まずは上位1%に入る

自分は多趣味です、と言う人がいる。多趣味は他者が相手を形容する言葉であり、自分自身を表現する言葉ではない。頑張ってます、努力してます、と同じカテゴリ。

多趣味の場合、リソースの配分先の数が多い。つまりリソースが浅く広く配分される。そうなると深めることが難しい。モメンタムも付かないので、時間をかければ深く掘り下げられるとは限らない。

僕の考えとしては、多趣味は1つずつ極めて増やしていくべきではないかと考える。分かりやすく伝えると、受験で5科目をまんべんなく取り組むより、英語だけ偏差値70まで持っていくということ。

まんべんなく取り組むと5科目が偏差値60になるが、1つ偏差値70を持っていると大気圏からの抜け出し方が分かるので、他の分野にも転用可能だ。

つまり、ある分野を極める→原理原則が抽出できる→他の分野に転用、というのはあると思う。つまり知識やスキルの習得速度が高まるのだ。

よく言われる、具体→抽象化→転用のフレームワークである。これからの時代はこの能力が最も重要なのではないか。1つの分野を極めることで、このフレームワークの使い方が体感で理解できるようになる。

極める、の基準は「その分野の上位1%に入っているか否か」と定義する。上位1%の分野を作れれば、他の分野でも1%に入れるようになるということ。

ここに入るには真剣に取り組む必要があり、だからこそ楽しいというのはある。何事も真剣にやるから面白いし、中途半端にやるとつまらない。何をやるかよりどう取り組むか。

僕がマラソンから学んだことをざっと挙げてみる。マラソンは教材であり、別にどの分野でも構わない。ただ走ることが好きで10年以上走り続けているので得られた気づきも多い。

1つずつ掘り下げようとすれば1記事にできるので、あくまで概要だ。思いついたことを一筆書きで書いてる棚卸し目的なのでまとまってない点はご容赦いただきたい。また別の記事でも掘り下げていく。

パフォーマンスを上げるなら、リソースをギュッと配分する方が良い。努力は若いうちにした方が良い。なぜなら単位努力に対するリターンが大きいから。自分のキャパを若いうちに増やせると、あとが楽。苦労は買ってでもしろ、若いうちにな、ということ。

末端ではなくコアの重要性。脚で走るのではなく、重心のコントロールで走る。手や足は使うものではなく使われるもの。枝葉末節にハマっていることに気づくこと。

課題の発見。仮説検証。PDCAを回す。これはスキル習得で最も大事なこと。マラソンは同じことの質を高めていく競技。42キロはどのレースでも同じだが、毎回結果は変わる。

解決インパクトの大きな課題に取り組む。僕はスピードがなかったので、この課題を解決したらブレイクスルーが起きた。次の課題は、体幹を鍛える、片足立ちのバランスを良くすること。

制限を加えるから、価値創造が始まる。走る量を制限することで、質を高めることに思考が切り替わった。月間走行距離を減らしたら、タイムが上がった。これからも走る量(時間)減らしてタイムを上げるテーマでやってみる!縛りプレイで、制限を設けるから新しい問いが生まれ、気づきがある。

気づける量が増えると、雪だるま式に気づける量が増えてくる。知識やスキルがあると、解像度が高まるので同じものを見ても、体験しても引き出せる情報量が圧倒的に変わってくる。

フルマラソン完走レベルだと量が大事。ただ、あるレベルからは量では収穫低減が起きるため、質への転換に舵を切らねばならないタイミングが来る。

つまり、見るべき指標がレベルに応じて変わってくる。昔は走行距離がKPIだったが、今は最終ラップペースをKPIとしている。同じ10キロでどういう強度、負荷で作った10キロかで得られるものは変わってくる。

精神面の解消のために走る、とパフォーマンスを高めるために走るは別。レース直前に走る量を増やすのは精神面の不安の解消に過ぎない。身体にはマイナスの影響が生じる。ここら辺の解像度も高めておく。自分をフレッシュな状態にしていく。じっくり身体の内側を詰めていく調整、ピーキングを1週間かけて行う。

目的地が現在の取り組みの延長線にはない場合も多いもの。つまり寝る間を惜しんでトレーニングしてもそこには辿り着けない。そもそも延長線上にないから。この場合、フルモデルチェンジというか路線の乗り換えが必要になってくる。

やはりAグループにいる人は脚で分かるし、考え方や取り組み方、マラソン観なども異なっているのだろう。取り組んでいる課題のレベルが高いと思うので、こういう人と繋がるには上位1%に入る必要がある。極めると、その分野を極めた人たちと繋がれる。繋がれる人たちの質が変わってくる。

成果が出るから、モチベーションが出るし、そのことが好きになる。まずは成果を出すことからすべてが始まる。成り行きである。

3時間で走り切っては勿体無い。42キロをいかに堪能するか。早く行きたいならば1人で行け、遠くに行きたいなら皆んなで行け、はこれはある。

当たり前だが、走るの上手くなったら身体へのダメージ少なくなった。正しいフォームの重要性。サブ3になったらTUTが小さくなったので、ダメージが明らかに少ない。足の爪も死ななくなった。

マラソンの競技寿命を延ばす場合、正しいフォームで走ることは絶対大事。動作制限を外す、エネルギーを推進力に変換する率を高める。

目指すタイムのペースを身体に覚え込ませる。時計は主観の精度を高めるためのツールに過ぎない。何も見ずにペースがある程度予測できるモノサシやセンサーを自分の中に作ること。

苦しいとすぐに手放してしまうマインドセットを矯正するためにマラソンは有効。レースが始まってしまうと苦しくても完走しなければならない。そうなるととりあえず完走する力、質を抜きにして最後までやり抜く力(マインドセット)が養われる。

あとマラソンとは直接関係ないが、遠征で移動すると気づきが多い。アイデアは移動距離に比例すると言うが、全国、海外のマラソンに積極的に出て移動距離は増やしていきたい。

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