vermin 1980

かわいい子たちの汚い婚姻譚を聞き、そんなことで成りたっている命の連鎖を見飽きた。憤り、なんども屋上へ走り、パンを食べた。

気にいらないことばかり起こっているのか、私の気持ちがなにもかも気に入らないような気持ちなのか、もう体が動かず、なにもできなくなってしまった。家には緑色の鍋とスライム状のフライパンが待っている。私を待っているのは私の排泄した暮らしの残骸だけ。

髪も切りにゆけず、前髪がめがねに触れるのでめがねがあぶらで汚れる。

知らなかったの?
ぼくたち結婚しますよ
と言われたとき、
わたしはっきりした、
不幸なひととしか
友達でいられないのだ。
恥ずべきことだ。

てながざるのように
長い両手にピコピコハンマー持って
振りおろす。
いや、
涙を流して喜んだこともあった。
本当の友達かどうか、
ピコッ、ピコッ!
これで試してやろうか。
ピコッ、ピコッ!

みんな、知ってて、黙ってて、
みんな友達じゃないと思った。
私はいつも忙しくて、
ちょっと悲しかった。
友達がいないところには
長くはいたくないので、
潮時だと思った。

五本指ハムスター✌🏻🐹✌🏻