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ブリズベンの思い出

前職では、一時期、海外からの輸入製品を取り扱う部署で勤務していて、その関係でごく稀に海外出張に行く機会がありました。といってもついていくだけのことが殆どだったのですが。

最初に海外出張に行ったのは米国でした。ド田舎のオクラホマ州まで航空機を乗り継いで、現地駐在員と合流してソフトウェアの日本語化作業に取り組んでいました。

仕事の内容が変わり、ソフトウェアからハードウェアも取り扱う業務に就くことになったときに、オーストラリアに出張する機会がありました。2002年か2003年ころの話だったと思います。日本の同僚と一緒に、ブリズベンまで出張することになりました。

ブリズベンは、オーストラリア・クイーンズランド州の州都で、日本からは成田から直行便で8時間ほどで到着する街です。行きの航空機では、会社から支給される航空券をアップグレードしてビジネスクラスで贅沢にフライトしました。

おそらくブリズベンの空港で

仕事の内容は、当時販売予定だった、「VPNルーター」の日本語版開発にまつわる諸事務の処理でした。VPNルーターとは、一般の方には馴染みないかもしれませんが、インターネット上に暗号化されたトンネル回線を作ることで、仮想的なローカルエリアネットワーク(LAN)を構築するための機器です。遠隔の拠点同士を安全に接続するためのもの、そんな感じです。

現地では、大体、毎日6:30~7:00くらいから打ち合わせなどの業務を始めていました。米国でもそうだった記憶がありますが、外国人は始業時間が早いです。その分、終業時間をきっちり守り、終業後は自分の時間を過ごすというライフスタイルが定着しているようでした。

コンサルティング会社からの紹介で接触することになった会社でしたが、相手の会社にとっては、日本では一番大きな代理店となる可能性がある会社が我が社だったので、我々二人は結構歓迎されました。ブリズベンの州立公園に連れて行ってもらったり、ランチなども豪勢なものを振る舞ってもらったりしていました。

結局、仕事の大事な部分の殆どは、英語が堪能だった同僚が殆ど処理してしまったのですが、私は、日本に帰ってからやる作業の内容について様々な知見を得ることができたので、ついて行って全く無駄、というわけではありませんでした。

製品は、結局殆ど売れることはなかったのですが、ネットワーク製品について新たな知見を得たり、訪問したことのないオーストラリアを訪問できたりして、私にとっては有意義な出張となりました。

ブリズベンは、東京や大阪ほどではありませんが、日本の地方第一都市くらいの発展ぶりで、市街地の大抵の場所には電車で訪問することができました。また、夜間でも治安がそう悪い印象はなく、同僚と一緒に夜な夜なバーを徘徊するなどもしました。

今は、もう前職は退職してしまいましたが、エンジニアとして、海外の先進的な機器や製品にふれる機会があったお陰で、数少ないですが貴重な海外体験を重ねることができ、私にとっては思い出とともに人生の財産になっている気がいたします。

次回は、機会あれば旅行で訪れたいですね。会社対会社のお付き合いで訪れると、招く方も気を使う印象があったので。

以上です。

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