雑煮

雑煮をもち帰りなさいと言われ、汁中の汁である雑煮という概念をどのようにもち帰るか想像がつかず、あの餅だけもって帰りますから、田舎でついて送ってもらった餅だけ、汁はじぶんで作ればいいですから、そのように言ったが聞きながされ実際にもち帰ることになった。

具はポリ袋に入れて厳重に閉じられ、汁についてはもともと醤油の入っていたペットボトルに注がれ、渡された。

それらを鍋に開け火にかける。餅も一緒に煮て三回ほど食べることができた。回を追うごとに煮詰まり塩辛くなった。

歯のないじぶんたちが食べやすいように、大根は細かく刻まれほとんどおろしのようになっていた。こんにゃくも透ける薄さである。

餅を一緒に煮るのはよくないことのような気がした。そうしているのを見たことがない。別の水で茹でるか、焼くかして、あとから汁に投入するのが正しい工程のような気がした。聞いておかなければならないと思う。

これからあとはじぶんのことだけが待っている。あの人にはわからないだろうけれど、もうあとはじぶんのことばかりなのだ。

五本指ハムスター✌🏻🐹✌🏻