大国町4万円一人暮らし日記

一日目
スーパーとコンビニと100均とマクドナルドの距離を知った
二日目
行きつけの美容室を探すたびにでたがシンプルイズベストがモットーの自分においては少し奇抜な美容室が多々あった。その中でも一際目立ったのが、絶対にドレッドしかしてくれなさそうな美容室。
なぜならメニューにはカット、パーマと記載はあったが店内を覗くと若夫婦であろう2人がどちらもドレッド。
そして、若夫婦2人で1人のお客さんを対応しいそのお客さんもドレッドになっていた。
何日後かしてそのお店を通ることがあったが毎日ロン毛の誰かがドレッドになって店から出てくる
酷い時はドレッド若夫婦2人が3人のドレッド仲間と談笑をしていて施し中のドレッドになりかけ、なりかけドレッド客と待合室で待つドレッド客2人
個人経営のこじんまりとした空間に計8人のドレッドが軒並ぶ
そんな異様な光景が大国町にはある

三日目
時系列ごとの自分が自分史上重要な情報をメモとして残す場所がここだとすると記したい

内見の段階で盲点になりがちなこと
①洗い場の深さ
洗い場が浅すぎるともちろんのことだが水が飛び散り洗い物などひと通り行うと水回りがビショビショになる
注意深い人ならすぐに気づくだろうし盲点すらなりえないのだと思うが不注意まみれの自分はこのようにメモで記し永久保存版として残すべき事柄なのである
②シャワーの水圧
シャワーの水圧がとても弱い
首を傾け自らが水を迎えにいく必要があるくらいに
首が痛いし弱いと単純にイライラする
ホテルで2泊するくらいならそんなことは気にならないが何年もこのシャワーと格闘しなければいけないと考えると目眩がしそうである
出来るだけ住まいに関してはノンストレスでいたいと思う所存でござす。
これも内見時にはあまり確認しないことだろう
不動産の方にシャワー出していいですか?の一声もかけずらいそしてシャワーが出ない可能性もある
気を憚る作業にはなるが内見時に確認すべき必須項目として据えるべき
③玄関のドアの厚さ
壁の厚さの確認は行うだろうが玄関のドアに関しては盲点になりがち
玄関のドアが薄いと足音や話し声がすごい
逆にこちらの声も共用部にダダ漏れになる
特に家賃4万ポッキリのお値打ちでは部屋自体も狭いので玄関から一番遠い場所ですらうっすら声が聞こえる
まぁ4万円でこれらの不満だけで生活できてるだけでも幸せとみるべきだろう

四日目
一人暮らしから初めて雨が降った。
そこで気づいた大国町の住人は雨に勝ってる
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
宮沢賢治の脈はここに受け継がれていたのか思うくらいに
雨に気づいていないのだろうか?自分の地元じゃありえない
雨が降っても小走りにならず傘をさそうとする気配もない雷鳴すら鳴り響く雨空にビビる様子が見られない。
まさに雨に勝ってる感じがする
大国町は若者が多い町でもある
ホストやキャバ嬢、芸人も多い
もちろんそういう人だけではないが難波で一儲けしようと集った人たちが多い傾向にある
そのような人たちいわば小細工なしの一本勝負であり
その現状では良い意味でも悪い意味でも短期的でゴールドラッシュの要素が大きい
なので長期的な発想にわざわざ至らないし至らないようにしているのだろう
今日も営むホスト、キャバ嬢は、
大国町で息を潜め夜に颯爽と現れる大国から丁度、南に位置する繁華街ミナミに向けて
ミナミに眠るゴールドに向けて

五日目
都会のカラスの逞しさ
早朝の宗右衛門町はカラスの狩場
宗右衛門町の魅力は夜はあんなにもごった返すほどの人がいたのに朝日を迎え早朝になるとあんなにいた人々は姿を消し、次にとてつもない量のカラスが現れる。
夜に人々が消費した食べ物が溜まったゴミ袋が大量に飲食店の前に放たれている。
まだ回収業者が現れる前に家族を守るために危険を顧みず強靭なクチバシで袋を切り裂く
その特異な循環が宗右衛門町の魅力

そして都会のカラスは人にビビらない
まずカラスの鳴き声はカーカーカーだが、
都会のカラスはよく耳をすませば
クゥワークゥワークゥワーと他を威圧するように語気が強い
たまに人間の恐怖を植え付けてやろうとカラスに向かって少し小走りで向かうとまるで師範代の手捌きのように飛び去ることもなく冷静に躱す
鳩に同様のことをすれば見えなくなる距離まで距飛んでいくのに
逆に言えばその距離まで人間が追いかけてくると思っていることが面白い
鳩は人間を過大評価し過ぎている

ここらで大国町日記終わります
今後も続けます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?