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幸福感=樽×薬草×人

大垣にある田辺温熱保養所に行ってきた。駅から3.6キロくらいなので徒歩でも十分アクセス可能。

今回は飛騨高山ウルトラマラソンに出るために東海エリア遠征。その道中での立ち寄り。

遠征しているといつもマラソン目的なのかサウナ目的なのか見失う。おそらく両方なのかな。

田辺温熱保養所は一般的なサウナ施設とは異なり、蒸気浴(樽蒸し)を楽しむ施設だ。1946年創業で歴史が長い。薬草を使用しており、嗅覚で楽しむサウナ。

完全予約制で初回のみ10:00-13:30 or 13:30-17:00のいずれかの枠となる。2回目以降は時間制限なく、軽食を持ってきてゆっくりして行っても良いそうだ。

大きな一軒家の中に浴室があり、樽サウナが入っている。受付を済ませると店主の方から施設のご説明。

ご夫妻ともに人当たりが抜群で樽サウナに入る前から温めてられた。やっぱり人なんだよなぁ。自分の父親母親世代の方だと思われるが、またこの方たちに会いに帰ってきたいと思わせてくれる。

ここは他のサウナ施設よりも心理的な距離感が近くて、今後も残っていく施設なんだろうなと感じた。

浴槽に入ると2-3メートルはあるであろう、巨大樽がデデーンと構えていた。この巨大樽は池袋のかるまると同じ作り。かるまるが田辺温熱保養所から着想を得たのであろう。

施設全体が木や畳の温もりがありすごくリラックスできる雰囲気。

ワン樽の定員は4名まで。かるまるの樽の中には椅子があったが、田辺温熱保養所には椅子はない。スタンディングで入るスタイル。

「自分が最後に出る場合、扉を少し開けておいて蒸気を逃しておくルール」の説明が店主からあった。(このルールがある理由はのちほど身をもって体感することになる)

樽の中は真っ暗なので何も見えない。視覚情報を遮断しているため、嗅覚から薬草の香りを感じられる設計になっている。

脳の知覚のリソースが100としたら、嗅覚と触覚に配分できる。差別化要素である薬草をしっかり強調している。

樽蒸しの威力はかなり強く、10分も入っていられない。回数を重ねていくと2-3分くらいのサイクルに加速していく。店主の方が言っていた通りだ。

水風呂はないが、シャワーはあるので冷水にして浴びる。さすが水が美味しいエリア。水の質は良いし冷えている。

シャワーしかない施設では単に頭から浴びるだけでなく、首すじ、わきの下、太ももの付け根など太い血管が通っているエリアを冷やすと解熱効果が高い。

ととのい椅子は4脚ある。水風呂に入っていないので、ゆっくりと時間をかけて次の樽蒸しに備えてととのえていく。

休憩所は和室。

毛布を広げて横になれるので、まるで実家に帰ってきたような感覚がある。ここで蒸された身体と頭を追い冷却していく。

温かいお茶も飲み放題。冷たいお茶でないところが凄く素敵で、内臓も冷やさないことで健康効果を高める意識が伝わってくる。お茶おいしい。

次のセットからはほぼ貸し切り状態。ここでやってしまった。僕しか使ってないのに普段の癖で樽の扉を閉めてしまっていた。

最初は中に誰かいると思ってて入ったところ、誰もいない。入ってみると灼熱の蒸気が身体を包み込む。

こここれは、アウフグースで3回目の注水をしたが誰も外に出ず、追い注水された以上の熱さであった。

扉を少し開けて蒸気を抜いておくルールが作られた背景を身をもって体験した。

結局、9回の樽蒸しを堪能し、施設を後にする。帰りもご夫妻が温かく見送ってくださりここでも温められる。(入ったときと合わせて計11回)

普段のサウナとは違った感覚が全身を包む。お肌はスベスベ。薬草の効能なのか。HSP(ヒートショックプロテイン)がデロデロでたようだ。

このスベスベのお肌で飛騨高山ウルトラマラソンの100キロを完走してくる。

今回の気づき
1.強みである薬草の香りを強調する設計
2.実家に帰ってきたような心理的な距離感の近さ
3.やっぱり人!

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