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大人になれてないって大人にしかない感情だわ|会話ログ#15

 だわ〜!!

『隣の席のふたり』
日々の思ったこと、楽しかったこと、挑戦してみたことを、仲良しのふたり【osi = デザインする人】【しづむ = 漫画を描く人】が話します。

音声版はこちら↓

しづむ:
小学生の頃の同級生のLINEグループ(全員が入ってるわけじゃないんだけど)があるんだけど。最近、そのときの担任だった先生が退職されるから時間をとってお祝いメッセージを作りませんか? っていう連絡が同級生の子から来てて。

osi:
へえ。

しづむ:
その連絡の文末が「みなさん仕事も家庭もあるかと思いますがよろしくお願いします」っていう締めで……小学生か20歳くらいの記憶で止まってる人たちなのに……。年を感じたんよ。

osi:
なるほど。

しづむ:
大人になったなって感じることとか、何かある?

osi:
うーん……(長い沈黙)。

しづむ:
じゃあosiさんは年を取っていないということで。

osi:
マジで苦手な分野すぎたな。あんまわかんないんだよな。……私はやっぱ学校に行き直したりとかしてるし、けっこう世代を超えての友達が多いから感覚が狂うんだよな。あんまりそのまんまで来てない感じがあるから。だからそういう(人生における)「段階」みたいなものを感じにくいんだよな。

しづむ:
なるほどねぇ。いいことじゃない? それって。

osi:
どうだろう。コンプレックスではあるけど。

しづむ:
そうなん?

osi:
ええ……「年相応に見られない」ってけっこうコンプレックスじゃない?

しづむ:
そう? てか、年相応に見られないの?

osi:
見られない……(笑)本当の年をいうのが恥ずかしくなる、本当に。

しづむ:
下に見られるんだ。

osi:
うん、一緒に仕事してる人とかにそう見られる。嫌なんだよな。

しづむ:
自分は下か上かどっちかにしか見られないな……態度が老けてるからかな、上かと思ってましたって言われたことある。落ち着きすぎ?

osi:
態度が老けてるって……。ええそうなんだ、確かにめっちゃ落ち着いて話しそうだね。

しづむ:
ぜんぜん落ち着いてないのにね。別に。

osi:
そういうのあるよね。「自分はこうしてるつもりだったのに、相手から見ると全然そんなことなかった」っていう。わたし、めちゃくちゃ声張り上げてるつもりだったのに蚊のような声でしゃべってた、みたいなこと多い。マジでめっちゃ大声だけどな? って思うのに。

しづむ:
それこそ店員さん呼ぶときとかに? すみませーん! って。ああでも、声が大きいイメージはないけどね。

osi:
その声の小ささでめっちゃ友達にいじられる。

しづむ:
でも大きくても考えものでさぁ……(思い当たる人がいるらしい) 大きいとね……照れちゃうのよ、こっちが。一緒にいて。

osi:
なるほどね。ポジティブにとらえていけばいいのか。

しづむ:
しょうもない話してるのに大きな声でリアクションしてくれると照れちゃうのよ。みんな聞いてるよ……って。だからまあいいんですよ。

osi:
それはあるわ。ありがとう。

しづむ:
これから店員さんを呼ぶときは、手を真っ直ぐ上げて指の先まで力を入れて、はいっ! って手を挙げればいい。そのままじっとしてれば大丈夫。

osi:
耳まで腕をつけるの? 頑張るわ。それって大きな声出すより恥ずかしくない?

しづむ:
まあね。しかし、「自分がどう見られるかをコントロールできない」っていうのはあるよね。

osi:
……なんかめっちゃ気づいたら「アホ毛」出てるときない?

しづむ:
信じられんほど出てるときある。

osi:
そう、めっちゃびっくりするんよ、あれ! 嘘!? ってなる。試着室で服着たときにぱって鏡見たら一本そそりたってて。びっくりした。

しづむ:
それはもうチャームポイントってことで。

osi:
アホ毛っていう存在が急にわたしの人生に登場してきてびっくりしたんだよね。だから押さえてくれるやつを買った。マスカラみたいなやつ。びっくりしたんだよなぁ……。

しづむ:
「見た目をコントロールできない」ってそういうことではなくない? 年齢とかのこう見られたいっていう話だったはずでは?

osi:
あ、そうなんだ。ははは。アホ毛のコントロール難しいから。

しづむ:
結局若く見られる方がお得な気がするけど。

osi:
ええ、そうかな。「もうこんな年なんですけど!」みたいに言いたい。言えなくなるんだよね、若く見られると。引かれそうじゃない? 「え、こんな年だと思ってたのに実際はそんなにいってたんだ」って。逆に………いや、でも老けて見られるのもそれはそれで嫌だもんね。

しづむ:
そこまで精神年齢追いついてないわ……ってなっちゃう。自分を育てきってない。

osi:
でもさ、自分の年に対して中身がこんなまま、っていうのがコンプレックスなんだよね。

しづむ:
ああ、なるほどね。それってうちらが毎回会ったときにしてる話? 「わたしたちぜんぜん大人になれなくない?」っていう漠然とした話。

osi:
そう。こんなんですみません、ってなっちゃう。

しづむ:
わたしの友達も若く見られるタイプのやつがいるけど、初手タメ口で後で年齢がわかって気まずくなったりするんだって。「でも全然話しやすくていいですね!」って結局は仲良くなるらしいよ。

osi:
確かに、そういう存在でいたいな。

しづむ:
だからそういう存在なんじゃない? osiさんは。

osi:
じゃあそういうことにしよう。そうだわ。絶対そうだわ。

しづむ:
でしょ? もし自分が年下側だったとして「同い年くらいだな」って思って接してた人が年上だったら「話しやすくていいな」ってなるよね。

osi:
確かに。友達になりたいよね。……いいじゃん。……いいわ。

しづむ:
ははは。なんか「care」(発音)だったね。でも、上に見られたら見られたで別にいいのかな。んー、でも自分は「そんなに大人になれてないわ」って思っちゃう。

osi:
確かに確かに。


 学生時代からの友人同士であるふたり。お互いになんとなく大人になれていないんじゃないか……という感覚があり、われわれは会うたびにこんな話をしている気がします。でも「大人になれてないかも」っていう悩みこそが「大人ならでは」の悩みなので、むしろこの感覚だけがわれわれを大人たらしめているのかもしれない……。 

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 ではまた来週にお会いしましょう。


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