自に整理しているGoogleスプレッドシートを参照

  • etc…

という感じで、出処もデータ形式もバラバラなことが普通です。恐らく、多くの企業さんでも同様のケースがあることと思います。

2.集めたデータを処理して、使える形式にするのが大変

これら収集したデータをつなぎ合わせる処理をExcelで行っていたのですが、関数の調整などで試行錯誤(私、マクロには疎く、業務で使えるレベルまで達しておりません…)。

それゆえに、間違いの特定も大変でした。私自身、ポカミスが怖いので、流れの中の確認と最終成果物のチェックはしていたのですが、それでも何やら変なデータが出てくることがあり…。
処理過程のどこで間違っているのか? どこをどのように修正するのか?
そんなことの見直しに追われていたら、最終的に処理過程には問題なく、そもそもソースデータの入力時に間違いがあったりとか…。

3.レポートごとの数字の整合性が合わない

何度となく、私が作成した報告書Xと報告書Yの数字が合わず、なぜかというツッコミを受けました。それを調べていったところ、原因はそれぞれの報告書が参照しているデータソースが異なっている(例として、売上データを見るのに、基幹システム内の月次締めデータを見ていたり、営業部門が管理している案件管理データを見ていたり、という感じ)ことでした。
自分一人で行っている状況でもそのような感じでしたので、他の人が示すデータと数字が合わないということも往々にしてありました。

これを避けるためには、社内用語の定義とデータ出力ルールを統一し、すべての人がそれに沿って出力されたデータを参照する環境の構築が必要です。しかし、上記No.1のように参照しているデータがバラバラである状況と、社内調整の複雑さを考えると、これは途方も無い作業に感じられました。

4.データ処理は大変なのに、ここに時間をかけても評価されない

こんなに苦労が絶えない事前データ処理ですが、
本来企業から私に求められている業務は、「データを処理すること」ではなく、「データから現状が把握できるようにし、もし現状に課題が見られるのであれば、何が原因で、どのような改善アクションが必要なのか」までを提言すること。
ですので、データ処理に時間をかけても、評価されないんです。

労力と時間を要する作業なのに評価に繋がらない、このデータ処理という厄介なものをどうにかしたい!という強い思いが、今のBIツールの活用に繋がっています。

次回は、「では、BIツールとは何?」ということを書ければと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?