親父杯TA予選レポート(3)

1 TA予選終盤戦レポート(12/20~12/26)

さて3回にわたってお届けしてきた親父杯TA予選レポートも最後となります。濃密なラストバトルを経て、栄誉ある総合タイムトップを手にしたのは誰か。時系列で追っていきましょう。

セッション11日目(12/20)は月曜日。この日を含めちょうど7日間。あと1週間で長かったTA予選も決着の日を迎えます。
この日は50代クラスの有力候補 Patlamp777さんが2回目のアタックに登場。ラストラップで「50.795」を記録、流石の底力で1回目からコンマ2のアップに成功。50代クラス暫定3位となります。今年はかなり本気の仕上がりも気もしますが真相はさてはて…。

12/21のセッションは急遽キャンセルとなり、二日間のインターバルとなってセッション12日目は12/23となって再開。 
まずは昨年の40代チャンピオン N_O_Wさんが登場。「50.860」を記録して予選突破は濃厚な位置に付けました。クラス連覇に向けて悠々と第一関門はクリアといったところでしょうか。

残り日数も少なくなり、セッション消化のペースも上昇。続いて登場は昨年総合3位の LION-HEART23さん。当初エントリーに名前がなく御都合で欠場かと思われましたが、無事途中でエントリー。出走されれば流石の仕上がりで「50.576」を記録。トップレベルの目安である50.5台にしっかり入れてきました。

このセッションには私tono-princeも出走。無事「50.901」を出すことができ、決勝進出ほぼ確定となりました。今回いろいろ親父杯絡みの記事を書いておいて、当人が予選敗退だとやっぱりしまらないよね…ということでかなりのプレッシャーがあったんですが面目を保てたかと。私の詳細な予選奮闘記は別記事にまとめてますのでよろしければ御覧ください。

怒涛のフィナーレへいよいよ残り3日のセッション13日目(12/24)
そろそろ怒涛のアタック合戦かと思われましたが、クリスマスイブということもあってか出走者も意外と少な目で予想外の静かな一日に。とはいえセッションを通じてボーダーはじりじり上がっていきます。
この日のトップタイムは S-H0214さん。昨年は2回のアタックが1000分の1秒まで同タイムという離れ業?を披露されましたがボーダーギリギリの16位で予選敗退の不運(その後欠場繰上りでA決勝出走、クラス7位)。
この日の2回目アタックでは「50.701」を記録しコンマ2強アップに成功。予選突破も限りなく濃厚で、見事昨年の雪辱を果たしました。

さあいよいよ大詰めの週末2日間。両日とも4時間×2の8時間のセッションが確保されており、ボーダーを巡る争いはまだまだ予断を許さないところ。
土曜日のセッション14日目(12/25)で注目を集めたのは、満を持して夜の部に登場の morinagakun_LBCさん。この1年で大きな飛躍をとげ、40代クラスの優勝候補との前評判。注目を集めたアタックは2周目で見事「50.396」を記録。 総合トップには及ばなかったものの40代クラストップ&暫定総合2位と評判通りの実力を見せつけます。

そしてレディースクラス二人目の出走は piyo25130さん。猛練習を積んでいるという前評判そのままに52.226からスタートし、ラップごとにじりじりと刻んでいく親父杯初出走とは思えない安定感。最後、ラストラップできっちり「51.926」のベストタイムをマーク。プレッシャーのかかる中、練習の成果を本番で見事に発揮します。

更に”ミスター親父杯”こと ZAK_wingさんも遂に登場。ツイッターネームで「全力投球」を宣言し、親父杯にかける意気込みは既に誰もが知るところ。今大会はタイムのばらつきに多くの参加者が苦しむ中、4周とも50秒台をマークする驚異の安定感。ベストタイム「50.753」を記録し、流石としか形容しようのない隙の全くない走りで予選突破をほぼ決めます。

