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大半のビジネスマッチングは機能不全

よく聞く話で、世の中のマッチングできないマッチングプラットフォームの話


とある編集者のお話し

某有名メディアの元編集長のFacebookポストを見ていたら、こんなお話しが・・・・

コメント

引越しの一括見積もりをサイトで頼んだら、ひどい迷惑したと。結局こういったサービスってマッチングプラットフォームではなくて、SEO代行業者なのです。彼らがやっているのは、単純な課題を抱える個人/企業(ユーザー)サービスを売りたい個人/企業(サプライヤー)を結びつけることだけです。

本当に必要な需要(ニーズ)と供給(サービス)のマッチングではないというのが前提です。

こういったマッチングプラットフォームは、サービス利用の対価としてサプライヤーからサービス利用料(サービスの存在をサプライヤーに代わって宣伝するコスト)を取る訳です。

ユーザーとサプライヤーを結びつけるだけでは不十分

コレ自体はおかしな話しではなくてビジネスとして全うなのですが、実はさらにサプライヤーに対して成果報酬(売上のマージン)を取るケースがあります。

これは筋が悪いと思います。

なぜならマージンというのは、何かのサービスに対して発生するものであって、現状のマッチングプラットフォームがやっているのは、ユーザーとサプライヤーのマッチングで終わり。それ以降の受注までのプロセスは100%サプライヤーの作業だから、成果報酬を要求する根拠が弱いのです。

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このワークフローに見るように、従来型のマッチングサービスが提供しているのは一方向性のサービスに限定されています。一度、サプライヤーに情報が伝達されたあとは、その後のプロセスにマッチングプラットフォームは関与しないのです。

これはシンプルに言えばSEO宣伝代行業ですね。

もし仮に、マッチングプラットフォームがユーザーの具体的なニーズ(発注したい内容)サプライヤーのサービス(提供出来るサービスと見積もり)を結びつけることが可能であり、プラットフォーム上で案件のクローズまで出来るのであれば、それは正当な成功報酬が発生すると思います。

事業者がやっているのは、ニーズとサービスのマッチングでなくて、顧客とサービス事業者の出会いの機会提供であって、すべてはそこから始まる。それじゃあ、最初にユーザが登録した詳細のニーズは何だった?とか、なんで中間に入るマッチングプラットフォームは手数料抜くんだ?とかの疑問は湧いてきます。

マーケティングファネルで考える

業界によって事情は違うでしょうが、(特にB2Bでは)顧客のマインドステージとサプライヤーのステージがマッチングしないことがあります。

B2C商材で、ユーザーがサプライヤー側に質問をしてくる時は、かなり購買ステージに近いのかもしれません。しかしB2Bでは、まだリサーチ段階であって、そのタイミングでクローズに来られても対応できないのです。その段階で必要なのは、「どんなサービス/製品を使ったらいくらかかるのか?」といった情報であり、これに対応する回答(=見積もり)を戻すのがベストなアプローチ。

マッチングの本来の役割は、顧客のニーズとサプライヤーのサービスをマッチするべきなんです。

ここでB2Bにおいてのケースを考えてみると、ユーザーが最初にマッチングプラットフォームを利用する段階では、詳細内容まで詰まった完全な答えを求めていないでしょう。

私が関わってきたイベント業界を例に上げれば、最初のコンタクトでは社内でプロジェクトを開始するための材料として簡易見積りを必要とします。

この段階で必要なのは、"◯◯平米のブース作って2日間の展示。さて幾ら?”レベルのお話しであって、ブース内の細かい装飾とかプレゼンの運営までの見積もりなんか必要ないのです。

ニーズとサービスをマッチングするSaaSを考える

ビジネスにおけるマッチングプラットフォームを考えてみると、やはり顧客のマインドステージまで意識したレスポンスを返せる必要があります。

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こんなサービスを提供できれば使えるかも。従来のニーズ投げっぱなしモデルではなく、プラットフォームがある程度の情報の精査(ニーズ項目をすべて網羅しているか?等)する事になるので、おそらく業界やサービスを絞らないといけないのですが、何とか出来そうな気がします。


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