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ポートレートのキャプションで迷える羊たちへの沈黙

やあ、僕です。

ポートレートについて書いてみようよ!と思って幾星霜。 燃えない記事でも萌えたいという思いではあるのですが、何を書けばいいかと思いつつ、何人かに相談したところこんなネタがあったので書いてみます。

キャプションと写真の関連性

伸びるとか伸びない以前で、写真の構成要素として思うところがあります。

あ、ちなみにですが、別にそんなんいちいちいらんわ!って感じの場合はスルーしてください。あくまで僕の視点です。 キャプションとはそもそも説明文で、ステートメントや意図よりは簡素で、SNSではタイトル的な要素でもあるように思います。

僕は割とinstagramは適当にしているのでそこまで厳密じゃないのですが、Xの時は結構キャプションで迷います。 英単語にして外国の方に見てほしい、あるいは日本語のが伝わるかなとか。伸びる伸びないの前に伝えたいで考えている、大事。抽象性あげて事故る、これも大事。

写真が本命で文章は二の次やんけ!と思うなかれ、写真を見る際にキャプションはかなり重要なファクターです。

以下の例を見てほしい。

「Tonちゃん撮影会にて」 / 「望郷」

結構違うくありません?どうでもいいんですがこの写真4年前だって。キャー

さて、では別事例。

「本を読んでいたら桜が落ちてきました」 / 「落ちる花びらを受け止めて」

頑張ってやっても失敗したなあってケースは僕は山ほどあるし、現在もあるんですが、見てもらう人に何か想起させるような言葉の方が写真は伝わるものがあるように僕は思います。せっかくスクロールで指を止めてもらえるのなら、その止めている間だけでも世界観に浸ってもらいたい、そういう感覚で電子の海に写真と文字を投げているわけです。

とは言ってもキャプションなんかわかんねーよ!

いやでもむずいやん?と言われる皆様。 一時期、Twitterのキャプションは、

マンションポエムbot (@MansionPoem_bot) / XX · MansionPoem_bot

こちらを参考に!というのがありますが、結構真理じゃなかろうかと。

短く、的確に、かつ個々のマンションのブランド力を発揮させるような文章が多くあり、私も一時期参考にしていました。結構それっぽくなるのでお勧めです。

さて、他のやり方ですが、撮影である程度はシーンなんかを作り込みます。 事前に共有するパターン=衣装や構成要素でしっかりしたいパターン、と、現場で詰めるパターン=その表情やら仕草やらが欲しい時、の2通りあって、後者が大体です。そもそも美に素養がないので、事前にイメージを作るという作業自体がとても苦手です。なので現場にある要素を組み合わせて、自分なりの美を構築しようとしている傾向が強いように思います。

なんで唐突にこんな話題にしたかというと、キャプションにおいて、撮影段階から一貫してその世界観を要求されなきゃちゃ「いけない」という誤解があるように感じるからです。実際、自分は上記2枚の撮影の時に、故郷を思い出して!とか秒速5センチメートルな気分で!とか言っておりません。 ある程度自分なりの構成が終わった段階でシャッターを切って、そこから現像し、上げるときにその空気感で物語っぽいのを創ってキャプションをつけています。

特にポートレートは条件次第で要素が変わりまくるので、事前に煮詰めて一貫してできる人は限られます。なので私のような人種はこの方が圧倒的に楽だし応用が効きやすい。ので、キャプションは後付けでいいんです。

事故らないキャプションのために

地名や場所のみのキャプションは基本怖いと僕は思っています。 なので、回避策として、「〜にて」とか、撮影した場所を伝えることで、こういう場所なんだっていう雰囲気が伝わる写真で成立させるやり方が僕は好きです。全部やるわけじゃないけどね。 単語で終わる系も同様のことが言えて、特にポートレートで事故りがちなのが、今だと桜の要素が少ないのに桜で終了しているパターン。写っとるの女子のアップやんけ!ってツッコミが来がちなので、そこはワンフック入れたいところですよね。「桜と」とか、「桜の季節に」とか、1文字足すだけでも余韻が残ります、その余韻に人が入る余地ができるわけですね。 地名もそうで、「どこそこ」、だけど女性の写真って何を伝えたいのか、何を写したのかわかりません。いっそはっきり女性の名前の方がわかりやすいです。そこにある地名に何をフックさせたいのか、キャプションに入れることで想起させたい地名なのか、が鍵になるように思います。

これも例にしちゃいましょう、この写真でどちらが成立しそうでしょう。

「花火。」 / 「海水浴場。」

前者はもっと発展性がありますね。青春とかけたり、花火大会とかけたり、浴衣とフックさせれば発展性があります。後者は、「うん」っていう感想です。仮にこれが「仙台の海水浴場」でも一緒です。写真との関連性が薄い、あるいは主題になり得ない気がします。 その情景や、連想させやすい単語をチョイスする。 固有名詞や場所を用いる場合は、一般的な認知のある場所(江ノ島や渋谷、東京などなど)で、それに関連するような要素が写真にある、こういうパーツは大事な気がします。

他には、主観が入りすぎているキャプションも事故の元です。 撮った状況の説明などは別ですが、キャプションを意識してモノローグを入れるパターンは事故ります。これは単純に、写真で語れということな気がしますが、写っているものが全てで、そこのテーマや補足がキャプションの役目。それならいっそ写真に残して!って思う心理が事故に繋がるんじゃないでしょうか。あるいは、世界観の中に入ってくる余分は主観が、鑑賞自体の邪魔になるんじゃないかなーと愚行しています。

とは言っても

まあ結局、個々人の好きにやればいいと思いますが、案外キャプションで悩んでいる人は多く、相談で聞くのが、

「物語性のある写真がない」 「いいキャプションが思いつかない」

です。 今回はこれらの回答になるように記事を書いてみました。 総括すると、キャプションは探す、つくるで大丈夫。参考にするならポエム。物語性は後付けでいい、空気感を大事にしよう、ということでした。 もしキャプションでお困りなら、参考にしてみてください。 あと、組み写真の方が僕はやりやすい気がしていて、要素や系統を似た感じので揃えて、そこから想起される文字を追っていきます。同じモデルさんや時間帯だと大体トーンは似てるはずなので案外苦労しないですよ。 あくまで、写真で何かを表現したいとか、そういう方面の方向けの文章なので、誤解なきように。

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