高校の授業中に焼き芋とサービスカウンター応援に呼ばれる。

隣のクラスに行ったら焼き芋マシンが勉強机に設置されてて、そこで焼かなくちゃいけなかった。教卓に一番近い席の女の子がその役目なんだが、今ちょっと席を外しているので応援がかかったのだ。使ったことがない機械で操作がわからなかった。「え、ここでやるの?」といいながら席につくが、そのクラスにだれも友達がいないので教えてもらえないし、なんか学級崩壊してるっぽくて授業中なのにみんな立ち歩いている。

焼き芋マシンの手元にはラベルを発行するためのテンキーがあって、画面には「7人2本」と書いてある。すると後ろから男子生徒が覗いてきて「逆。2人7本」と教えてくれた。途中までやっていた人が間違っていたらしい。

入力内容を消して正しく打ち直すのに時間がかかる。やっとの思いで送信する。これで焼き芋の焼きあがったことのお知らせが注文者のLINEに届くというシステムらしい。

そこに焼き芋担当の女の子が帰ってくる。人数と本数が逆だったよというと「え〜マジか」といわれる。焼き芋はどうなのかと聞かれ、芋の場所がわからないのでまだLINEを送っただけだと答えると、芋はここだけどたぶんおがくずのなかに焼けたのが入ってると女の子は言い、マシンについてるなにかハンドルを回す。

この焼き芋マシンは石焼ではなく、よく見るとおがくずのようなものが山盛りにあって、そのなかで芋を蒸す、燻製の機械だった。女の子が回したハンドルはおがくずの下に埋まっているドリル状のブレードと直結していて、回すともこもことおがくずが波打ち、焼けた芋が顔を出す。それをトングで取って袋につめるんだよといわれ、そうしようとおもって焼き芋マシンに手を入れたのだがそのときにはマシンはもはや巨大焼き芋工場といったレベルの大きさに達しており、とてもトングでは取れそうになかった。ぼくたちは白衣と衛生キャップとニトリルという姿の焼き芋工場勤務のパートだった。

「下手くそかよ」と焼き芋担当者に叱られる。「底辺校なのに焼き芋マシンにだけ力入れすぎなのでは」と言い返す。この焼き芋焼き室では数百の芋が焼かれている。見やればどこまでも広がるおがくず山の向こう側では、焼けた芋を輪切りにして出荷するためのラインまで稼働しているではないか。圧倒されながら目を覚ました。

五本指ハムスター✌🏻🐹✌🏻