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産まれてくる子どもの名前を考える

子どもの名前を考えるとき、皆さんはどのようなことから着想を得るのでしょうか?
出産予定日まで2ヶ月を切り、そろそろ真剣に名前について考え始めました。


パートナーと方向性を決める

妊娠がわかってから、夫と「名前どうしようね〜?」と話すことが多々ありました。
性別がわからない段階から、本当に軽〜い気持ちで、
「あえて太郎とか花子は?」
「今まで出会った人で、すごい!と思った名前の人いる?」
「今、流行りの名前ってなんだろうね?」
などなど、おそらく日本中で子どもの名前を考える人なら誰でもするような内容の会話をしていました。

そんな会話を重ねるうち、徐々に、夫婦共通で「こうしたい」と考えていることが見えてきました。

  • どこの言語を話す人でも発音しやすい

  • 比較的ジェンダーニュートラル

なんと、これだけ!笑
でも、人によっては「この漢字が入れたい」「何文字がいい」「画数にこだわりたい」ってのもあると思うので、基本の要素を合意しておくのは大切だと思います。

音が先に決まってしまった

何度かの妊婦健診を経て、性別が「ほぼ」確定。
※ こればっかりは生まれてから「違った〜!」ってこともあるそうなので、その時は笑います。

すると急に現実的になり、あっという間に3つの候補まで絞れてしまったのです。
第一候補は、夫と私が非常に気に入っている映画の登場人物の役名
第二候補は、第一候補の役を演じている役者さんの本名
第三候補は、私が大好きだった祖母に由来する名前

ただし、決まったのはあくまでも読み方=「音」
夫も私も、漢字は自分達で選び、せっかくだからちゃんとした意味を持たせたい、と考えていました。

自分の名前はどうやって決まったのか

自分の名前の由来は両親から聞いていたものの、こんな機会だから…と再度、父に聞いてみると、
「漢字を先に決めて、読みをどうするのかを最後まで悩んだ」
「(母の陣痛がきて)そんなすぐには産まれないだろうから、考える時間あるな、と思っていたら、あっという間に産まれて焦った」
という新しいエピソードが。

「その漢字を先に決めた」のは、どうやって決めたの?」と聞くと

それまでの知識を総動員した

とのこと。いまいち私の質問の回答にはなっていないものの、父、恐るべし、と感じたのでした。

持てる知識を総動員せねば

読み方=「音」は候補を絞れたので、あとは漢字をどうするか…
持てる知識を総動員して考えてみるものの、そもそもの知識量が少ないからか候補が出てこない!笑
ああ、もうだめだ、ひらがなとかカタカナじゃだめかな?なんて考えていると、夫が「お父さんに相談してみたら?」とナイスな提案をしてくれました。

漢字って難しい

父に名前の漢字が難しい、という話をすると、すぐにアイディアをくれました。

「名乗り訓」をみてみる

父:「名乗り訓」はみてみたか?

私:ナノリクン? 
※ 名前を調べるポータルサイト?と思ったことは、父には言えませんでした…笑

1. 名乗り訓とは
公家・武家の男子が成人した際につけられた実名(じつみょう)や、現代の姓名のうちの名に使われた漢字には、一般的な訓読み、例えば現行の常用漢字表に示された訓読みとは異なる、特殊な読み方をするものがあります(例:「朝」を「とも」と読む)。
このような、名前に用いられる漢字に特有の訓読みを「名乗り訓」と呼びます。

リサーチ・ナビ 名乗り訓(名前の漢字の訓読み)を調べる

まさに「知りませんでした〜」な事柄。
このページの関連図書の部分に、人名漢字関連の書籍情報があり、夫が早速近くの図書館にあることを突き止め、借りてきてくれたのでした。

まずは自分の名前の漢字から調べてみたのはいうまでもありません。笑
家族や知人・友人の名前なんかも調べたりして、楽しみました。

「へ〜、この漢字、こんな読み方もあるんだ!」
と、参考になる一方で、組み合わせは無限大。
そして、苗字と合わせて並べてみると、何だかしっくりこないことか多く、ますます決められないのでした。

万葉仮名をみてみる

「音を決めてから漢字を当てるのって、難しいね。なかなかしっくりこなくって…」と再度、父に相談すると、

「万葉仮名は見てみたか?」

と次のアドバイス。

漢字にはその特徴として「表意性」がありますが、それを無視して「音」だけを使って日本語の発音を表現したのが「万葉仮名」です。
例えば「余能奈可波」で何と読むでしょう? 意味は無視、音だけを拾って「よのなかは」と読みます。
こうして日本人は万葉仮名を使うことで、日本語を一音ずつ正確に表記できるようになったのです。

「万葉仮名」は文字通り、『万葉集』でよく用いられたのでこの名がつけられました。
日本人は借り物の漢字で、自分たちの文化である「和歌」も表現できるようになりました。

万葉仮名で古代人と遊ぶ

この万葉仮名は、ひらがなやカタカナの元になった漢字とも言われるわけですが、これも決して1音に対して1つの漢字、と決まっているわけではなく、「諸説」あるわけです。

ますます悩む…

悩んで、迷って、考えて…そのプロセスを楽しむ

私は、かなりせっかちで、こうと決めたら猪突猛進、即断即決!な性格なので、この時間をかけて考えることを「楽しむ」能力が欠如しています。(←自覚症状あり笑)

色々とアドバイスをくれた父からは、「まぁ、ゆっくり考えなさい。考えているうちは産まれてこないだろうし」と、ポジティブな言葉をもらいました。
※ 切迫早産の診断を受けていたので、とにかく予定日までお腹の中にいてほしい、というのがありまして…

名前には、いろんなストーリーや想い、願望まで込められるけれど、その名前とともに生きていくのは、私や夫ではなく、新たに誕生する一人の人間。
一人の人間が「自我」として受け入れ、心地よくともに歩んでいけるような名前、生まれるまでに考えられるかな〜。

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