牛乳

ほんのすこし、どことなく、びみょうに体調がわるいかも。そんなとき牛乳を飲むと治ってしまうことがある。

風邪とかは治らないよ。もうそれは明らかにヤバいから。化学的なレベルでなにかが起こってるからそれは。外敵と戦うために白血球が活発に働いているから。

そういうのではなくて全体的にだるいとき、牛乳を飲むと治ります。ぼく牛なのね。

未就学児のころは牛乳きらいだったのだが、小学校に収容されてからというものストレスフルな日々の連続、その毎日の給食のお盆のすみに必ず配置されていた牛乳パックに幾度となく救われ、いまは牛なのね。

牛乳は特別な飲み物だね。よそのひとの乳勝手にかっぱらってきてごくごく飲んでいるわけでしょ、頭おかしいよね。

書いてから考え直すけれど、牛乳どころではなくて人間というものは、よそさまから勝手に引っぱってきた血肉をもとから人間のものでしたという顔をして栄養にしている。ヤバい。

せめて狩りをするなり対等な立場で交渉しあうなりして獲得するならまだしも、ほとんどの人たちは食物を狩りには行かないかわりになんか食べ物とは全然関係ない労働を四六時中して、その成果物として信用を数値化したものを得て、だれかがどこかから引っぱってきた肉だの乳だのと交換して生きているって、そんなあり得ない、人間にしか通用しないヤバいルールでやってるってのに、ぼくは牛なの。

五本指ハムスター✌🏻🐹✌🏻