この日は他にも実力派の有力どころが悠々とボーダーを超えて決勝進出を確実にする一方で、ボーダー争いも過酷と言っていい激しさに。後のない2回目のアタックに出るも、100分の1秒以内という僅差でボーダーに届かず無念の涙を飲んだ方も少なくなく。わずかなタイムの違いが天国と地獄を分ける親父杯TA予選の苛烈な最終章のドラマが展開されました。

そして、3週間の長きに渡った親父杯TA予選も、いよいよセッション最終日(12/26)のフィナーレを迎えます。

昼の部にはなんと masack001さんが登場。1回目よりさらに仕上がっていると専らの評判でしたが既に50代クラス決勝進出はほぼ当確の身。吉と出るか凶と出るか注目のアタックは周囲の杞憂を吹き飛ばす「50.617」。トップにはわずかに届かなかったもののクラス2位にジャンプアップ成功、準決勝のポールポジションを見事手に入れました。

同様に40代クラスで予選突破を確実にしていた pukapukakumoさんも登場。1回目のアタックは実力通りのタイム出なかったのは衆目一致するところでしたが、リスクをとって2回目のアタックを敢行。今度はきっちり「50.662」のタイムをマークしてクラス4位まで浮上。こちらも準決勝のフロントローという報酬を手に入れます。

とはいえ上位陣の出走は全体的にはさほど多くなく、このままTA総合トップは Clea-Riefenstahlさんで決まりかという雰囲気が漂い始めた夜の部。なんと shimomon1jzgteさんがアタック部屋に姿を現します。
この時点でクラス暫定4位、出てきた以上狙うのはTA総合トップしかありません。皆が注目する中、練習走行で衝撃の「50.242」を記録。Clea-Riefenstahlさんのスーパーラップの更新が一気に現実味を帯びてきます。

みんなが固唾をのんで見守った2回目アタック。結果は無念の「50.573」。1回目のタイムを更新できず、クラス順位も下げてしまう結果に。幻のファステストタイムとなりました。事実上、この瞬間に Clea-Riefenstahl さんのTA予選総合トップが決まり、「2021年最速の親父」の称号を手にすることとなりました。

そして、この間も激しいボーダー争いは続けられました。ボーダーに100分の1秒、時には10分の1秒届かずに予選敗退となるドライバーも相次ぎ、かろうじてボーダーを超えたアタッカーも、数セッション後には他の参加者にタイムを更新されてしまうことも。

大詰めの最終セッションも、逆転に望みをかけたアタックも実らず無念の予選敗退が決まる参加者もいれば、ボーダー越え参加者のアタック失敗により復活進出となる参加者も出るなど、紙一重で明暗が分かれる苛烈なドラマが展開されました。

親父杯2021TA予選 最終結果

最終的に、どのクラスも24位と25位の差は100分の2~3秒以内。各クラスとも、これまでの大会の中で一番僅差の大激戦が展開されたことは間違いありません。
こうして決勝進出の72名が決定し、激闘のTA予選は幕を閉じたのでした。

2 ボーダー予想答え合わせ

とうとうTA予選も終わりまして、予選全体を通じたお話はもう一本別記事で書こうと思っているのですが、ここでは私のボーダー予想がどの程度あたっていたかのおさらいだけを簡単に。

30代クラス 50.7~8 (12/7) → 据置(12/19) 最終結果 50.849
40代クラス 50.8~9 (12/7) → 据置(12/19) 最終結果 51.093
50代クラス 51.1~2 (12/7) →51.3~4(12/19) 最終結果 51.531

40代、50代は結果として外しましたが、保険をかけたコメントで最終結果はカバーできていたので、読者の皆様に怒られるようなひどい予想ではなかったということで…(自己評価甘いかな…)。

金曜日の段階では、正直、残りの最後の2日間でボーダーは上がって上の予想のあたりに着地するかなと思っていたので、最後2日間でのボーダー推移は完全に予想外でした。
この辺、なぜ予想とずれたのかも含めて、細かい分析などは別記事に譲りたいと思います。

最後に Clea-Riefenstahl さん、TA予選総合首位おめでとうございます(^^)。