風のいれもの

伝えきれなかったあきらめが
瓶のなかで鳴ります。
雨より早く落ちる星。

宝物抱いて
自己肯定感にしなよ。
宝物抱いて、
自己肯定感にしなよ……。

忘れたいことのない人たちへ、
忘れたいことだらけだと
特別なうつわが必要になるよ。
ここにあるよと
教えてくれる風のいれもの。

ささいなことで笑えるようになるよ、ぬかるみを歩いていると。それは事実だけどそういう嘘をついている人もたまにいるからたまに埋めるよ。

笑わせようとしているもの、泣かせようとしているものでしか笑ったり泣いたりできないの、へんだよ。なんでもないことで笑ったり泣いたりしていたいんだよ。むりのない心。

伝えたいことを玉のように固めて投げるのはとても疲れることだから、とじこめられた風のように漂わせておくととても楽だとおもって、そのやりかたを知っている人の真似をしたり、玉に当たって消えてしまった人々にたずねて歩いたりするのが、いまのぼくのゆめ。