リセットの習慣 書評

断ち切りたい悪い習慣というのは大なり小なり誰でもあるだろう。私の場合は煙草だろうか。2年ほど禁煙していたが、魔が差して1本手に取ってしまい現在も喫煙者である。やめようと思ってもやめられない。お金が無駄と感じることは少ないが、何より時間がもったいない。外出したら数少ない喫煙所を探さなければならないし、喫煙している時は何もできない。デメリットの方が大きいのに、やめられない。

本書では、99の項目に分けて悪い習慣を断ち切り、日々を快適に過ごす処方箋のような書籍である。読書が習慣にない人は、目次から99ある章題から気になったものを拾い読みしてみるのも効果的であると感じる。ただし、自律神経について知っておくことは必要なので、P.24~P.31の「自律神経について」は目を通して頂きたい。

本書を読む前から私自身が行ってきた行動をピックアップする。

11:1時間早く起きる

昨年から取り入れた習慣。それまでは朝は出社ギリギリまで寝ていた。朝食は適当に済ませ、最低限の身だしなみを整えてから出社する。休日は気が済むまで睡眠を貪っていた。2度寝は当たり前である。
啓発本を多く読むようになり、共通して書かれていることが起床後が重要な時間であることだった。最初は難しいかもしれないが、慣れると苦痛ではなくなり毎日を快適に過ごせる。また、1時間早く起きることで食事に時間をかけられるようになり、1日のエネルギーを充分に摂取し、時間があれば読書や勉強に時間を充てられるようになった。休日も2度寝をする回数が減り、今では年に数えるほどしかしていない。充実した日々を過ごせるようになった。
早起きは三文の徳と云われているが、三文以上の値打ちはある。だが、早起きが辛い人が大半だと感じるが、それを緩和する方法だと考えられる。

88:「よく噛む」を意識する

大食漢だった私は早食いだった。好きな物を口に詰め込み十分な咀嚼もせず胃に流し込んでいた。夕食も高カロリーな食事が多かった。朝は胃がムカムカして気持ち良い目覚めは程遠い。
煙草を一時やめていた時に味覚が変わったのか、野菜が美味しく感じるようになり、きのこ類や野菜を意識して摂るようになった。起床した時の不快感は多少薄れた。
30回よく噛んで食べることは本書意外でも推奨されているが、よく噛んで食べるようになってから胃の不快感がなくなり、気持ちよく起床できるようになった。同時に何を意識して食べるようにするべきかは、93章と94章に書かれているので並行して目を通して頂きたい。

以下は、本書の中で感銘を受けたものをピックアップする。

33:自分の「心の器」を知っておく

私は自他共に認める短気で気持ちの浮き沈みが激しい人間。ちょっとしたことで腹が立ったり、落ち込んだりする。器が小さいのだ。本書では器の大小は関係なく、自身の器の大きさを知っておくことが重要であることが書かれている。過去に腹が立ったことや落ち込んだ原因を思い出してみると恥ずかしい内容ばかりだった。自分はこんな小さなことで腹が立っていたのか・・と虚しくなったが、本書を読まなかったら過去を振り返ることはなかった。ここで、自分の器の大きさを知ることができ、自分が何に腹が立つのがトリガーなのか掴むことができた。対処法も模索することができ、少しづつではあるが改善していると感じている。

78:いわれたら「すぐに動く」と決めてしまう

何かをやろう、勉強しようと気持ちを奮い立たせても、うじうじと悩んだり考えてしまいスタートできないか大幅に遅れてスタートすることになってしまう。それは、人に言われたことも同じで頭の中で考えて結論を出るまで行動できなかったり、返答が遅れてしまうこともしばしばある。相手にとっては迷惑だろう。
数々の啓発本を読んできたが、歴史的偉人も現在成功している経営者や誰もが名前を知っている人も「行動する」、「すぐにやる」ということを行ってきたのは揺るぎのない事実。
本稿も執筆する時、何を書こうか頭の中で考えていたが、この言葉を思い出し、頭の中で構想していた文章より遥かに書けるようになった。とにかくやってみる、行動に移すことが重要であることを身をもって体感できたのは大きい。

悪しき習慣を断ち切りたいが、人間の意志はコンニャクのように柔らかい。本書だけでなく、今回の推薦図書になっている「勉強が面白くなる瞬間読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強(パク・ソンヒョク著)」も並行して手に取って頂きたい。より良い習慣と勉強が出来るようになると思います。

#読書の秋2022
#リセットの習慣

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