kumiko : 小さな循環
春から夏にかけて家にいることが多く、よく庭の植物をぼんやりと眺めていました。
朝日にかがやく新芽や、ホースで撒く水に映る虹。
庭木の花には、たくさんのハチが蜜を集めに訪れていました。羽音を聞きながら、(この花はミツバチを養っていて、その植物を育てる私も、間接的にミツバチの命を支えているのかも。)ふと、こんなふうに思いました。
今までそこまで思いが至りませんでした。
〈 循環 〉 私がまだわかっていない、もっと大きな巡りがあるのだと思いますが。
庭にはレモンバーム(学名:Melissa officinalis)が植えてあります。
春の初めにはとても勢いよく芽吹き、生命力の塊のようです。
冬の間、じっと蓄えていたエネルギーが溢れ、光をまとっているようでした。
しかし、季節が進み、庭木が枝を伸ばして葉っぱが茂ってくると、お日様の光が届きにくくなりました。さらに、たくさんのバッタの赤ちゃんが、柔らかい葉っぱを穴だらけにしてしまいました。
摘み取るのも躊躇してしまうほどです。
秋への移りかわりの季節、レモンバームはすっかり元気が無くなってしまいました。
ある日、日陰から救出したレモンバームの鉢に2匹のバッタがいました。
「かわいそうだから食べないで!」と振り払おうとしましたが、、、
春に生まれた、あの小さな1ミリほどだった赤ちゃんバッタでしょうか?こんなに大きくなって!
レモンバームも立派にバッタを育てていたんですね。
与えて、与えて、虫や人間に。
本当にどうもありがとう!
来年はもう少し気にかけてお世話します。
また春、みずみずしい新芽に出会えますように。
巡りゆく季節の中で。
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