幕間に開いた口が塞がりませんでしたよ「ラブ・ネバー・ダイ」
今年2本目の舞台は「ラブ・ネバー・ダイ」。あの「オペラ座の怪人」の続編です。舞台はオペラ座の怪人の事件から10年後(1907年らしい)、ニューヨーク。
5年前の日本初演は絶賛産褥期中により断念。
10年前にBWでオリジナルキャストのCDを入手していたものの、評判のイマイチさに実は未だ封印したまま。少々の怖いもの見たさといよいよ観られるとの期待で、敢えての予習なしで劇場へ。
【ここから、ややネタバレあるかも】
1幕終わっての感想は…あらららら…、なんだろう、アメリカの連ドラですかね、この展開💦
子爵ラウルは落ちぶれちゃってアル中でまるで歌手クリスティーヌのヒモみたいになっちゃってるし、ファントムは相変わらずのストーカー……いやいや、一途にクリスティーヌを愛してるし、子どもの父親問題とかなんとか…。
アンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽はやはり美しく、衣装の鮮やかさとふんだんな色遣い布遣いは見るだけで心躍るし、盆をフル活用し、上部に橋を渡し、今流行りのプロジェクションマッピングで誤魔化さない舞台美術は、ああ、やっぱりミュージカルってこうであってほしいと思う要素満載。
なのに、ストーリーがなぁ…と開いた口が塞がらない第1幕。
しかし、第2幕に入るとオペラ座の怪人の構造と似たところがあちこちに現れると、なんとなく安心し、納得がいく結末へ。
ラウルとファントムの対決、ある人物を追って劇場(今回はコニーアイランドというある意味劇場)を駆け巡る流れ、そこで起こることとファントムの心の優しさ(なのかどうかは、まだ消化しきれてないですが)…。
知ってるものに似ていると安心する、というとあまりに陳腐ですが、そうではなく、やはり登場人物たちのキャラクターは元のままであるうえでの、この話の展開なのかな、と思えたような。
市村さんのパンフでの、ロイドウェバーが描いたのはクリスティーヌと彼との決別だ、との主旨のコメントで、この筋書きにやっと理由が見つかった気がしました。
結果、なんだか面白いもの観ちゃったなぁと、妙な満足感が。
そして、当日のキャストはこちら、
今回のストーリーでの一番のキモは、クリスティーヌの息子のグスタフくんですが、熊谷くんは素晴らしかった。歌もしかり、子どもならではの純粋さと残酷さを見せる演技しかり。
もう時間もチケットもとれそうにもないのですが、マダムジリーをツレちゃんで、クリスティーヌを平原綾香で観てみたいなぁ…。
とりあえずはオリジナルキャストのCDの封印を解こうかしら。
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