一年後も家族でいよう。産後の暗黒期、それから。
トンネルを向けたら、違う景色が広がっている、と信じていた時があった。
産後、私は長いトンネルの中に迷い込んでいた。結婚した時は広々とした草原にいたはずなのに、いつの間にか鬱蒼とした茂みに迷い込み、気が付いた時には暗闇の中に佇んでいた。思うようにならない産後の体。細切れの睡眠。赤子の泣き声。閉ざされた仕事やキャリアの道。夫への負の感情。おおよそ一人では抱え切れないものが、てんでバラバラに散らばっていた。
長くて暗いトンネルを一人で歩く。いつになったら抜け出せるのかわからない