届け言葉

正直にいうといま目の前にいる人に届く言葉は言葉じゃないとさえ思うときがある。これはよくないとおもう。たぶんたまたま私の周りには音楽や絵や表情や仕草で、言葉よりもっと伝えられる人が多いので、そう思ってしまう。じぶんの手柄のようにしてしまう。

もう届かない人に届いたときはじめて言葉にしかできないことができたと思えるとおもう。もうなに言ってるんだろう、はやく風呂に入れ……。

怖いこと、あらゆる暗い孤独に弦をひきつづけている、めちゃくちゃに撃ちつづけているこのなかの一条だけが光となって反射して私に差しに戻ってきたとき、やっと言葉だったと思う。

わたしはツラちゃんにすこしも悪意はなかっただろうか? ツラちゃんの言葉を見返すたびにおもう、純真に相手への愛だけに包まれた言葉たちをまえに私はすこしの悪意ももたずに弓を置けましたか? わたしはかわいいかわいいツラちゃんのこと、すこしも嫉妬せずにいましたか? ツラちゃんの存在に感謝できていましたか? わたしは。

五本指ハムスター✌🏻🐹✌🏻