『SELを成功に導くための五つの要素』を読んで
この本はSEL(社会性と感情の学習)を切り口に、クラスを「学びのコミュニティー」にするためのSELの5つの要素とアクティビティーが、「エンゲージ・ティーチング・アプローチ」として紹介されている本だ。
以上のことが1番初めに書かれている。
「教師のあり方」について考える本になっているように感じた。
SELの要素
社会性と感情についての学びと言われても少しわかりにくかった。
本書では、
と書かれているが、これもイマイチわからなかった。
その左を見るとSELについてわかりやすい図が!
これらの要素を育んでいくための学び方だと僕は理解した。
エンゲージ・ティーチング・アプローチの5つの要素
5つの要素は次のとおり、
この本で中心に置かれているのは、まず教師がこの5つの要素を大切にすることだと感じた。
教師自身が大切にすることによって、それが生徒や同僚につながり広がっていくのだと思う。
そのために実践できるアクティビティーが第2章から第6章までたくさん紹介されている。
学習コミュニティーの3つの段階
集団の段階を捉えるための視点として学習コミュニティーを育てていくための3つの段階が紹介されている。
第一段階 思いやりのあるコミュニティーの育成
第二段階 コミュニティーとのつながりの強化
第三段階 前向きな「終了プロセス」と学びのアンカーリング
第一段階では、コミュニケーションの量を意識し、クラスの方向性をクラスのメンバー全員で合意するプロセスを踏むことで信頼関係の素地をつくる。
第二段階では、生徒の声をいかすことで対立を力に変え、クラスの方向性や規範を再確認することでより深いつながりを育む。
第三段階では、子どもたちが自らの学びを理解し、整理して区切りをつけ、成長に伴う「移行」に対応できるようにしていく。
と書いてあった。
ここに書いてあることで、子どもたちが学校で学ぶことやより良い集団を目指していくことの必要性を再確認することができた。
本書を読んでみて考えた問い
→「古い習慣にとらわれて可能性や新しいものの見方を否定しがちな」人が多い集団に、その逆こそが求められていることを知ってもらい、実践してもらうためにはどのようなアプローチが必要なのか?
→ビジョンをもつことに価値を見出せない人が多いのでは?その現状を踏まえた上でビジョンを考えることの大切さは、どのようにしたら感じられるのだろうか?
まずは、教師の社会性や感情を取り扱う力を磨くことが必要だと感じた。
そのために学校にはどのような仕組みが必要なのだろうか?
現状の研修や校内研究でそれができるのだろうか?
これからこのことについて考えていきたい。