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あるある探検隊のジレンマ

あるある探検隊は今どんなネタをやっているのかもはやわからないが、かつてエンタの神様などで見た頃には様々なあるあるを言った後に「はい、はい、あるある探検隊」と言って最終的には「ないない」を言う形で締めていたように記憶している。

いわゆる一発屋と呼ばれるのかもしれないが、もちろん今でもネタの知名度は高く、パロディ的な形で彼らのネタを踏襲した小ネタを披露する人も多い。
しかし、ここであるあるを言ってしまうと絶対にウケることはない。
既に我々はあるあるではなく、誰もが「ないない」を欲してしまっているからだ。

概ね4・4・5の韻の後に「あるある探検隊、あるある探検隊」と言う流れのネタだが、この4・4・5にもはやあるあるを言ってはいけない不文律があるように思う。

「○○についてのあるある言って」「となりの、家との、仲悪い」というような、通常考えうる単語を3つ繋げてしまうと素人に(もしくはもはや玄人ですら)求められるアンサーではないのである。
例を挙げると、「部長の、彼女に、しばかれる」というような、並びとしてあまり耳なじみのない言葉を繋げて応じる必要があるのだ。
どの単語の後にも「しばかれる」という動詞は非常に便利な5文字なので、今後あるある探検隊のパロディを披露する予定のある方はぜひ覚えておくと良いだろう。

しかし、彼らはあくまで「あるある探検隊」であって「ないない探検隊」ではない。
「あるある」という名を冠したことで、パロディにおいては既に「あるある」を披露することはできない。
もしかすると、彼ら自身も現在はもうあるあるを披露していないのではないかとさえ思う。(全く確認していないので事実と異なる可能性も高いが)

あるある探検隊とはもはやあるある探検隊であってあるある探検隊ではないのだ。


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